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iemoとMERY連合で新サービス作りますーー #IVS で3社が語るディー・エヌ・エー参加後の動き

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本稿は招待制のイベント「Infinity Ventures Summit 2014 Fall」の取材の一部である。 THE BRIDGEでは今回も本誌だけに語ってくれた生の声を現地からお届けする。 ディー・エヌ・エーによる電撃的な買収劇から約2カ月、リフォーム関連のキュレーションアプリ「iemo」とファッションキュレーション「MERY」の2社が社内整理を終えて、新しく動き出すという話を聞いた。 京…

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写真左から:iemo共同代表取締役の鈴木裕斗氏とペロリ代表取締役の中川綾太郎氏、創業者の村田マリ氏、DeNA執行役員の赤川隼一氏

本稿は招待制のイベント「Infinity Ventures Summit 2014 Fall」の取材の一部である。

THE BRIDGEでは今回も本誌だけに語ってくれた生の声を現地からお届けする。

ディー・エヌ・エーによる電撃的な買収劇から約2カ月、リフォーム関連のキュレーションアプリ「iemo」とファッションキュレーション「MERY」の2社が社内整理を終えて、新しく動き出すという話を聞いた。

京都で開催中のIVSの会場で3社の集団を見つけたので、現在の状況や次の動きについてショートインタビューを実施した。(太字の質問はすべて筆者)

10月からディー・エヌ・エー傘下となりました。

村田:やはり大きな組織と一緒になるので、実はもっと混乱するかと思ったのですが、意外にスムーズに統合作業は進みました。

現在は何人になったのですか?

村田:8人で参加して、現在30人ほどです。(やってきた人たちに対して)最初はiemoとして何をするのかという説明から始めたりしてます。2カ月ぐらいでようやく落ち着いた感じですね。

全員出向なんですか?

村田:転籍になった人や出向扱いの人もまちまちです。

MERYはどうですか?

中川:同じく混乱しないか不安でしたが、上手くマージできたという印象ですかね。会社にやってきてfacebookのステータスをMERYにさっそく変えてくれたりしてる方もいますよ。

想像以上にレベルの高い人たちがやってきてくれて、現在開発の体制を強化してます。

MERYの方はオフィス自体も別だからそもそもDeNAとは違う会社だってはっきりと分かるわけじゃないですか。そんなに簡単に大企業からいわゆる「子会社出向」みたいなのって手を挙げにくそうな印象もありますが。どうやってその人を選定したんですか?

赤川:まずは両社から要件を貰って事業に参加したい人の候補を考えました。そこに各社のカルチャーなどの要素を踏まえて最終決定した感じですね。

そんなにスムーズに子会社出向とかってできるんですか?チームの解体とか子会社出向って死刑宣告のように受け取る方もいるので

赤川:DeNAは元々社内異動が多い会社なんです。例えばある事業が立ち上がった際にも「よし、じゃあ明日から40名体制にしよう」といってすぐにやってしまう。そういう企業文化的な背景は大きく影響してますね。

なるほど。受け入れ側で一番気を使ったところは?

中川:確かに労務とか法務とかはそれぞれグループ会社なので揃えてますが、やはり会社のカルチャーだけはそれぞれに合わせないと難しいですよね。なので、やはり来てもらう以上はうちのメンバーとなってもらう必要がありました。そこが一番注意したところでしょうか。

村田:来てもらってる方もすごく楽しそうなのは嬉しいですね。自分たちで採用した方々と今では全く変わりないです。

こういう統合作業があまりトラブルなく進んだ要因ってなんだと思います?

村田:やっぱり伸びてる時点で買収したからじゃないですか?相当早い段階で決断したので、事業って成長期やはり活性化するじゃないですか。それを共有できるというか。

赤川:後、DeNAの国内外の買収案件の経験はやはり活きてますね。

元々、どういう問題が発生すると予想してました?

村田:DeNAってもっと「お堅い」コンサルちっくな集団だと思ってたんです。頭脳明晰な人たちが合理的にものごとを進める印象です。

私もエンジニア、技術集団のイメージは持っていたかもしれません。ロボットみたいな人たちが意志決定してたら確かにお二人とは合わないかも。

村田:で、実際は人間味のある人たちが多かったです。パフォーマンスはストイックに求めますが、決して機械的ではないですね。

なるほど、なんだかいい話ばっかりお聞きしてそろそろお腹いっぱいになってきたので、話を変えます。

そもそもiemoはとあるイベントでトップ同士(iemo代表取締役の村田マリ氏とディー・エヌ・エー代表取締役の守安功氏)が話をして、お互いの方向性が合ったから、とんとん、と進んだというお話は聞いてます。一方でMERYはどういうきっかけだったんですか?

村田:守安さんからIemoはリフォーム領域だけれど、ファッション方面は横展開できるの?って聞かれたんです。で、「できない」って即答して。その時、頭の片隅に浮かんだのがMERYでした。以前から一緒に仕事をしたいなというのもあって紹介をしました。

綾太郎さんはいつ決断をしたのですか?

中川:元々、いろんな方法で接点はあったんです。ただ、確かにやはり守安さんが出てこられたのは大きかったです。自分たちとして大事なポイントがいくつかあって、とにかくこのMERYは深堀が必要な事業だと感じてました。

確かにメディア的な側面、例えばトラフィックのような数字が注目されているのも理解してます。ただ、自分たちとしてやりたいのは商品を発見していく領域だったり、プラットフォームとしての構想であり、もっと深いところなんです。守安さんにはそこへの理解がありました。

じゃあ最後に今後の成長などについてお聞きします。まだ両社は利益体質(黒字化)する前の成長期と認識してますが、どのタイミングまでメディアを拡大させるのか、いつ頃にビジネスを回していくのか、そのあたりを教えてください。

村田:もうすぐ創業して1年になります。グループに入ることで資金や人材面の心配がなくなり、メディアもある程度成長してきたので、いよいよプラットフォームづくりを進めようと考えてます。

具体的には?

鈴木:事業者サイドの数を増やすということですね。なので、ビジネス関連のメンバーも増やします。実は今、2名体制で全国のリフォーム事業者の方を回っていたりしていて、ローカルに足を運んでます。そこに結構な情報が眠っているので、そこで得た経験を社内勉強会などで共有しているところです。

MERYは

中川:アプリですね。ずっと作ってるって言っててなかなか出来なかったのですが、そちらに注力しています。実は、今のMERYとはまた違った作り込みを考えてます。記事を読んでもらう体験が現在のMERYですが、そちらというよりはより商品やコマースにフォーカスしたものになると思います。

いつ頃リリースできそうですか?

中川:開発が複雑でまだ明言できないですが、年明けにはやはり考えたいです。ビジネス的にも2015年中には具体的なモデルを回したいと思っています。

村田:後、新規事業が出るんですよ。

え…インタビュー終わり間際に…

村田:DeNAのキュレーションプラットフォーム事業として、DeNAとiemo、MERYの連合で新サービスを出します。

もう時間ないんですけど…どういう領域のサービスなんですか?

村田:まだ言えません!が、やはりリフォームやファッションと同様にマーケットサイズの大きなところです。

ちょ(笑。おそらく今日は聞いてもこれ以上は教えてもらえそうにないので、ここまでにします。ありがとうございました!

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23億ドル評価、ディー・エヌ・エー傘下となったiemoが参考にした米Houzzが1億6500万ドル調達

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<ピックアップ> Home Decor Site Houzz Raises $165 Million for E-Commerce Push 今週大きな話題を提供してくれた住まいの特化型まとめ「iemo」ですが、こちらが参考にしたサービスの米HouzzがシリーズDとなるラウンドを完了させた模様です。調達額は1億6500万ドル、Sequoia Capitalがリードで、関係者談ということ…


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<ピックアップ> Home Decor Site Houzz Raises $165 Million for E-Commerce Push

今週大きな話題を提供してくれた住まいの特化型まとめ「iemo」ですが、こちらが参考にしたサービスの米HouzzがシリーズDとなるラウンドを完了させた模様です。調達額は1億6500万ドル、Sequoia Capitalがリードで、関係者談ということで評価額は23億ドル(100円換算で2300億円)になるとWall Street Journalが伝えております。

Houzzは今後、この資金を元にコマース事業「Houzz Marketplace」を強化していくとのことで、数千件の事業者がリフォーム用品を販売する予定。同社は創業した2009年以降、広告販売やリフォーム業者への課金ビジネスと展開して、今回のコマース事業で三つ目の収入の柱を得ることになります。記事ではHouzzのユーザー数(これは恐らくアカウント数)は2500万人、従業員数は300人になっていました。

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さて、iemoがディー・エヌ・エー傘下となった際、MERY運営のペロリ社と合計して50億円という価格を「高い」と思った方も多いようですが、これはこの事業が結果を出すことになる数年後に分かることで、私の周辺でもいわゆる村田マリさんという実績ある起業家の人材と、市場ポテンシャルの大きい成長株サービスの両方を獲得すると考えれば妥当な判断だという声はあります。

さらにベンチとしているであろうHouzzが順調に成長していることも注目すべきポイントです。市場規模はワールドワイドのHouzzと違えど、コマースの中でも住宅関連は特に単価が高く、同社が進めている広告事業、リフォーム業者とユーザーのマッチング(iemoも先日の取材で「PRO版」を出すといってましたが恐らくこれのことでしょう)事業とコマース事業の3つがしっかり立てば、インパクトは非常に高くなることが考えられます。

道のりが見えているだけに今、重要なのはやはりメディアをさらに拡大させることでしょうね。9カ月で獲得した月間150万ユニークユーザーをどこまで伸ばせるのか、ここに注目したいと思っています。

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総額50億円、ディー・エヌ・エーがiemo、MERY運営2社を子会社化ーー2社に聞く、キュレーションの「次」

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設立1年ほどのスタートアップ2社が新しいステージに向かう。10月1日、ディー・エヌ・エーは住まいの特化型まとめ「iemo」と、こちらも女性向けファッション情報の特化型まとめ「MERY」を展開するペロリの2社を買収、子会社化したと発表した。 買収金額や内訳など、詳細については公表されていないが、関係者の話では両社の買収金額の総額は50億円ほど、株式交換などではなく全てキャッシュでの実施となる。これに…

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写真左から:iemo共同代表取締役の鈴木裕斗氏と創業者の村田マリ氏、ペロリ代表取締役の中川綾太郎氏

設立1年ほどのスタートアップ2社が新しいステージに向かう。10月1日、ディー・エヌ・エーは住まいの特化型まとめ「iemo」と、こちらも女性向けファッション情報の特化型まとめ「MERY」を展開するペロリの2社を買収、子会社化したと発表した。

買収金額や内訳など、詳細については公表されていないが、関係者の話では両社の買収金額の総額は50億円ほど、株式交換などではなく全てキャッシュでの実施となる。これに伴いiemo代表取締役の村田マリ氏はディー・エヌ・エーの執行役員に就任する。

また、ディー・エヌ・エーはキュレーション・プラットフォーム事業を開始するとも発表している。同社への取材では代表取締役の守安功氏がこの部門を統括し、iemoとペロリの2社がその配下となる。2社を加えることで40名体制となり、今後、新たなキュレーションプラットフォーム事業の新設も視野にいれており、その場合はここに並列にチームが加わることになるとのことだった。

なお、2つのサービスはそのまま継続となり、オフィスはiemo側がディー・エヌ・エー社内に移転するが、ペロリは現在のオフィスのまま運営を続ける。

さて、関係者の間では既に噂になっていた今回の買収劇だが、昨今の「キュレーション」や「バイラル」といった無益な情報を垂れ流すコピペサイト問題に辟易している人にとっては大量の「?」がつく評価になるかもしれない。

彼らは一体どこに向かい、どのようにしてこの巨額投資以上の規模のビジネスを生もうとしているのだろうか。ひとつのヒントはディー・エヌ・エーの中長期戦略にある。

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ディー・エヌ・エー2014年度 第1四半期決算説明会資料より

2014年度第一四半期の決算報告で同社はモバイルゲーム事業以外の中長期戦略として「インターネットによるリアル事業構造の変化」に注目した事業を展開するとしていた。同社はこれに先駆けて遺伝子検査事業「MYCODE」を8月12日より開始しているが、今回の買収もその一環とみていいだろう。

ではそれぞれの今後の展開について両社代表の話から少し紐解いてみたい。まずはiemoからだ。

創業9カ月での転機、インテリア・リフォーム事業の変革を狙う

iemoの創業は2013年12月18日で、サービスも同日に正式公開。2014年4月にはB Dash Ventures(以下、BDV)から金額非公開での資金調達を実施している。創業約9カ月というスピードでの売却、株式については前述のBDVと創業者のみが保有という状況だった。(訂正:初出時に創業8カ月での売却としてましたが、正しくは9カ月でした。修正して補足させていただきます)

インテリアに特化したスマートフォン向けキュレーションメディアで米Houzzがモデルとなっており、ユーザーはiemo側がハウス関連事業者と協力して用意したインテリア写真素材を使って「まとめ」を作ることができる。

今回初めて公開されたサービスのアクティブ状況については、スマートフォンからのアクセスが9割、月間ユニークユーザーが9月時点で150万人、以前に取材した際にはそのユーザー層は9割近くが主婦層と、狙っていたターゲットを確実に獲得していることがわかる。

経営陣の顔ぶれも豪華だ。創業者で共同代表取締役の村田マリ氏はサイバーエージェント新卒第一期生、iemoの前に創業したコントロールプラスではソーシャルゲーム事業をgumiへ事業売却し、今回の売却で2回目のイグジットを実施することになる。

またiemoは4月に共同代表に元フォリフの熊谷祐二氏を迎えるも、7月に元サイバーエージェントの鈴木裕斗氏と代表を交代、編集長に元オールアバウトの徳島久輝氏を迎え入れるなど、目まぐるしいスピードで経営体制を整えていた。

ちなみに私はこの経営体制の変化を売却に備えたものかと勘ぐっていたのだが、実際は違っていた。特に代表となった鈴木氏はサイバーエージェントからふらりとiemoにやってきてこの場面に遭遇した稀な人物、ということらしい。またこの件はどこか人材の話題を書く際にでも触れたい。

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共同代表取締役の鈴木裕斗氏

さておき、iemoが狙うのはただひたすらユーザーボリュームを拡大しつづけて、高速で広告を回転させるようなモデルではない。簡単に言えば、リフォームなど家のことに興味あるユーザーと、設計者、建築業、施工会社などのマッチングがこの先にある。

「今は家に関して興味ある人を集めている状況で、この先にマッチングプラットフォームを作りたいと考えています。これまでこういったリフォームなどの事業を展開するには広告などの出稿費用などユーザーとのマッチングに費用がかかり過ぎるという問題がありました。より小さな事業者さんをこのプラットフォームに集め、より細かいマッチングを実現させたいです」(村田氏)。

iemoはキュレーションメディアを始める際、その素材を小さなリフォーム事業者などから素材を借り受けるという結構地味な交渉を各事業者としていた。当初、キュレーションするだけなのに、手間のかかることをするのだなと思っていたが、この素材の借り受けなどを通じて各社とのコミュニケーションを深めていたのであれば合点がいく。

こうやって作ったネットワークは現在400社、今後ディー・エヌ・エーと協力し、この輪を更に広げるという。

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一方でまだ事業は途上だ。スタートして10カ月でこの成長は素晴らしいが、ビジネスはまだ回っていない。不動産やリフォームは市場として巨大だが、当然のことながらそこにはリフォーム雑誌やマス・メディアなど従来コミュニケーションの事業者がでんと構えている。更に言えば高額商品であればあるほど、ネットでマッチングを完結させることは難しい。

いくつかアイデアや話を聞いたが、その点はまだまだこれからという印象だった。逆に言えば、そのゴールを実現するための子会社化だった、と言えるかもしれない。iemoは8名だった体制をディー・エヌ・エーからの出向者含め20人規模にまで拡大する。

なお、今回の子会社化で株式は全て放出されることになるが、前述の通りビジネスが回る前の状況のため、事業の運転資金については本体からの融資で実施されるとのことだった。

ついにベールを脱いだMERY、月間ユーザーは1200万人

今回の買収でiemoと共にディー・エヌ・エー傘下となったMERYは、このファッションキュレーションという分野の草分け的な存在としてよく知られていた。一方で私たちのようなテクノロジー系のメディアには露出を控え、実際に私も取材するのは今回が初めてだった。

ペロリもやはり創業間もないということもあり、株主には創業者およびEast VenturesとANRI、シリーズAラウンドに参加した投資系(非公開)という状況だ。

MERY

ペロリの創業は2012年8月、創業者で代表取締役の中川綾太郎氏は現在クラウドワークスで取締役を務める成田修造氏らと共にアトコレ(現在はThe New Classic運営、代表は石田健氏)を創業したひとりでもある。

風の噂でMERYの躍進は聞こえていたが、9月時点での月間ユニークユーザーは1200万人を超えていた。こちらも9割がスマートフォンからのユーザーで、2社ともスマホシフトの波を上手く乗りこなした感が強い。

ややもするとPVやユーザーをただひたすらに伸ばし続ける印象のあるキュレーションメディアだが、中川氏は今後、別の展開を考えているようだった。それは「新しいファッションアイテムとの出会い」、つまりファッションコマースの領域だ。この分野はiQONやZOZOTOWNおよびSTORES.jp、「モノグラフ」のSumally、さらにOrigamiと数えるとキリがない。

定性的なアイテムは検索が難しい。キーワードでは表現しづらいからだ。MERYはどうやってこの「解」を求めるのだろうか?

まだ中川氏に明確な答えは無かった。いや、あるのかもしれないが、まだそのアイデアを披露するタイミングではないのだろう。さらにディー・エヌ・エーといえば前身であるビッダーズ、つまり現在のDeNAショッピングの部隊がいる。キュレーションで掴んだユーザーのニーズと技術力が合わされば、なかなか手強い相手になるかもしれない。

「指名買いではなく、探す体験をもっと追求したいと考えてます。MERYを1年半やってきて分かったことは、カワイイとかそういった人の感性によって商品が選ばれるという体験です。また、人は商品の紹介にすごくハマることも分かりました。ディー・エヌ・エーとは今後、開発陣を強化してゼロからこの分野を作りたいと思います」(中川氏)。

私も過去、ファッションコマース、つまり「定性的な商品の検索」については各社に話を聞いてきたが、ここには圧倒的な技術力と、商品データ量が必要になる。例えばSumallyは5000万点のアイテムに紐づく欲しい、持ってるという情報を2年半かけて集めてきた。この点については中川氏もやはり、閲覧履歴などのデータベース強化はしっかり視野に入れていると話している。

MERYには1200万人のユーザーと、その心を掴んだキュレーションのノウハウがある。その力がどのように展開に影響するのか。新しくプレーヤーが増えたのでどういう解を見つけてくれるのか楽しみにしたい。

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iemoの劇的な代表交代、Wantedlyは新しいソーシャルへの展開へーー8月に動いたスタートアップ人材たち

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人材こそスタートアップの価値、iemoにみる劇的な代表人事 恒例になるが、8月(7月15日から8月15日までのニュース)で気になった国内外スタートアップの人の動きをまとめた。毎度の指摘になるが、売上もそのモデルも不安定なスタートアップにとって「人材」はそのまま企業価値に紐づく。そういう視点でインテリアまとめサービス「iemo」の代表人事を眺めると興味深い点に気がつくだろう。 2013年12月にサー…

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人材こそスタートアップの価値、iemoにみる劇的な代表人事

恒例になるが、8月(7月15日から8月15日までのニュース)で気になった国内外スタートアップの人の動きをまとめた。毎度の指摘になるが、売上もそのモデルも不安定なスタートアップにとって「人材」はそのまま企業価値に紐づく。そういう視点でインテリアまとめサービス「iemo」の代表人事を眺めると興味深い点に気がつくだろう。

2013年12月にサービスを正式公開し、その4カ月後にフォリフ創業者の熊谷祐二氏を共同代表取締役COOに据える人事を発表、さらに4カ月でその代表を交代、次にその役割を担うことになったのはサイバーエージェントでAmeba事業を率いた鈴木裕斗氏だった。

村田氏はご存知の方も多いと思うがサイバーエージェント新卒第一期生、創業したコントロールプラスではソーシャルゲーム事業をgumiへ事業売却した経験を持つ「女性連続起業家」だ。同氏の人脈の広さが伺えると同時に、この体制強化の意図が今後の同サービスの行く末を占う意味で重要なキーになることは想像に難くない。

また同じような動きとして、ヘルスケアスタートアップで注目株のFINCにも元みずほ銀行常務の乗松文夫氏が取締役副社長CFOとして参加しており、先頃の資金調達の話題と合わせてこの人事を考えると理解しやすい。

BASEの動きも活発だ。

共同創業者の家入一真氏(paperboy&co.の創業者)をはじめ、5月にはやはり元GMOペパボ(paperboy&co.の現社名)の元取締役、福岡支社長だった進浩人氏がCOO(最高執行責任者)として参加しており、経営幹部に「ペパボマフィア」が集結している状況が進んでいる。そしてここにきてモバツイ開発者であり、やはり「ペパボ」に関連の深い藤川真一氏がCTOとして参加、後日、同氏は正式に取締役に就任している。

新しい局面を迎えるソーシャルリクルーティング、人材サービス

人材がスタートアップの価値に繋がると考えれば、採用がいかに重要か理解できると思う。もちろん、創業メンバーに近い幹部クラスは村田氏のように自らの人脈で引き抜きする必要があるのだろうが、全てのチームを一本釣りすることは難しい。そこで役に立つのがリクルーティングサービスだ。

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国産スタートアップでそのポジショニングを確実なものにしつつあるWantedlyが新しい展開を示した。Wantedlyに登録している企業が会社のページに日々の業務の様子やニュースリリースを投稿できる「会社フィード」をリリース、よりLinkedInなどにみられるソーシャルネットワークに近い方向性に向かおうという意図が感じられる。

ちなみにLinkedInの成長については大変奇麗なグラフが公開されており、先頃発表された2014年Q2の決算発表では売上5億3390万ドルと、ここまで「絵に描いたような」成長を示すことに成功している。

また、その他にも女性キャリアに焦点を当てたLiBがサイバーエージェントベンチャーズから資金調達を実施、よりハイキャリアなセグメントを攻めるという「特化型」の動きを見せている。同じく、元ノボット創業者であり、現在シリコンバレーに拠点を移してスタートアップを仕掛ける小林清剛氏も、「遠隔地でのハイアリング」という国を跨いだ人材発掘というアプローチで、新たな人材サービスの提供を進めようとしている。

その他、海外で気になる人材の動きをまとめたので適宜チェック頂きたい。

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インテリアまとめサービス「iemo」共同代表に元Ameba事業部長の鈴木氏、編集長に元オールアバウトの徳島氏が就任 #bdash

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本稿は、B Dash Camp 2014 Summer in Fukuokaの取材の一部。 インテリア系の特化型まとめサービス「iemo」は7月17日、共同代表取締役に元サイバーエージェントの鈴木裕斗氏、編集長に元オールアバウトの徳島久輝氏が就任したことを発表した。また、これに合わせて4月9日に発表された共同代表取締役COOの熊谷祐二氏は鈴木氏と交代し、管理部門の立ち上げに取りかかる(熊谷氏)とい…

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鈴木裕斗氏

本稿は、B Dash Camp 2014 Summer in Fukuokaの取材の一部。

インテリア系の特化型まとめサービス「iemo」は7月17日、共同代表取締役に元サイバーエージェントの鈴木裕斗氏、編集長に元オールアバウトの徳島久輝氏が就任したことを発表した。また、これに合わせて4月9日に発表された共同代表取締役COOの熊谷祐二氏は鈴木氏と交代し、管理部門の立ち上げに取りかかる(熊谷氏)ということだった。

成長を最優先に考えるスタートアップならではの人事だ。こちらもまたB Dash Campに参加中だった村田マリ氏に直接話を聞くことができたので、一つずつお伝えしよう。

まず、今回共同代表として就任した鈴木氏は新卒としてサイバーエージェント入社後、広告営業からメディアプロデューサーを経て、Ameba事業部長を務めた人物。Amebaというビッグメディアプラットフォームの経験を買われてiemoのメディアグロース、集客を主に担当する。東京での実質的な事業牽引役となる予定なのだそうだ。

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徳島久輝氏

次に編集長としてiemoのメディアを牽引することになるのが元オールアバウトの徳島氏だ。同氏はインテリアショップでブランドマネージャーを経験後、2004年にオールアバウトに入社。インテリアのEC事業責任者を経て「All About」のメディア編集統括を務めた人物。

「All Aboutで培った、数百名規模の専門家を集めた編集経験をそのままiemoに投入することになる」(村田マリ氏)とのことだ。

また、このような大手メディアからのスタートアップへの移籍は、iQONの編集長として「ELLEgirl」から移籍した澄川恭子さんや、NewsPicksに移籍した元東洋経済オンライン編集長の佐々木紀彦氏などの例を思い起こさせる。

成長を最優先した経営陣の交代

気になるのはやはりトップ人事だ。さすがに4月に共同代表発表の記事を書いているので、何かトラブルでもあったのかと思ったが、それは杞憂だった。急遽、熊谷氏にもコメントを貰った。

「ここまでは、村田と共にまずは「iemo」の基礎を作ることに専念してきました。そして、ここからは「iemo」を急速にグロースさせるべく代表は鈴木と交代し、グロースの知見、および前職で500人規模の組織を束ねた経験を活かして活躍してもらうことになりました」(熊谷氏)。

スタートアップで一番困るのは人材の獲得だ。今回の交代は、適任の人材を短期間で獲得できた場合に「どうすれば最速で一番手が取れるか」ということを考えて迅速に決断した、という結果なのだろう。熊谷氏もこう続けている。

「この決断は村田とともに熟慮した結果であり、iemoの成長のために最善の策だと考えております。組織が大きくなってきたので、私は次は管理部門の立ち上げに取りかかります」(熊谷氏)。

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インテリア系の特化型まとめサービス「iemo」共同代表に元フォリフの熊谷氏が就任、資金調達も実施

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サービスの正式公開から約4カ月、このスタートアップは順調に成長を続けているようだ。 インテリア系の特化型まとめサービス「iemo」は4月9日、B Dash Venturesからの資金調達および共同代表取締役COOに熊谷祐二氏が就任したことを発表した。調達に関しては金額などの詳細は非公開としている。 熊谷氏は東京理科大学在学中に検索エンジン開発のフォリフを創業した人物。Facebook主催のHack…

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サービスの正式公開から約4カ月、このスタートアップは順調に成長を続けているようだ。

インテリア系の特化型まとめサービス「iemo」は4月9日、B Dash Venturesからの資金調達および共同代表取締役COOに熊谷祐二氏が就任したことを発表した。調達に関しては金額などの詳細は非公開としている。

熊谷氏は東京理科大学在学中に検索エンジン開発のフォリフを創業した人物。Facebook主催のHackathonで入賞するなどの実績を持っている。今回の資金調達で開発体制の強化を実施するとしている。

さて、オープン当初に書いた通り、iemo代表取締役の村田マリ氏は女性の連続起業家であり、ベテランらしく正攻法で奇麗にサービスをまとめている印象だった。

ユーザー投稿などで発生しやすい素材の質の低下や権利無視を防ぐために、積極的にインテリアメーカーや設計事務所などと協力関係を作り、完成された写真素材を集め、誰でも奇麗なまとめが作れる工夫をしていた。

iemo_イエモ____リフォーム&インテリアまとめ情報

そしてこの流れは今回新たに開始したビジネスアカウントという形になったようだ。インテリアメーカーなどは登録ページからアカウントを作成し、自社のまとめページを作成することができる。parkERs (青山フラワーマーケット)やアクタスといった30社以上の専門業者が既に登録しているという。

二人に現在の状況を聞くと、詳しい情報はまだ開示できないものの、成長カーブはいい具合に伸びているそうだ。ユーザーの動きとしては9割が女性でスマートフォンからの利用、公開されているプロフィールなどから主婦層が多いという。この辺りはメルカリと似ているので、全体的にスマートフォンユーザー像がどのようなものなのか想像できるのは興味深い。

また、3分ほどの平均滞在時間で5ページほどを見ているということなので、家事の合間など、ちょっとした休憩時間にペラペラとめくっているという雑誌感覚なのかもしれない。

さて、今回の取材ではあまり具体的な数字などの情報は公開されなかった。スマホ対応の特化型まとめメディアがどのような成長曲線を描くのか大変興味深い。この辺りは具体的な情報が出てきたらぜひお伝えしたいと思う。

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「女性にこそ、短いスパンで起業するシリアルアントレプレナーという道は超おすすめ」、「iemo」のCEO 村田マリさん【後編】

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「男性経営者には作れないサービスを世に出し続ける女性シリアルアントレプレナー、「iemo」の村田マリさん」の後編をお届けします。【前編】はこちら。 現在記事は2,000件超、勝負の決め手は初動の早さ 三橋:iemoのチームは今何人ですか。 村田:常勤のメンバーは10人くらいです。マーケティングや営業の他に主にエンジニアですね。外部パートナーは10名以上います。 三橋:最初のマイルストーンはどこを目…

「男性経営者には作れないサービスを世に出し続ける女性シリアルアントレプレナー、「iemo」の村田マリさん」の後編をお届けします。【前編】はこちら。

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現在記事は2,000件超、勝負の決め手は初動の早さ

三橋:iemoのチームは今何人ですか。

村田:常勤のメンバーは10人くらいです。マーケティングや営業の他に主にエンジニアですね。外部パートナーは10名以上います。

三橋:最初のマイルストーンはどこを目指していますか。

村田:まずは、住まい、暮らしに関する情報を配信するメディアを作ること。記事が2,000本ほどあるので、それに関しては一旦達成したかなと思います。3ヶ月目からはもっと楽しんでいただける質の高いコンテンツにチューニングしていきます媒体としての枠ができたところで、毎日アクセスしてくれるユーザーさんを増やしたいです。

三橋:村田さんは次々に作り続けますね。

村田:根っからのクリエイターというか、物づくりが好きなんです。あとは、その時代によって必要とされているものが違うので、そのトレンドの波のできるだけ先端のほうで新しいウェブサービスやアプリを作って行くことに対してやりがいや喜びを感じます。サービスを作るからには沢山の方に楽しんで使ってほしいと思うので。

三橋:新卒の時代から続けてきて、当時と今とで新規サービスを生むことにどんな違いを感じますか。

村田:やっぱり、10年、15年経つと全く周りの状況が変わってきます。まず新規事業とか会社の立ち上げがめちゃくちゃローコストでできるようになった。少資本で短期間でサービスが作れるという実現性が、100倍、200倍のレベルで上がっています。

三橋:その分、真似もされやすいですよね。村田さんがおっしゃるスピード感を上げるにはどうすればいいんでしょうか。

村田:まずは初動が早いかどうかです。例えば、今なら動画系メディアやキュレーションメディアなどが流行っていますよね。年を開けてから「UpWorthy」がすごく伸びているみたいなニュースが蔓延して、それを受けてみんな作りに行く。それを半年前、1年前に予測できるかどうかが重要だと思います。そのためには普段からアンテナを貼っておくことです。

子育てが快適な共働き社会のシンガポールを拠点に

三橋:iemoのユーザーさんは日本だし、チームも日本ですよね。なぜ村田さんはシンガポールを拠点にされたんでしょうか?

村田:子育て環境が大きいです。東京でソーシャルゲームをやっている時に出産して、保育園に預けながら働いていました。資本を大きく調達してどんどん展開していくパワーゲームになっていて、日本の子育て環境では両立するのがなかなかタフでした。ちょうどそんなタイミングで子どもが喘息になってしまい、買収を決意して子どもを連れてシンガポールに移住しました。温かい国にいくと喘息が治ると聞いたので。

三橋:なるほど。南の国の中でも、なぜシンガポールだったんですか。

村田:子育てをしながら働くことへのインフラがかなり整っているからです。例えば、メイドさんやベビーシッターが安く雇えるし、保育園を探すことにやっきになることもない。もともと共働きの国なので。東京で子どもが急に発熱したと保育園から呼び出しを受けたら、午後の会議を全部キャンセルしてお迎えにいって病院に並ばなきゃいけない。そんな子育てから、周囲が助けてくれる環境に変わりました。

三橋:なるほど。社会の子育てへの意識に違いを感じますか。

村田:子育てを応援することへの感覚が日本とは圧倒的に違うと思いますね。日本では、電車もバスも、ベビーカーを持っていると形見が狭い思いをする。子どもが泣かないか緊張感の中で暮らしていかなきゃいけない。シンガポールでは、道行く人、レストランの人、みんな協力的で子どもを可愛がって愛してくれます。移住して良かったなと思います。

女性へのメッセージ:ビジネスに優等生はいらない

三橋:20代、30代の女性に仕事上でのアドバイスはありますか。

村田:あります。女性は、どうも遠慮しがちだし、優等生であろうとし過ぎる。この2点を捨てたほうがいいです。すごく欲しいポジションがあっても、私なんかにできないなんてモジモジしている間に男性とかがパッと手を挙げてしまう。ビジネスにおいては、思慮深いとか女性らしいなんてことは全くのナンセンスだと思うので、直感でやりたいと思ったらやる。やるって決めたらやりぬくことです。

三橋:口ではやりたいと言いながらやらない女性が多い、と。

村田:やりたいってみんな言うんです。女性起業塾とかに行ってみたり、資格や講座を取ってみたり。でも、それを取得した後にどうするかの大きなゴールがないから、10人中9人がそこ止まり。起業したいという女性から相談はすごく受けます。でも、話を聞いたことに満足してしまうのか、十中八九が起業まで至らない。そこで本当にやるっていうアクセルを踏み込めるかは、自分の腹の据わり方や決めの問題です。御託を並べている暇があったらとにかくやってみなさいと思います。

三橋:お話を伺っていると、村田さんは何事にも迷いがない感じがします。

村田:迷っている時間が好きじゃないんです。2つの選択肢があった場合、どっちにしようって悩む時間を持つ事に対して意味がないと思っているので、まずAをやってみる。間違っていたら、とあるタイミングでBにしてみる。だから、極端に迷っている時間が少ないですね。

三橋:10年間の中で乗り越えた、一番大変だった時のエピソードを聞かせてください。

村田:起業したら大変なことは細かいレベルでたくさんありますが、それは悩ましいことじゃなくて解決するだけ。でもそんな中で本当に大変だったと思うのは、ファイナンスなしで行った事業転換です。受託制作の事業からソーシャルゲームに移行する時に資金調達をしなかった。既存の売上を落としながらメンバーを新規事業に移して、でも当時はそもそもソーシャルゲームの経験者がどこにもいない。V時でフワッと離陸するはずだったのが中々次のゲームが出なくて、しまいには毎月,000万円弱の赤字に突入しました。もう機体を擦り過ぎて飛び上がる前に爆発する!って思った瞬間にやっと売上が上がって。あの3ヶ月くらいのディレイは精神衛生上良くないですね。

三橋:やり直すならどうしますか。

村田:間違いなくファイナンスをします。

女性にこそ超おすすめなシリアルアントレプレナーという道

三橋:村田さんは5年後、10年後どうなっていると思いますか。

村田:ぼんやりありますけど、けっこう新しい体験をさせてもらうことが多いのでかなり柔軟に、その都度アップデートされていきます。時間は有限なので、どうしてもやりたいって思う自分の欲求や衝動が出てきた時にそれを自覚して、すぐに実行できるようにアイドリングの状態にしておく。それは心がけていますね。

三橋:この先もここだけは変わらないだろうという軸はありますか。

村田:サービスを作り続けると思います。現状の不便や我慢を強いられる状況を変えなきゃっていうところから着想するものが多いので、実際に沢山の人に使ってもらって、例えばインフラの一部になったり、人の生活の中に組み込まれたり。そういう時に作って良かったと喜びを感じるので。今はドメスティックにやっていますが、いつかグローバルにも進出したいです。たぶん、死ぬまでこういうことを繰り返すんだろうなと思います。

三橋:まさにシリアルアントレプレナーですね。

村田:シリアルアントレプレナーは女性に超おすすめですよ。長期で永続的な会社を作るってなると、結婚や出産を諦めるという選択肢になりがちで。母としての幸せを犠牲にするのはもったいないと思うし、女性ならではの感性でビジネスを起こせば男性と全くちがう差別化ができるわけです。短いスパンの起業だったら、結婚する前、子どもが生まれるまで、子どもが3歳になったからまたやってみるとかすごくコントロールしやすい。

三橋:女性は、具体的にどんなことを意識すればいいでしょうか。

村田:26歳くらいまでに手に職や実力をつけて起業して、自分のライフサイクルに合わせたビジネスの立ち上げ方をすると良いと思います。私も結婚していますし、会社を売却した後、子どもが2歳になるまでの一番貴重な時期を専業主婦として1年半くらいずっと一緒に過ごせました。短期でエグジットするとか、その都度、区切りをつけて自分で人生に喚起をつける。

三橋:なるほど。女性こそシリアルアントレプレナーにという発想は新しいですね。

村田:私が今、穏やかで落ち着いているのは、仕事に振り回される人生ではなく、自分の人生の中にきちんと仕事を織り込んで行く側に回ったからだと思うんです。そのためのキャリアなので、半年先、1年先の小ゴールに謀殺されながら3年間を過ごすのではなく、じゃあ自分が30歳になった時、35歳、40歳の時にどうしていたいかを考えて、20代半ばくらいまでにキャリア設計することが大切だと思います。

三橋:女性ならではの発想がサービスの立ち上げに強みになると。

村田:なりますね。例えば、iemoも男性経営者にはまず作れないと思います。だって、みんな奥さんに任せっきりのゾーンで興味がないですから。だから、家を買う、引っ越し、家具の買い替えって最後に決定するのは奥さんです。半分の決定権を持つ人たちにきちんとリーチする媒体を作りたい。私が女性で、主婦で、また子どもがいるから生める発想です。そういうものを活かした形で次々に事業を作ってみんなに使ってもらえれば、それ以上に幸せなことはないですね。

三橋:今日はどうもありがとうございました。

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男性経営者には作れないサービスを世に出し続ける女性シリアルアントレプレナー、「iemo」の村田マリさん【前編】

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一つ前に立ち上げた会社のソーシャルゲーム事業を売却し、昨年末に「iemo」をリリースしたシリアルアントレプレナーの村田マリさん。学生時代から、自分自身がユーザーでもあるサービスを次々に世に出してきた。今回新たに手掛けるiemoも、「男性経営者には作れない」サービスだと言う。 起業家としての10年間で培ったサービス作りの極意、母親として決意したシンガポールへの移住、働く女性に向けたアドバイス。自身が…

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一つ前に立ち上げた会社のソーシャルゲーム事業を売却し、昨年末に「iemo」をリリースしたシリアルアントレプレナーの村田マリさん。学生時代から、自分自身がユーザーでもあるサービスを次々に世に出してきた。今回新たに手掛けるiemoも、「男性経営者には作れない」サービスだと言う。

起業家としての10年間で培ったサービス作りの極意、母親として決意したシンガポールへの移住、働く女性に向けたアドバイス。自身が歩むシリアルアントレプレナーという道は、意外にも女性にこそおすすめなのだと話してくれた。

3年後の独立を見据えてゼロイチの積み上げたサイバー時代

三橋:今日はよろしくお願いします。改めて、自己紹介をお願いできますか。

村田:今は、2013年末に立ち上げたiemo株式会社のCEOをやっています。「iemo」というスマートフォンで読める住まいや暮らしのメディアを運営しています。インテリア写真、リフォーム情報、暮らしに役立つ独自記事が2,000件以上あって、まるでインテリア雑誌を読むような感覚で読んでいただけます。

三橋:村田さんは常に何か新しいものを作っていらっしゃるイメージですが、一つ前の会社は売却されたんですよね。

村田:事業売却だったので会社自体はまだ残っていて、ちょうど10周年になります。もともとホームページの受託制作の会社としてスタートしました。当時はCGMの口コミメディアの運営などが流行で、2009年にソーシャルゲームに参入して。2年程して株式会社gumiさんにソーシャルゲーム部門を売却しました。全社員がgumiに移動して自分一人になり、新たにiemoを立ち上げたんです。

三橋:新卒で入社したのはサイバーエージェントだったとか。

村田:そうですね、2000年入社で新卒の一期生として入社しました。入社する段階で社員数が100名くらいで、ちょうど上場したタイミングでした。当時はインターネットの広告代理店専業の会社でしたが、わたしはゼロイチの新規事業の立ち上げを集中的にやっていました。

三橋:その頃から起業するというビジョンがありましたか。

村田:ありましたね。もともと学生時代に自分でコミュニティサイトを運営していて。リアルのイベントで収益を上げるビジネスモデルで、スポンサーさんについていただいたり、コンテンツ自体を企業さんにOEMしたり。そのまま独立しようかと思ったんですが、一度会社に入って勉強させてもらおうと思って、25歳の社長がやっている上場を控えたインターネット系のベンチャーに入社したんです。社長面接の時も、3年くらい勉強させてもらって独立したいと伝えました。

三橋:それで、当時は珍しい新規事業立ち上げに配属されたんですね。

上手くいくサービスの2か条をクリアする「iemo」

村田:2000年頃なので、インターネットビジネスの経験がある人材が中途でもまずいない時代で。学生時代に自分でプログラムを書いたり、ライティングをしたりを小さい規模でやっていたので、経験があるプレーヤーとして結局6事業くらいの立ち上げに携わらせてもらいました。

三橋:その時期に培って、起業後に活かされているものはありますか。

村田:なんでしょうね。みんな経験がなくて、でもやるしかない。3人くらいのチームで新規事業をやるんですが、限られた資本の中でゼロイチをいかにスピーディに立ち上げるか。ディシジョンメーカーである上長の背中を見て、上手くいったものと失敗したもの、それぞれのパターンを学べた感じはあります。

三橋:上手くいくサービスとそうでないものを隔てる要因はどこでしょう。

村田:まず市場の選び方です。できるだけ大きい市場、もしくはこれから急激に成長していく市場を選ぶことが一つの条件だと思います。あとは、市場の成長に併せてスピード感を持ってサービスを立ち上げること。この2点に尽きるんじゃないでしょうか。

三橋:iemoもその2つは意識して立ち上げられた?

村田:意識しましたね。今はスマートフォンに乗り換えるタイミングで、これからスマホコンテンツ、アプリ、ビジネスなど何が流行って行くのか。人の生活がどうなっていくのかと考えた時に、スマートフォン上で閲覧できるコンテンツが不足していると感じました。では、スマホやタブレットで閲覧できるものだな、と。

じゃあどんなコンテンツを作ると考えた時に、市場が大きい衣食住の中の「住」を選びました。衣食に関してはさまざまなサービスが登場する中で、住まいに関してだけ圧倒的に情報が少ないと感じました。また、30代半ばのわたしの世代は結婚をして子どもを生んで、ちょうど住まうことへの興味・関心が湧いているタイミングです。どう暮らしていくかを考えるど真ん中で、自分自身が欲しい情報が不足していたことが決め手になりました。

ニッチトップにしかなれなかった「デート通.jp」

三橋:女性、ママ、住まいへの関心からiemoが生まれたのだとすると、これまでもご自身がサービスのユーザーでもあった?

村田:そうですね。ソーシャルゲームが儲かる業界だったから参入したんだろうってよく言われるんですけど、自分自身が他社さんのゲームに10万円くらい課金するくらいのゲーマーでした。もともとデザイン系の受託会社を立ち上げたのも、アート、建築、デザインが好きだから。これまでに自然にインプットしているものを、今回サービスとしてアウトプットすることで生業とさせていただいた感じです。

三橋:過去に運営されていたサイトはどうでしたか。

村田:「デート通.jp」という口コミサイトを運営していた時期がありました。レストランではなく、もうちょっとセグメントがかかったデートスポットの情報サイトでした。それも当時自分が20代後半くらいでおしゃれなレストランとかに興味があったんでしょうね。これはイケると思って作りましたが、ニッチに掘り過ぎたという教訓です。パイが狭すぎたんです。

三橋:デートがニッチってことですか?

村田:デートはニッチですね。デートに絞ってしまったので、大学生から社会人の若い人くらいまでをきゅっと集めるコンパクトなものにまとまってしまった。「デート」で検索すればトップに出てくるサイトにはなったんですが、莫大なトラフィックがあるかといえばなかった。ニッチトップになっても大きな収益を生まず、沢山のユーザーさんにリーチすることはできない。市場の選び方、立て付けの仕方の教訓になりました。

自らがユーザーでも、思い込まずにデータで探るユーザーの興味関心

三橋:iemoのターゲット設定は広いようですが、主には女性なんでしょうか。

村田:そうですね、主婦層です。実際使ってくださっている方も、当初想定していた25歳から40歳くらいの主婦です。PCからもきれいに見えるサイトですが、全体の9割以上がスマホとタブレットからのアクセスです。

三橋:多くの人にとって面白いコンテンツを作るためにどこに気をつけていますか。

村田:これがいいはずだという固定概念を持たずに、まずは幅広くコンテンツを出してみました。皆さんの関心がどこにあるかは数値が証明してくれるので、まずは興味関心を探って。意外な部分もありましたがだいたい想定通りでした。今後は個別記事の質のアップをはかっていきます。

三橋:意外だった発見についてもう少し具体的に聞いてもいいですか。

村田:主婦層が好きなブランドは、IKEAや無印など主婦層というのはその通りでした。家の間取りとかも興味があるので、例えばワンルームとか1LDK、12畳といった広さを表す言葉にもすぽっとハマるものがあったり。あとは、生活の中でちょっとゆとりを持ちたいと思っているのかなと。朝食をゆったりとろう、夜寝る前にアロマとかキャンドルで心をリッチにしようとか。朝、昼、夕方、夜中に読まれるので、時間帯でも好まれるコンテンツの傾向が出ます。

後編につづく。

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女性連続起業家が取り組むインテリア系まとめ「iemo」にみる、特化型まとめ系メディアの可能性

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北米ではTumblrにはじまり、Pinterest、Fancy(ちょっと指向は違うけどInstagramとか)などのデザイン系ザッピング、キュレーションメディアがここ数年で大きく成長した。デザイナーズではないが、日本で同様の流れを感じるとしたらやはり「まとめ」だろう。数多ある2ちゃんまとめ系ブログやNAVERまとめを筆頭に大きなトラフィックを生んでいる。 そしてその流れは「縦型(バーティカル)」メ…

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北米ではTumblrにはじまり、Pinterest、Fancy(ちょっと指向は違うけどInstagramとか)などのデザイン系ザッピング、キュレーションメディアがここ数年で大きく成長した。デザイナーズではないが、日本で同様の流れを感じるとしたらやはり「まとめ」だろう。数多ある2ちゃんまとめ系ブログやNAVERまとめを筆頭に大きなトラフィックを生んでいる。

そしてその流れは「縦型(バーティカル)」メディアとしてカテゴリ分化を始めている。最近では「女の子」向けキュレーションメディアのmeryが勢いづいてるとよく聞くし、その他のカテゴリでも特化型のまとめ系メディアを散見するようになった。

スマートフォンへの移行が特化型への後押しに与える影響も大きいだろう。

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そういう背景から今日、リリースされるサービスを眺めるとなかなか興味深い。2014年はさらに特化型まとめサイトが増えそうだ。

12月18日、住まいづくりに特化した住宅やインテリア関連のライフスタイルメディアiemoが正式公開となった。iemo代表取締役の村田マリ氏はサイバーエージェント新卒第一期生、創業したコントロールプラスではソーシャルゲーム事業をgumiへ事業売却し、今回新たに設立したiemoで同サービスを準備してきた「女性連続起業家」だ。

サービスはいたってシンプルだ。ユーザーは用意されている1万5000点のインテリア、雑貨などの写真素材からまとめを作成することができる。公開時点で約2000件ほどのインテリアまとめが掲載されているので、閲覧側は空いた時間にスマホでチェックする、というのが想像しやすい利用シーンになるだろうか。

村田氏によれば、写真素材は20社ほどのハウス関連の事業者などから借りているらしい。一般からの投稿も可能だが、まあサイト全体のイメージを考えれば、あまり見た目がよろしくない素材はご遠慮願いたいわけで妥当な判断だろう。提供については、情報化の課題もあってか快諾してくれているとのことだった。

なお、iemoにはお手本となるHouzzという2009年創業のサービスがあるそうで、現在月間で1600万人ほどが訪問しているらしい。

ベテランらしく、非常にソツなく奇麗に仕上げてあるというのが私の印象だった。インテリア関連ではRoomClipが9月頃に13万DL、10万点の写真素材投稿を公開しているが、そこまでに約2年かかっている。

ただスマートフォンシフトの状況を考えれば、今がタイミングなのかもしれない。iemoがどういう伸び方をするかで、他のカテゴリでも同様のまとめメディアが誕生する可能性も高い。というか、来年はそういうメディアだらけになるような予感もしている。同様のカテゴリを狙っている方は要注目だ。

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