3Dよりも2Dで勝負、印刷の未来へ挑戦するデジタル印刷サービス「Happy Printers」

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happyprinters今月末6月29日に、ファッションやクリエイティブに関する情報が集まる原宿・神宮前に、シェアオフィスと商業テナントの複合施設「FLAG(フラッグ)」がオープンする。

筆者は同施設のクリエイティブディレクションを担当しているツクルバから、「デジタルプリンティングという、面白い印刷サービスを提供する人たちが入居する」という話を聞き、取材に伺った。

Happy Printers」は、元々印刷の仕事をしていた堀江氏と、フリーのグラフィックデザイナーとして仕事をしていた杉原氏という2Dのプロたちによって提供されるサービスだ。Maker(メイカー)のムーブメントを感じ、FabCafeやFabLabのようなスタイルに影響され、多くの人が実験的に何かを作ったりする場所を作りたいと考えたという。

2Dの出身である彼らは、数多くサービスが登場している3Dプリンターのような自分たちが不得意な分野ではなく、2Dという得意分野で勝負しようと、デジタルプリンティングのサービスの提供を決めた。

「Happy Printers」の店舗では、業務用のプリンターが一般の方に開放される。布、フィルム、壁紙など特殊なものにプリントできるLatexプリンターと、15cmの厚さまでなら立体物にプリント可能なUVプリンターの2台が設置されている。2台とも値段は約300万円ほど。

布、フィルム、壁紙などに印刷できるLatexプリンター

Latex プリンター
Latex プリンター

Latex プリンターでは、布、フィルム、壁紙、様々な素材へのプリントが可能となっている。フェイクレザーへのプリントも可能となっているので、プリントした素材を活用して鞄を作成する、といったことも可能だ。Happy Printersのスタッフにはテキスタイルが得意の人もおり、オプションで鞄などを制作することも可能にしたいと考えているという。

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上の写真のような素材にもプリントが可能。杉原氏は、Latexプリンターをこのように使ってほしいと語ってくれた。

このプリンターを使って、小さいカフェのオーナーにオリジナルグッズを作ってもらったり、アパレルのお仕事をされている方に試作品を作ってもらったりできればと思っています。

立体物にプリント可能なUVプリンター

UVプリンター
UVプリンター

UVプリンターは、厚さ15cmまでの立体物へのプリントが可能になる。UVはその名前の通り、紫外線のことを指し、このプリンターは紫外線を照射することでインクを瞬間的に固める。

現在、テスト的に使ってもらっているところ、Macのアダプタなどに自分の気に入ったデザインをプリントするのが人気だという。iPhone等のスマートフォンで撮影した写真でも印刷可能となっている。下のMacのスノーボードをしている様子の写真は、プリントされたものだ。

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今回取材するにあたって、UVプリンターでの印刷を体験させてもらった。以下は筆者のiPhoneにSdのロゴをプリントする様子の映像だ。

プリントにかかる時間はごくわずか。デザインのデータはユーザ側で用意する必要があるが、その後プリントするまでのサポートはしてもらえる。

素材とインクの相性もあるが、手帳や名刺入れといったものへの印刷も可能となっている。こうした商品を購入する際、オプションで名前をつけるなどのサービスがあり、自分だけの一点ものとすることができるが、このUVプリンターを使用すれば、自分が好きなデザインで一点ものにすることができるというのは嬉しい人もいるのではないだろうか。

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結婚式のウェルカムボードなど、おじいちゃん、おばあちゃんへのプレゼントなどにHappy Printersで印刷してもらえるといいなと思っています。

そう、杉原氏は語ってくれた。

Happy Printersでは、どのようにプリントしたいかのアイデアを出してもらって、Happy Printersのスタッフでそのサポートをしているそうだ。このプリントサービスを利用すれば、子どもの落書きをアートにしてくれる「Jellybean Street」というサービスのように、子どもの落書きでも印刷することが可能になる。

モノづくりの好きな人達がほんとうに多くなってきています。これから、より多くの人たちが本格的なモノづくりをするようになっていくと思います。家庭用のプリンターと異なる機械が開放され、使えるようになっていくことでモノづくりのレベルがグレードアップしていくのではないでしょうか。3Dよりもさらに挑戦しやすい2Dのデジタル印刷を、ぜひ体験してもらいたいですね。

ゆくゆくは、FabCafeで生まれたものを販売するECサイト「FabCafe Deals」のように、Happy PrintersもECサイトを運営することも視野に入れている。

Happy Printersは今後、6月29日の11時~19時の間、完全予約制による限定オープンを実施。7月20日にグランドオープン予定で、7月20日までは予約制にオープンしている。プリントにかかる値段はサイズによって異なるが、3000〜5000円の間で収まる金額になる予定だという。

Instagramで撮影した写真を、iPhoneのケースにすることができる「Casetagram」というサービスが一時期話題を呼んだ。自分のお気に入りの写真を、実際のものにも使いたいというニーズはたしかに存在する。さらに、スマートフォンで写真を加工できるアプリの数も、その表現も多様なものとなってきており、多くの人が写真を楽しむようになってきている。写真を楽しむ人の増加と、実際のものに印刷する流れは増えていきそうだ。

興味がある人はぜひとも、「Happy Printers」に足を運んで、新たな印刷を体験してみてほしい。

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