今年も残すところあと2週間弱。もう少しするとお正月になり、新年となる。新年のイベントのひとつといえば、お年玉がある。子どものころは待ち遠しく、大人になると少し複雑な気持ちになるイベントだ。
お年玉は、「ポチ袋(点袋)」と呼ばれることもあるお年玉袋に入れて渡す。このポチ袋の「ポチ」は関西方言で「心づけ、祝儀」を意味しており、舞妓などに与えていた祝儀袋のことだったという。「ポチ」には「小さな」(これっぽち)という意味があり、「少ないですが」という謙虚な気持ちで与えたのが始まり。
日本にはこのぽち袋を自由にカスタマイズできるサービス「DECOPOCHI(デコポチ)」が存在している。ぽち袋を自分でデザインし、プリントアウトして組み立てる。そのオリジナルのぽち袋にお金をいれてお年玉をあげようというものだ。
「DECOPOCHI(デコポチ)」は、2013年の6月にクックパッドが開催した第4回「開発コンテスト24」で優勝したサービスだ。
ソーシャルランチやgifteeなど、それぞれ数々のスタートアップを支援してきたフリーランスのエンジニア、石橋尚武氏とデザイナーの山本健人氏が立ち上げた会社「THE CLIP」がDECOPOCHI(デコポチ)や「モノクリップ(monoclip)」の運営を行っている。
DECOPOCHI(デコポチ)は、「年をとった自分が使うサービス」というテーマのもと開発されたサービスだ。どのように開発が進んだかは、石橋氏と山本氏のブログを見ていただきたい。
山本氏:自分が年齢を重ねたときに、ぽち袋にもうひと気持ち込められたらと思いました。ぽち袋は、年をとるほど使用頻度が上がるもの。そこでクリエイティブ性を発揮できるようなサービスがあったら面白いのではと思ったんです。
と、DECOPOCHI(デコポチ)を開発した経緯について語ってくれた。
DECOPOCHI(デコポチ)は6月に開発し、2014年の正月が初めての活躍の機会となっている。その出番に合わせて、サービスのリニューアルを行った。
石橋氏:機能が若干増えて、会員登録ができるようになりました。それにより自分が作ったデザインを保存しておけるようになりました。あとはスタンプのリサイズができたり、自分の画像をアップロードできたり、文字入力が可能になるなど、カスタマイズ性が上がっています。
スタンプなどは、いろんなデザイナーに制作を依頼しており、今後随時追加予定だそうだ。
石橋氏:実際にプリントアウトしてぽち袋を組み立ててみると楽しいんですよ。小学生に戻ったような気分になります。
そう語る石橋氏。プリントアウトして、直接お年玉を渡してほしいとの想いから、DECOPOCHIではキャンペーンも実施する。
このキャンペーンでは、DECOPOCHIを利用してぽち袋を作ったユーザが、お年玉を渡す場面を撮影し、写真をTwitter, Instagramなどにアップし、@DECOPOCHI宛にハッシュタグ #decopochi も付けてするか、ハッシュタグ #decopochi を付けて、facebookに投稿することで応募が可能だ。この後、ランダムで当選者が決定される。当選した人々への賞品は以下のようになっている。
- 1位 iPad mini Retinaディスプレイモデル 16GB(wifi)
- 2位 馨和 KAGUA12本セット
- 3位 giftee 500円以下のギフト
- なちょ賞(やお九州のやおパック 1回お試し便)
1位のiPad miniが当選した人にはiPad miniを直接石橋氏と山本氏の2人が直接届けに行くという。直接届けに行って、iPad miniを渡している写真を撮影してアップするところまで含めてキャンペーンの一部だそうだ。渡す際はDECOPOCHIでデザインした大きめのぽち袋にiPad miniをいれる予定だという。
山本氏:伝統的なやりとりがオフラインとオンラインをつなぐ、そんな体験を作れたらと思っています。
オンラインも良いけれど、オフラインの大切さも伝えたいという2人のキャンペーンは、2014年1月1日からスタートし、13日まで応募を受け付けている。お年玉を渡して、自分もお年玉をもらいたい人は参加してみてはいかがだろうか。
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