シンガポール拠点のブロックチェーンネットワークZilliqa、時価総額10億米ドルを突破

by Tech in Asia Tech in Asia on 2018.5.12

Zilliqa CEO Xinshu Dong 氏

CoinMarketCap のデータによると、シンガポールを拠点とする Zilliqa が設立したブロックチェーンネットワークのトークンの総額が10億米ドルの壁を超えた。

シンガポール拠点のブロックチェーン企業としては、この快挙を遂げたのは Qtum に続いて2社目となる。Zilliqa の強気相場が始まったのは4月、Ethereum よりもはるかに大量に1秒毎の処理ができる独自のブロックチェーンプロトタイプ(仮想通貨業界では「testnet」と呼ばれる)をリリースした後のことだった。

同社は、Ethereum のいわゆるスケーラビリティ問題を解決しようと先を争っている多くのスタートアップの1社である。提案者らによると、このスケーラビリティ問題のせいでブロックチェーンは真のポテンシャルを発揮できないでいるという。

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今回の価格高騰の背景には、ブロックチェーンをベースとした保険商品の構築を目指すプロジェクト Inmediate への関与が報じられたことが挙げられる。プロジェクトのローンチパートナーとしてコンサルタント企業 Deloitte と保険業者 FWD が Zilliqa と提携した。アプリ開発者は Zilliqa のインフラへアクセスできるようになる予定。

来たる5月23日の発表に向けて Zilliqa を取り巻く熱狂が高まっているのかもしれない。同社がさらなるパートナーを明らかにすると予定しているからだ。

今回の莫大な時価総額もブロックチェーン世界に特有のものである。ホワイトペーパーとまだ完成していない商品だけで企業は数千万という額を数秒のうちに調達することができる。そのため、イニシャルコインオファリング(ICO)を装った多くの詐欺も行われてしまっている状況だ。

しかしながら、Zilliqa のチームには技術を持った人材が揃っている。チーフエグゼクティブと技術部門トップはコンピュータサイエンスでシンガポール国立大学の博士号を持っている。今は同社のチーフサイエンティフィックアドバイザーである Prateek Saxena 氏と、分散型の仮想通貨取引所 Kyber Network を運営しながらZilliqaへの助言も行う Loi Luu 氏の両名が2015年の研究論文で描いたものが最初のアイデアとなっている。

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さらに、他の多くのスタートアップとは違い、Zilliqa は資金を調達する前の段階でプルーフオブコンセプトを行っていた。2017年の内部試験では同社のブロックチェーンは1秒間に2,488件の処理を上回ってみせたが、これは Ethereum の現在の処理能力の200倍以上だ。その結果、同社の ICO はシンガポールでも最大規模のものとなった。

Zilliqa の CEO、Dong Xinshu 氏は述べた。

ブロックチェーンの世界では、どうやら契約の交付が時宜を得ているイノベーティブなチームが高い見返りを得られるようだと弊社は考えています。

とは言え、他のブロックチェーンスタートアップと同じように、Zilliqa もこの新しい技術が持つ不確かな未来に直面している。スケーラビリティのどのソリューションが勝ち残るのかは不透明だ。EOS や Cardano のような Ethereum の代わりとなるものだろうか、それとも Plasma プロジェクトのように Ethereum を拡張するものだろうか?Ethereum の時価総額はビットコインに次いで800億米ドルである。この Ethereum が今持っているネットワーク効果に打ち勝つのは厳しい戦いだ。

Zilliqa の戦略は、分散型アプリ(dapps)を構築できるプラットフォームを向上させるツールに投資することである。

開発者が新しく安全なスマートコントラクトを書いたり、既存のものを Zilliqa に移すための素晴らしいツールをロールアウトする予定です。また、弊社のパートナーや dapps 開発者と共にエコシステムの成長を目指すプログラムも予定しています。(Dong 氏)

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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