300万件の質問、4000万回答を突破したnanapiアンサー、Q&Aをやめて即レスコミュニティに

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2014.8.13

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「アンサーの質問数が300万件になって、回答数は4000万投稿を超えました。そして、アンサーのガイドラインをかえてQ&Aというカンバンを外してみました」

このメッセージが届いた際、私は彼が何を言っているのかイマイチよく分からなかった。そしてそっとアンサーを開いてみたら…確かに、アンサーは静かに、そして元々そうであったように小さく変化をしていた。このメッセージをくれたのはもちろん、同サービスを世に放ったnanapi代表取締役の古川健介氏その人だ。

話を整理しよう。まず、古川氏が話す「Q&Aというカンバンを外した」というのは文字通り、Q&A形式に限定するのを止めた、ということだ。実際、アンサーを開いてみれば分かる。これまでは気軽な相談もの(家庭事情や本当の疑問)が並んでいたが、今はもうそういうリミットが外れて「暑い」や「お盆で道が混んでる」「ツナサンドとたまごサンドどっち作ろうかな」といったTwitter的なつぶやきが多く並ぶようになっている。

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古川氏によれば、スポットというスレッドみたいなものを作ってひたすら適当にレスをする実況などが盛り上がっているとのことだった。

そもそもこのコミュニティには本当に疑問に対して回答を求める人というより、「誰でも回答していい」というゆるやかなルールに則った匿名掲示板のような側面もあった。なので、あるべき姿に自然と変異した、と考えるのが正しいかもしれない。もしくは古川氏は匿名コミュニティについて造詣が深く、意図的にこの方向に持っていった、とも想像はできる。

また彼が指標としてこだわるのが回答数と回答率だ。不特定多数の場所での即レスというのはコミュニティに何度も再訪問させる上で重要なポイントになる。現在の状況として古川氏は即レス率(5分以内にレスが付く、という定義で)87%、未回答率については0.88%にまで下がったと回答してくれている。

そして前述の通り、アンサーは引き続き回答数を積み上げている。メッセージを貰っていたのが8月8日なので、これまでのグラフに情報を追記してみるとおおよそこのような角度の成長がみえてくる。

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ではアンサーは何を目指しているのだろうか?古川氏は以前インタビューで、コンテンツとディストリビューターの関係性についてその考えを語ったことがあった。詳しくは下記の記事をご覧頂くとして、そこで同氏はスマートフォン時代のディストリビューターはまだ決定的なプレーヤーが決まっていない、だからアンサーはそのポジションを狙っている、という考えを披露している。

<参考記事> 【投資家・起業家対談】「コンテンツにはお金が払われてなかった説を持ってるんです」ーーグロービス・キャピタル・パートナーズ高宮氏×nanapi古川氏(3/4)

今回の舵切りはまさにユーザーを拡大し、トラフィックを集めることになるだろう、ということでその件を古川氏に改めて尋ねてみた。しかし、彼の回答はこのようなものだった。

「送客装置としてはあまり考えていないです!文化があるウェブサービスをつくるという点は結構意識しているかも」(古川氏)。

現時点で深読みするのは時期が早いのもよくわかる。ただ間違いないのはこの先もアンサーはスマートフォンを持つユーザーにとって絶好の暇つぶし、可処分時間を奪う存在として成長してくだろう、ということだ。手のひらの可処分時間争奪戦に挑むプレーヤーとしては、ニュースやゲーム、各種バーティカルメディアが並んでいる。

特定のコミュニケーション分野にはLINEやfacebookメッセンジャーが存在感を放っている。アンサーはここに挑むことになるのだろうか。それとも全く別の存在として共存していくのだろうか。スマートフォンシフトした現代で、不特定多数のコミュニケーション分野のプレーヤーはまだまだ決定打がないだけに、その点にも注目したい。

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