Skyland Venturesが第1号ファンドに5億円の調達完了を発表、シードアクセラレータープログラム「Morning Sprint」を開始

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東京を拠点とする、シード・スタートアップ向けファンドの Skyland Ventures は今日、2012年8月から始めた第1号ファンドの調達を12月末に完了し、その調達金額が5億円に達したことを発表した。

Skyland Ventures は大和企業投資出身で、同じくスタートアップ・ファンドのインキュベイトファンドでアソシエイトを務めた木下慶彦氏が立ち上げたファンドで、これまでに八面六臂gambaナナメウエなどのスタートアップに出資を行っている。昨年12月には、今後、特にスマートフォン分野のスタートアップ向けの投資に特化していくことを発表している。

第1号ファンドの資金調達完了に際し、同ファンドのこれまでの経緯と今後の戦略について、木下氏にインタビューする機会を得た。

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木下慶彦氏

昨年11月の段階で、第1号ファンドに集まっていた金額は2億円程でした。しかし、最後の1ヶ月(12月)だけで3億円の資金を集めることができました。数々のスタートアップ・ファンドがある中で、Skyland Ventures が何ができるかを考え、Skyland Ventures が起業家第一主義で臨むことを LP に訴求して巡ったんです。語弊を恐れずに言えば、我々は投資家よりも起業家を見る「起業家ファンド」を目指す。「我々は時間の95%を起業家を過ごすようにする」と説明したところ、多くの LP が賛同してくれたのが今回の結果です。

レイターステージにおいて、ファンドは LP に還元する利益を最大化することに注力しなければならない。もちろん、シードやアーリーステージを得意とするスタートアップにとってもそうなのだが、「これから何か始めよう」とする起業家をモチベートすることこそが、ファンドにとって最大のディールソースになるという考え方だ。

彼のこの考えに賛同して、Skyland Ventures の第1号ファンドには、East Venturesベクトルユナイテッドアドウェイズセプテーニなどやエンジェル投資家から資金が集まった。

週3回のアクセラレータープログラム「Morning Sprint」

起業家と向き合う時間を最優先するという課題を実践すべく、木下氏は毎週月・火・木の朝7時から、六本木のレストラン「breaq」で、Morning Sprint というピッチ・メンタリング・セッションを開始している。木下氏と言えば、野村証券トーマツ ベンチャーサポートと共に Morning Pitch を開いていたことが有名だ。Morning Pitch はやめてしまったのだろうか。それとも、名称変更か。詳細を木下氏に尋ねてみた。

六本木のレストランで週3回開催される「Morning Sprint」。 朝食を食べながら、起業家とのピッチ/メンタリングが繰り返される。
六本木のレストラン「breaq」で週3回開催される「Morning Sprint」の様子。
朝食を食べながら、起業家とのピッチ/メンタリングが繰り返される。

Morning Pitch は1年間に渡って開催してきました。大企業の人々にスタートアップを知ってもらう、起業家に大企業へのアクセスパスを作る、という目的は一定の成果を上げられたと思います。私は起業家と向き合う時間に集中するため Morning Sprint を始め今後はそちらに集中することにし、Morning Pitch は野村証券さんとトーマツ ベンチャーサポートさんにお引き継ぎしました。Morning Sprint を通して、私は1ヶ月に50社の新しいスタートアップ/起業家と出会うことを目指しています。

単純計算で毎回3〜4社の新しいスタートアップと木下氏は向き合うことになる。これを継続することは、非常に大きな労力を要するが、そこまでして、Morning Sprint を始めようと考えた理由について、木下氏は真意を明かしてくれた。

典型的なアクセラレータやインキュベータでは、3ヶ月とか半年に一度、プログラムのバッチの申込期日を設けています。シリコンバレーのような成熟したスタートアップ・コミュニティでは、それでもワークすると思うのですが、日本でそれだと、可能性のある起業家が次の期日まで待っていられない。ならば、起業家が思い立ったらいつでも参加できるようにしようと考え、Morning Sprint を週3回開催するアクセラレータープログラムと位置づけました。

木下氏の弁を借りれば、アクセラレータープログラムが3ヶ月や半年単位でしか開催できないのは、アクセラレータやインキュベータ側のオペレーションの都合だ。このような点からは、木下氏が起業家志向のファンド(というより、アクセラレータ)の道を進もうとしていることが感じ取れる。

Morning Sprint では、木下氏本人に加え、Movida Japan の孫泰蔵氏、East Ventures の松山太河氏inblue大冨智弘氏らをメンターに迎え、次代を担う起業家の輩出に心血を注ぎたいとしている。Morning Sprint に参加したい起業家、起業家志望者は、ぜひ Skyland Ventures のウェブサイトからアクセスしてほしい。

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