Sina(新浪)のDNAが新しいWeibo(微博)の広告システムの妨げとなるか?

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【原文】

Sina Weibo(新浪微博)のトップとして新しく就任したWang Gaofei(王高飛)氏が、テスト中のセルフサービス型入札広告システムを、広告主向けダッシュボードのスクリーンショット(写真下)とともに公開した。この写真から、広告の料金体制がCPMベースだということが分かる。このサービスには、報酬を得て書く投稿記事のコンテンツ横に表示されるディスプレイ広告も含まれるようだ。

weibobiddingsystem

2012年初めには、Sinaがこのようなシステムを開発中で、広告を掲載するための認証済みアカウントを用意し、広告収益を分け合うと聞いていた。その後9月にローンチされた同様のシステムMicro-taskが、噂されていたシステムだと思われた(私もそう思った)。だが、Micro-taskはSinaがちゃんとした収益を得ようと思って開発したシステムではないことが分かった。Sina(新浪)のCEO、Charles Chao(曹国偉)氏が最新の業績発表カンファレンスコールで、同社がMicro-taskからはあまり収益が得られるとは思っていないと語ったことと一致する。

収益を分配する広告プログラムで認証済みアカウントを持つことは、理に適った動きだ。Weiboプラットフォームには、Micro-taskと同じような手法で、サードパーティーによって運営されている独創的なコンテンツマーケティングがある。

SinaのDNA(資質)?

上のスクリーンショットを見て、2008年頃にSina Blog(新浪博客)プラットフォーム用に開発された「Sina Blog Ad Sharing Plan(広告共享計画)」という広告プログラムを思い出した人も多いだろう。これは、AdSense風の広告プログラムで、Sina Blogにサインアップするよう促され、当時クールと思われたシステムを使い始めた数多くのセレブ出身ブロガーを活用するために開発されたサービスだ。

Sinaに申請して承認されたブログは、その各ホームページやブログ投稿ページでディスプレイ広告を表示するのだが、うまく行かなかったので、その後にこのシステムは閉鎖された。その理由としてよく耳にするのは、Sinaがテックツールのプラットフォームを上手く作るためのDNA(資質)を備えていないメディア企業にすぎないということだ。

あるSinaブロガーが、過去3年間で300万人以上の訪問者があっても、受け取ったのはわずか52.14元だったと暴露した。彼は、ベビー用品やマタニティ商品を、自分のテックブログに表示したSinaのシステムを非難している。Weibo(微博)に至っては、外部の人たちは、Sinaに関する情報に基づいて、ターゲットを絞った広告成果を向上させるためのデータマイニング技術を、Sinaが上手く扱えないと考えている。

sinablogadsystem

当時Sina Blogで働いていた友人によると、Sina Blogのもう1つの問題は賄賂だそうだ。Sina Blogのホームページと画面の右下に表示されるポップアップウィンドウは、読者の多くがブログにアクセスする場所で、そこには編集者が選んだ記事のリンクが毎日表示される。自分の記事にもっと注目を集めたいブロガーは、それらのページにリンクが表示されるよう、編集者に賄賂を渡し始めたのだ。

SinaがなぜSina Blog Ad Sharing Planを完全に閉鎖したのかは不明だ。今は、Weibo上にも編集者によって取り仕切られる配置枠がある。Weiboの編集者に賄賂を渡すという噂を聞くのは珍しいことではない。

Sina Weiboを人気にさせた要因や、多くのセレブを抱えていることが同サービスのコアコンピタンスであることは広く認められている。Weiboがこれほどまでに人気のあるサービスになったのは、Weiboを利用すれば、普通ならアプローチできないセレブをフォローしたり、セレブと交流することができると一般の人が気付いたからだ。そして、経験豊かなメディア企業であるSinaは、どのようなトピックがユーザにとって魅力的なのかを常に心得ている。

Sinaが同じ手法を使ってSina Blogを促進したこと、Weiboを運営するために有名人を活用したことは、誰もが知っている。SinaがWeiboサービスを手掛けると決めた時、編集者らはセレブがサインアップするよう1人づつ説得するよう求められた。これら800人を超える編集者の懸命な努力がなければ、Sinaが中国の最高メディアブランドの1つになることはなかっただろう。

Sina Blogの広告システムが、SinaのDNA(資質)を物語っているだろうか?もしそうなら、Weiboの広告システムが正式にローンチするのを待って、デザインされたメカニズムが昔の問題を回避できるかどうかを見てみようではないか。

【via Technode】 @technodechina

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