持ち主を追いかけるスーツケース「COWAROBOT R1」、クラウドファンディング調達額が目標2倍の20万ドルに迫る勢い

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持ち主を追いかける自走式ロボット・スーツケース「COWAROBOT R1」が火曜日(7月26日)に Indiegogo 上でクラウドファンディングを開始、すでに目標額10万ドルの93%の資金を集めている(編注:THE BRIDGE における本稿発出段階で、目標額の2倍に迫る勢い)。

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(左から)人工知能ロボティクススペシャリストの Rolf Pfeifer 氏と、COWAROBOT 創業者で CEO の Tommie He 氏

COWAROBOT(上海酷哇機器人)の創業者で CEO の Tommie He(何弢)は、Technode(動点科技)に語った。

投資サイドから言っても、ビジネスサイドから言っても、ロボティクスと人工知能は最近のホットな話題だ。しかし、それらを日常生活に持ち込むことが難しい。

信頼性の高いセンシング技術・制御技術・人工知能を使って、我々は日常生活の改善に役立つロボットを開発している。

COWAROBOT R1 は、従来からあるスーツケースにロボット技術を加えた。周囲をリアルタイムで検出・監視することができる。見えるものに基づいて、このロボットは所有者について動くのに最適な経路を見つける。Indiegogo 上での早割価格は429ドルで、標準小売価格は699ドル。最大で15度の傾斜まで上ることができるが、平坦で凹凸の無い地面の移動を得意とする。

COWAROBOT R1 は、ユーザがアプリを使ってスマートロックを制御したり、移動経路を記録・シェアしたり、万一紛失したときは、そのときの状況を遠隔モニターしたりすることができる。携帯バッテリーを搭載しており、スーツケース自体だけでなく USB 経由で外部デバイスを充電することもできる。

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深圳、東莞・台湾にある、スーツケースメーカーのほとんどを訪問したところ、彼らは R&D の力を持たず、スーツケースに大きな変化を起こそうとはしていないことがわかったのです。

最初は彼らと協業したかったのですが、しばらくして、それが無理だとわかりました。そこで、自分たちでやることにしました。(He 氏)

深圳のハードウェア企業はたいていコストを削減するために地元の製造パートナーを探すが、COWAROBOT の R&D 部門や製造部門は上海にを拠点とし、流通・マーケティング・ブランディングを担当するオフィスはサンフランシスコにある。

BluesmartTrunksterAndiamo iQ といった、スマートスーツケースのソリューションを紹介する企業も存在するが、COWAROBOT はスマートロック、携帯バッテリー、ワンタッチでスーツケースを開けられるなど細かい機能によって、自分たちが優位であると語っている。

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He 氏は、ロボットやコネクティッドカーにバックグラウンドを持つ、東工大の広瀬・福島研究室の出身。日米で勤務した後、彼は中国に帰国しロボティクスに集中した。

COWAROBOT では、ユーザの日常生活におけるタスク完遂を支援する、インテリジェントなモバイルサービスロボットの開発に特化しています。(He 氏)

He 氏は自走技術に特化したモバイルロボット・ハードウェアを開発したいと考えており、将来的には、人工知能が可能にする旅客同行ロボットの開発を示唆した。

Image credit: COWAROBOT

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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