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クリエイティブ制作のMUGENUPにTBS IPが出資、動画・VRなど次世代コンテンツ配信の研究を加速へ

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キャラクターなどのクリエイティブ制作を提供するMUGENUPは5月18日、資金調達の実施を公表した。東京放送ホールディングス系列の出資会社TBSイノベーション・パートナーズ(以下、TBS IP)からの出資で、調達額や払込日などの詳細は開示されていない。 今回の出資についてTBS IPは近年のコンテンツ消費量・消費スピードの劇的な変化に際し、より速やかにコンテンツを制作、配信する必要があるとし、MU…

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キャラクターなどのクリエイティブ制作を提供するMUGENUPは5月18日、資金調達の実施を公表した。東京放送ホールディングス系列の出資会社TBSイノベーション・パートナーズ(以下、TBS IP)からの出資で、調達額や払込日などの詳細は開示されていない。

今回の出資についてTBS IPは近年のコンテンツ消費量・消費スピードの劇的な変化に際し、より速やかにコンテンツを制作、配信する必要があるとし、MUGENUPのクラウドソーシングによる大量生産モデルに期待をしていると言及している。また、コンテンツ種別についてもVRや動画など、2016年に入って各種プラットフォームが対応を進めているフォーマットについて共同で研究を進めるとした。

MUGENUPは元々ゲーム系キャラクターの制作会社としてスタートし、その後、クリエイターネットワークをクラウドソーシング化、ワークフローを「キャラクター制作」に特化することで高品質のクリエイティブを各社の条件に最適化した形で提供することに成功した。

クリエイティブ・クラウドソーシングのMUGENUP、自社ノウハウが詰まった制作管理ツール「セーブポイント」公開

また、昨年にはこのワークフローをオンライン化したツール「SAVE POINT」を公開するなど「人とシステム」の融合を推進している。

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MUGENUP代表取締役の伊藤勝悟氏は本誌の取材に対し、今回の出資についてこのようにコメントをくれた。

今年から新しいチャレンジというのを増やしています。引き続きゲームクリエイティブの事業は成長させつつ、弊社の制作能力や仕組みを作る能力を生かしてオリジナルコンテンツ制作の可能性を探っています。今回TBSさんをパートナーに選んだのも、そういった部分でご一緒できることが大いに有り得ると考えているからです。

また、クリエイティブ制作という観点から言うと今年に入って映像制作の事業も立ち上げており、ゲーム業界以外のお客様も増やしています。この点でも同様にご一緒できる部分が多くあると考えています。

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クリエイティブ・クラウドソーシングのMUGENUP、自社ノウハウが詰まった制作管理ツール「セーブポイント」公開

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キャラクターなどのクリエイティブ制作を提供するMUGENUPは5月14日、イラストやマンガなどの制作管理ツール「セーブポイント」の提供を開始した。 MUGENUPで運用実績のあるクラウドソーシングを活用した制作管理ツールを改良して市販提供したもので、タイトル数やアカウント、利用ストレージの量によって無料で使えるプランから月額5万円、それ以上の大規模プランが用意されている。すでにミクシィをはじめとす…

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キャラクターなどのクリエイティブ制作を提供するMUGENUPは5月14日、イラストやマンガなどの制作管理ツール「セーブポイント」の提供を開始した。

MUGENUPで運用実績のあるクラウドソーシングを活用した制作管理ツールを改良して市販提供したもので、タイトル数やアカウント、利用ストレージの量によって無料で使えるプランから月額5万円、それ以上の大規模プランが用意されている。すでにミクシィをはじめとする11社の導入が決まっており、今後、ゲーム会社を中心に2015年度内100社の導入を目指すとしている。

ゲーム開発をしていたMUGENUPがイラストなどの受託制作にシフトしたのが2012年の初め頃。その頃からクラウドソーシングの方法で細かくイラスト制作の工程を分業化し、外部のクリエイターにオンラインで発注する手法を地道に積み上げてきた。

今回公開されるツールはその実際の工程で使われてきた社内向けツール「MUGENUP WORKSTATION」の改訂版で、社内約100名のアートディレクターが延べで1000名の在宅クリエイターを管理、数万点の制作実績を持つという。この工程管理の手法については少し前の記事になるがこちらをご覧いただきたい。

参考記事:年内には2万人の絵師が働く「仮想」クリエイティブスタジオの誕生もー急成長中のMUGENUPが狙う特化型クラウドソーシングとは

なお、現在登録ベースではMUGENUPに2万7000人のクリエイターが在籍しているそうだ。

では、少し具体的にこのセーブポイントのツールでできることをご紹介しよう。

実際にテストで触った感想は、イラストなどのクリエイティブ(表現などの要素が強いもの)にかなり特化した管理ツールになっている、というものだった。

1.新着通知ページ

利用者はクライアント(発注側)とクリエイター(受注側)に分かれ、発注されたプロジェクトが受信ボックスに並ぶ。

2.掲示板ページ

プロジェクトに入ると抱合されている各タスク(イラスト制作など)が並び、そこで実際に制作したアートワークのアップロード提出、掲示板でのコメントによるチェックバックなどができる。

3.投稿画像履歴一覧ページ

ここの辺りがイラストなどのアートワークの工程管理ツール独特かもしれないが、過去の提出物との差分を一覧で表示してくれる。これによって修正の過程が確認しやすい。

5.ガントチャートページ

各工程はガントチャート形式での表示も可能。なお、クリエイター側は担当しているタスクのみ見える状態で、他にプロジェクトに参加しているクリエイターの仕事は見えない。逆にクライアント側は複数の在宅クリエイターを一括で管理することになる。

取材に応じてくれたMUGENUP取締役でCTO(最高技術責任者)の伊藤勝悟氏によれば、同社で制作サービスを提供するなか、クライアント側から自社でも使いたいという要望が多く、今回のサービスインにつながったのだという。

工程管理は古典的なエクセル管理からRedmineやBacklogといったチケットシステム、最近ではSlackを中心としたツールの組み合わせなど汎用的なものが多かった。これは市場性を考えると自然な流れで、「何とかすれば何にでも使える」方がビジネスとして可能性が広がるからだ。

ただ、当然ながら使い勝手は悪くなる。このトレードオフをどう考えるかが焦点になるのだが、MUGENUPはそもそもコンテンツ制作を提供している会社であり、このツールのみで勝負しているわけではない。そこが強みになりそうだ。

また自社のノウハウを外部に公開してしまうことに抵抗感はなかったのだろうか?同社代表取締役の一岡亮大氏はその件についてこのようにコメントをくれた。

「Slackもそうですが、制作現場で使われ続けた良いプロダクトを商品化することは、業界全体の効率化、ひいては労働集約脱却につながると思っています。あと、もう弊社だけうんぬんというステージではないのかなと思っております。業界がより前進するところに投資していきたいなと」。

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資金は調達よりも使うことの方が難しいーーMUGENUP一岡氏が語る「調達資金の使い方とポイント」

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6月8日、Skyland Venturesによるシード・アーリースタートアップ向けの勉強会イベント「STARTUP SCHOOL」で語られた、MUGENUP代表取締役の一岡亮大氏(株式会社表記はTHE BRIDGEでは取ることで統一してます)による資金調達の実体験が興味深かったのでご紹介したい。 MUGENUPはこれまでにシード、シリーズA、シリーズBと3度の資金調達を実施、各ステージの調達に必要…

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6月8日、Skyland Venturesによるシード・アーリースタートアップ向けの勉強会イベント「STARTUP SCHOOL」で語られた、MUGENUP代表取締役の一岡亮大氏(株式会社表記はTHE BRIDGEでは取ることで統一してます)による資金調達の実体験が興味深かったのでご紹介したい。

MUGENUPはこれまでにシード、シリーズA、シリーズBと3度の資金調達を実施、各ステージの調達に必要なポイントや調達後について語ってくれた。

「投資家からはシリーズAではスケールするモデルかどうかを、シリーズBではモデルが確立し、あとはお金でスケール出来る状態になっているかどうかを求められます。それぞれのシリーズで適切な対策を立てることが、資金調達の成立に繋がります」(一岡氏)。

同氏はシリーズBでは、『(売り上げ最重要KPI-KPI調達コスト)×制約条件達成率=利益』の式に当てはめ説明した。そのシンプルな式に合わせて事業をみることができるかどうかが重要と指摘、シリーズBの段階では、規模を拡大する最速の投資が求められ、KPI調達の投資が必要となるため、Chief Marketing Officer(CMO)の存在が必要になってくる、と説明した。

「お金は調達するよりも使う方が大変なんです。資金を使うべきときに使うことは大事ですが、なかなか難しい。上場するまでは赤字でもいいので、資金を使いきることの方が重要です。事業に投資する意思決定が遅れることが、事業のスピードに対して致命的なボトルネックになってしまいます」(一岡氏)。

さらに同氏によると、スタートアップは人件費を事業計画に入れているが、「人材獲得費用」を忘れがちだという。人材エージェントや採用媒体などにかかる人材獲得費用は思った以上に大きくのしかかるため、必ず計画しておくことが重要とのことだ。

また採用が遅れることで工数が足りず、結果予想していた投資タイミングが遅れると、大手や競合の参入リスクが上がるため、なるべく早く人事担当者(CHO)をいれることが重要だとも語っていた。

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(Photos by Skyland Ventures)

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新たな声優のスターが生まれる舞台を作りたいーー「Showroomアニメ」の仕掛け人たちの目指す先

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3月24日、ついにDeNAの「Showroom」とMUGENUPのコラボによる「Showroom アニメ」の初番組「こちら娘島高等学校ほーそお部」がスタートした。 ライブコミュニケーティングアニメと表現しているこの番組は、キャラクターの動きと声は声優が担当し、リアルタイムかつインタラクティブなアニメーションとなっている。初回の放送における来訪者(閲覧者)数2,000人を超え、大きな反響を読んだ。 …

3月24日、ついにDeNAの「Showroom」とMUGENUPのコラボによる「Showroom アニメ」の初番組「こちら娘島高等学校ほーそお部」がスタートした。

ライブコミュニケーティングアニメと表現しているこの番組は、キャラクターの動きと声は声優が担当し、リアルタイムかつインタラクティブなアニメーションとなっている。初回の放送における来訪者(閲覧者)数2,000人を超え、大きな反響を読んだ。

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先日、本誌で掲載した対談記事では「Showroomアニメ」の仕組みを、「アニメのリーンスタートアップ」と表現した。その仕組がどのように作られているかについては以下のメイキング映像も参考にしてもらいたい。



この新たなサービスの仕組みはどのような変化をアニメにもたらすのだろうか。

プラットフォームを提供するShowroomの安江亮太氏、ライブコミュニケーティングの技術を担当するMUGENUPの一岡亮大氏、そして出演する声優の所属する声優事務所ACROSS ENTERTAINMENTの代表取締役 藤崎 淳氏から、それぞれの考えを伺った。

左が安江氏、右が一岡氏
左が安江氏、右が一岡氏

    安江氏「私は以前、Mobage事業に関わっていて、そこでアバターと声優をくっつけることでアバターをしゃべるようにできないか、と考えていました。

    今年の1月からShowroomに関わり始めた際に、前田さんと声優業界の面白さについて話をしていたところ、前田さんから「声優おもしろいじゃないですか、やりましょう!実はMUGENUPとこういう話をしているんです」という話を聞いて。それじゃあやりましょう!ということになりました。」

その後、安江氏がShowroomに声優の方に出演してもらうべく声優事務所に営業をかける中出会ったのがACROSS ENTERTAINMENTだった。

「こちら娘島高等学校ほーそお部」に出演している声優は芸能事務所ACROSS ENTERTAINMENTに所属する声優だ。同事務所は数多くの番組で活躍している声優、山寺宏一氏が所属する芸能事務所としても知られている。

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    安江氏「当然かもしれませんが、Showroomのサービスとしての実績や、他の事務所の声優が出演した事例を気にされるなど、あまり積極的ではない事務所もいらっしゃいました。そんな中、藤崎さんには真摯に話を聞いていただきました。」

    藤崎氏「私の事務所には山寺宏一という役者がいて、彼は声の仕事で基盤を作り、ドラマや映画にも出演しました。彼は声優として顔と名前を認知してもらえたんです。

    声優は基本的に作品の登場人物に声をあてる中の人として活動しています。そのため、裏方のような認識でいることが多い。ですが、実は声優と呼ばれる人には舞台役者としても活動している人は多く、劇団に所属しながら声優の仕事をしている人もいます。

    声優として活動しつつも、顔出しにも取り組みたいと考えている役者さんもいるのですが、所属事務所側が声の仕事に特化しているので顔出しには積極的ではないところが多いと思います。」

ACROSS ENTERTAINMENTの藤崎氏
ACROSS ENTERTAINMENTの藤崎氏

藤崎氏はACROSS ENTERTAINMENTのことを総合プロダクションとして捉えており、あまり仕事の領域に壁を作らないようにしていた。そのため、今回のShowroomアニメの話へのレスポンスも早かった。

新人の声優をスターダムへ

「こちら娘島高等学校ほーそお部」に出演している声優は現在「預かり」というポジション。ACROSS ENTERTAINMENTでのタレントは「準預かり」「預かり」「所属」と3つのカテゴリーに分けられる

    藤崎氏「みんな「所属」を目指して努力します。「預かり」と「準預かり」はわかりやすく言うと新人という扱いになります。うちの養成所から審査を受けて合格した人は「準預かり」。「預かり」は別の事務所からの移籍など、すでにキャリアを積んでいる場合、試用期間的な意味での新人ということになります。新人から段階を経て「所属」へと登っていく。」

    安江氏「Showroomアニメには、すでに有名になっている声優の方が出演するというより、藤崎さんの事務所でいうところの、「準預かり」や「預かり」といった、これから有名になることを目指す声優の方が出演するイメージですね。」

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    一岡氏「Showroomアニメの制作側としてボトルネックになっていたのは演者さんでした。なかなか実力のある声優さんを見つけることができなくて。

    コンテンツは制作する機会を増やしていかないとどれが良いコンテンツなのか把握することは難しい。制作サイドとしてもコンテンツを作る回数を増やさないといけない。その点、Showroomアニメはパッケージされたアニメと違ってスピード速く制作することができます。こうした新しいアニメの作り方に一緒にチャレンジできるパートナーが見つかったのはとても心強いですね。

    コンテンツを作る機会が増えれば、それだけ演者である声優の方の機会も増える。ここから声優の方をスターダムにのし上げていくことをやらないといけないな、と考えています。」

声優の個性を発信する場として

    安江氏「現段階で「預かり」や「準預かり」、養成所の新人声優の方々が有名声優になろうと思うと、どういったルートが考えられるのでしょうか。Showroomは頑張る人に成功までの新しいルートを用意したい、というのがコンセプトになっている一方で、現状は声優がスターになるためのルートは非常に限定されているという印象を持っています。」

    藤崎氏「一番わかりやすいのはオーディションに受かり、出演した作品がヒットしてくれることですね。声優の人気は作品の人気に引っ張ってもらえますから。」

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    安江氏「アニメのDVDの販売本数も伸び悩み、年間のアニメの制作本数も減ってきている中で、声優の方がヒット作に出会う確率は低くなってきているんじゃないでしょうか。」

    藤崎氏「そうですね。その一方で、声優を目指す人は増えているので競争はかなり激しいです。以前は、若いキャラクターの声もベテラン声優さんが演じていましたが、最近では若い新人が多いので、若いキャラクターの声は若手が演じるようになってきています

    さらにアニメの放送も1クール(3ヶ月ほど)で終わってしまう作品が増え、以前よりキャラクターが視聴者の印象に残りにくくなっています。なので、声優とキャラクターのイメージが浸透しづらくなってきている。」

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    一岡氏「そういう意味ではShowroomアニメの初番組「こちら娘島高等学校ほーそお部」はとても良いですよね。」

    安江氏「キャラクターと声優の性格がほぼ一緒ですからね。」

    一岡氏「声優の方に合わせてキャラクターの設定を書きなおしました。声優の方にヒアリングして、好きなものを聞いたりして。こうしたコンテンツの作り方はありませんでした。あとはこのコンテンツをヒットさせないといけない。これはプラットフォーマーと制作側の役割ですね。ちゃんと道を作っていかないと。」

    藤崎氏「声優とキャラクターの性格がほぼイコールの状態で番組が作られるのは、私の考えでは願ったり叶ったりなんですよ。今の若手は演技や歌をある程度器用にこなしてしまうので、逆に差別化が難しくなってきてると思います。

    ではどのポイントで選ばれるかというと、私は「パーソナリティ」だと思っているんです。人間としての魅力や個性といった部分。それをShowroomアニメでは出すことができる。キャラクターを好きになってくれた視聴者は、演じている声優の個性を好きになってくれた、ということになるのでありがたいですよね。」

    安江氏「自分に近いキャラクターにファンがつき、スターダムを登っていく声優の方が1人でも出てきてくれるといいですよね。」

    藤崎氏「そうですね。Showroomアニメを通じて、より多くのユーザさんに声優のパーソナルな部分を知ってもらいたいですし、アイデアをもらいながら一緒に楽しんでもらえるといいな、と思います。コメントをもらい番組に反映させて、一緒に番組を作っていくような感じで。」

    一岡氏「そういったパッケージにはできない更新性が一番の強みです。放送してリアルタイムでユーザの反応をみて、翌週の放送にはキャラクターの設定を変更させる。これはパッケージされたアニメにはできないこと。これから色々試していきたいと思います。」

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各プレイヤーがコラボし、声優業界、アニメ業界に変化をもたらそうとしている。「こちら娘島高等学校ほーそお部」はこの記事が掲載される3月31日の夜21時に第2回が放送される予定だ。「Showroomアニメ」に関心がある人は、彼らのチャレンジをこちらからチェックしてほしい。

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DeNAとMUGENUPのコラボによる世界初のリアルタイムアニメーション「Showroom アニメ」

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「Showroom」は、アイドルやタレントなどのパフォーマーがインターネット上の劇場を模した空間でパフォーマンスを行い、その様子を生配信するサービスだ。同サービスについては先日インタビュー記事を掲載している。 スターが生まれる場所を作りたい ーー DeNAが仕掛けるパフォーマーの仮想ライブ空間配信サービス「Showroom」 このDeNAが提供するパフォーマーが仮想のライブ空間で配信を行うサービス…

「Showroom」は、アイドルやタレントなどのパフォーマーがインターネット上の劇場を模した空間でパフォーマンスを行い、その様子を生配信するサービスだ。同サービスについては先日インタビュー記事を掲載している。

このDeNAが提供するパフォーマーが仮想のライブ空間で配信を行うサービス「Showroom」と、クラウドソーシングなどを駆使しクリエイターの働き方をより自由にすることを目指しているスタートアップのMUGENUPが連携し、新たな新サービス「Showroom アニメ」を立ち上げた。

「Showroom アニメ」は、Showroomのライブ配信機能を用いて、アニメのキャラクターがリアルタイムで動いてしゃべるという世界でも類を見ないサービスだ。リアルタイムモーションキャプチャの仕組みをMUGENUPが担当している、

MUGENUPが制作する番組のタイトルは「こちら娘島高等学校ほーそお部」。キャラクターの動きと声は声優が担当し、リアルタイムでアニメーションが配信される。この新たなアニメメーションのことを「ライブコミュニケーティングアニメ」と呼んでいる。

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同番組は、

「小笠原諸島にある人口4500人の離島、娘島(むすめじま)。小学校、中学校の頃からアイドルとして有名になることを目標に都内で活動していた榎本かなでは、引っ越し先であるここ娘島で、隠れアイドル志望だった市長の娘、白州あすなと出会う。」

というあらすじとなっており、二人は「目指せ!トップアイドル!」を目標にShowroomで海賊放送を開始する。以下はメイキングムービーだ。



今回、両社が提携して新たな取り組みを行うにあたり、DeNAのShowroom事業責任者前田裕二氏とMUGENUP代表取締役社長の一岡亮大氏に話を伺った。

アニメーションに挑戦したかった

左:一岡氏、右:前田氏
左:一岡氏、右:前田氏
    前田氏:一岡さんからはShowroomがリリースしてすぐにご連絡をいただきました。そこからすぐにShowroom アニメの話はスタートしました。

    一岡氏:サービスを見た瞬間、求めていたプラットフォームが登場した!と思いました。ずっとやりたいと考えていたことが実現できそうだったので、すぐに連絡しました。

一岡氏はソーシャルゲーム、メッセージアプリの次にくるサービスは、動画なのではという仮説はずっと持っていた、と語る。

    一岡氏:動画コンテンツがネットで成り立つためには、法人レベルでしっかりと運用できることが重要だと考えていました。インターネットとパッケージのコンテンツの違いは更新性です。ソーシャルゲームはそれがすごい。毎月月初にイベントを出す、といったことができていますから。これは法人でしかできないことです。

動画も同じ、と一岡氏は語る、ユーザの声をすぐに反映できる仕組みや組織体制があり、運用のスピードが鍵になると考えていたという。

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    一岡氏:MUGENUPはクラウドソーシングでイラストなどの制作をずっとやってきていたので、納期までに納品できることには自信を持っていました。なので、アニメーションのチャンスがあれば飛び込みたいとずっと思っていたんです。

ずっと挑戦したいとは思いながら、一歩踏み出せない理由があった。

    一岡氏:動画コンテンツにはキャッシュポイントがなかったんです。それで飛び込めていなかったところに、Showroomがリリースされました。

    前田氏:それでご連絡いただいたと。Showroomには視聴してくれたファンが、番組配信者の活動を支えるためのギフティングという仕組みがありますから。

    一岡氏:そうですね。良いコンテンツを作る努力をし、ファンを作ることでコンテンツの制作を支えてもらえるのではと思って、番組を作らせてほしいと連絡しました。

クリエイターの機会を作る

先日掲載した本誌の記事でも紹介したように、前田氏がShowroomを立ち上げた理由には「スターが生まれる場所を作りたい」という想いがあった。一岡氏も、同様の考えがあったという。

    一岡氏:実はクリエイターの機会を均等にしたいという想いは前田さんと共通していまして。

    前田氏:そうだったんですか。

    一岡氏:そうなんです。今、MUGENUPには16000人の登録クリエイターがいます。けれど、彼らのほとんどは受託の仕事をしている状態で、それではファンはつかない。いつか次のステップに進み、自分の生み出したコンテンツを持つ原作者になってほしい。それをパブリッシングしていきたいという想いがありました。

    前田氏:Showroomでクリエイターの方が関わったアニメーションが有名になれば、そのクリエイターの方にファンがつくようになるかもしれませんね。

    一岡氏:そうやって実力あるクリエイターが日の当たる場所に行けるようにしたいと思っています。クリエイターの機会を作り出すという点でも前田さんは似た世界観を持っている人だと思っていたので、ぜひ一緒にやりたいと思いました。

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テクノロジー的に新たな挑戦を

    一岡氏:ソーシャルゲームを見ているとわかるように、コンテンツはパッケージからライブに変わっていきます。パッケージ化が基本となっていて、近年複雑化しているアニメーションのライブ化ができないかに挑戦してみたかった。これは前田さんもそうだと思います。

    前田氏:そうですね。新しい挑戦ができればと思って、実際にやってみたらできてしまった。

    一岡氏:できちゃいましたね。ウチはUnityを使っているのですが、Unityのおかげで、特別な施設がなくても配信出来る仕組みができました。

アニメのキャラがリアルタイムでしゃべる

    前田氏:チームでキャスティングについてブレストしているときに、アニメキャラがしゃべったら面白いんじゃない?という話になったんですよ。どうやって実現するのかを色々調べているとリアルタイムモーションキャプチャーの技術があるらしいとわかりました。そこから妄想は膨らむ一方でした。

    一岡氏:ちょうどそのときウチが声をかけた、と。

    前田氏:そうなんです。技術がなくてどうしようか?と考えているときに声をかけてもらって、一緒に進めていこうという話になって。その後はすごいスピード感で進んできましたね。

    一岡氏:速かったですねー。

    前田氏:チームで妄想している段階ではShowroom アニメからバーチャルアイドルが生まれ、それが2020年のオリンピックの開会式で登場するところまでイメージしていました(笑)

    一岡氏:それはぜひ実現させたいですね(笑)

新しいアニメの作り方

    前田氏:Showroom アニメで配信されるアニメーションでは、設定やシナリオなどもユーザ参加型、ある種CGM的に作っていけたらと考えています。

    一岡氏:Showroom アニメ でのアニメは、これまでのアニメとは作り方がまったく異なります。声優が動けばそれがアニメーションになるので、ローコストに制作できます。さらに、ファンが可視化されるため、一定数のファンが確保できたらパッケージ化して流通させることもできる。いわばアニメのリーンスタートアップができるのではないかと考えています。

Showroom アニメはそれができるプラットフォームだと一岡氏は語る。

    前田氏:Showroom アニメがあることでコンテンツを作るハードルが下がり、さらにコンテンツが集まるようになれば、コンテンツを消費する側にとっても楽しい世の中になると思います。

世界的に見ても先進的な取り組みであるShowroom アニメが、今後業界にどのようなインパクトをもたらすのか、楽しみだ。

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「こちら娘島高等学校ほーそお部」概要

開始日:2014年3月24日(月)21:00~(予定)(以降、毎週月曜21時からの放送を予定)
視聴方法:PC及びAndroid端末、iPhone、iPad用アプリで視聴可能
番組URL:https://www.showroom-live.com/musumejima
公式HP:http://musumejima.com/

あらすじ 小笠原諸島にある人口4500人の離島、娘島(むすめじま)。小学校、中学校の頃からアイドルとして有名になることを目標に都内で活動していた榎本かなでは、引っ越し先であるここ娘島で、隠れアイドル志望だった市長の娘、白州あすなと出会う。二人は「目指せ!トップアイドル!」を目標にShowroomでの海賊放送を開始する。

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いつスタートアップは企業理念や規則をつくるべきかーーMUGENUPの場合【ゲスト寄稿】

編集部注:スタートアップと「企業」の境目はどこにあるのだろうか。社員数?売上?株式公開? 一岡亮大氏はキャラクタークリエイティブ関連に特化したクラウドソーシング「MUGENUP」の代表取締役を務める。創業3年にして大きく成長を続ける同社が「ステートメント」を新たに作ったと聞き、その過程を寄稿して頂いた。 もしかしたら社是やステートメントといったものに対してネガティブな印象を持っている方もいらっしゃ…

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編集部注:スタートアップと「企業」の境目はどこにあるのだろうか。社員数?売上?株式公開?

一岡亮大氏はキャラクタークリエイティブ関連に特化したクラウドソーシング「MUGENUP」の代表取締役を務める。創業3年にして大きく成長を続ける同社が「ステートメント」を新たに作ったと聞き、その過程を寄稿して頂いた。


もしかしたら社是やステートメントといったものに対してネガティブな印象を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は私もそのひとりでした。新卒で銀行に入行した際、やはり規則や社是があったのですが「なぜその規則があるのか」との問いに「規則だから」としか返ってこなかったことも原因のひとつかもしれません。

説明できないことに行動が伴うことはないのです。

それから数年が経過し、私は総勢100名を越える会社の代表としてこのMUGENUPを様々な個性豊かな人が集える、足腰の強い企業に成長させる必要が出てきました。

そこでこの「ステートメント」や「規則」について改めて考え、過去にネガティブな印象があったにも関わらず、ついには自分たちの会社のオリジナルを作ろうという結論に至ったのです。

そこにはスタートアップが企業に成長する過程が大きく影響しています。今回「スタートアップが企業に成長する瞬間を伝えたい」というオファーを頂きましたので、寄稿という形で、私たちがなぜこの段階でステートメントを作ったのか、みなさんに共有させて頂きたいと思います。

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ステートメントを作る理由

法人としてのステートメントが必要になる理由はいくつかありますが、私たちの経験ではこのような理由でした。

意思決定スピードの向上

社員やアルバイトさんなどの人数が100人を越えるようになって会議が多くなりました。これを減らすためにも、何を優先して決めるべきか、弊社が提供したい価値は何なんだということを決める必要が出てきたのです。つまり意思決定を加速させる目的です。

リスクヘッジ

会社にこういった考え方の「幹」ができることで、極端な話、私が死んでしまっても、代わりに誰かが務められるようになります。ある種のビジネスモデルが固まったからこのようなステートメントが作れるようになったわけですが、スタートアップから成長を重ねる過程である種のリスクヘッジが必要になった、とも考えられるのです。

ステートメントに大切な二つの要素とアプローチ方法

ステートメントを作る軸は大きくわけて「採用」と「人事評価」です。この二つは「会社としてどいういう人を大切にしていくのか」ということを表すメッセージになるんですね。つまりこの基準が曖昧だと社員や応募してくる方は何が良いのか、はたまた悪いのかといった判断ができないですし、同じ価値観を持って集まった集団の方が圧倒的にスピードが出ます。ポイントに分けてご説明します。

評価軸を固め、分かりやすい模範社員像を作る

スピード感が大切だと考えてるのに、新しく入ってきた人が「クオリティを重視したい」と考えたとします。それでは会社としてワークしません。この場合に大切なのが評価軸です。強要はしませんが「この会社は何を大切にして、どう決めていくのか」を明確にすると、新しく入ったメンバーは迷いません。

ただ、ベンチャー企業での評価というのは大変難しいものです。創業に近ければ近いほど、何でもやらなければならないし、何でもやった中で「なんとなく」この人いいよね、ということになりがちです。つまり、明確な模範社員をつくらないと他の人が目指すことができないのです。

ピックアップすることで「ああいう人が評価されやすいんだ」と示すことが大切なのです。それがなければ何が正しいのかわからなくなってしまいます。ちなみに明確な評価基準がなければどうなるか。会議が多くなるんですね。そもそも意志決定の時に会議なんていりますか?無駄なんです。

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採用の効率化

私たちの会社はキャラクターを扱うエンターテインメント色が強いということもあり、一見すると楽しげな雰囲気にみえるのかもしれません。

しかし実際はスタートアップだからと自分勝手にできるわけではなく、どちらかというと目の前のKPIを追いかけて「泥臭い」改善を続けることの方が多いのです。つまり求めるメンバー像というのは「ゼロイチ」というよりはそれ以降を粘り強く実行できる人だったりするのです。外からのイメージと、実体のズレを修正して外に向かって発信するということも重要なのです。

ステートメントを出したおかげで、採用に至る確率というのは上がりました。採用の無駄を省けば結果としてコストの削減につながります。

「ヒトづくり」なのか、「モノづくり」なのか

ステートメントを考える際のアプローチ方法も大切なポイントです。会社づくりには様々な方法がありますが、私は人間的なアプローチとプロダクト的なアプローチのふたつに大きく分類しました。

DeNAさんやトヨタさん、リクルートさんのように「ヒト作り」にフォーカスされている会社さんは有名な行動指針をお持ちです。いわゆる「〇〇っぽい人」という組織における人物像と仕事の仕方を創ることで、行う事業はバラバラでも、意思決定やモチベーションを保ち、また、企業の成功体験を横に共有することができます。

一方で「モノづくり」から組織が生まれるアップルさんやソニーさんのように、熱狂的なプロダクトで組織を引っ張る方法もあります。プロダクトが提供する価値が明確で、サービスから生まれる組織であるため、役職ベースで組織を急拡大させやすいのが特徴です。

私たちは常日頃の細かなカイゼンが重要なソリューションビジネスを展開しているため、前者を選択しました。

ステートメントの作り方

ここからは実際にどうやって私たちがステートメントを作ったのか、その方法です。

創業当時のゴールイメージと最短距離を考える

まず創業当時、自分は何を目指していたのかということを肚落ちするまで考えました。創業当時に何を想像していたのか、マイルストーン的に思い返して、最短でそのゴールを達成するにはどうしたらいいのか、それを徹底的に考え直しました。

最短でゴールを達成した時、活躍してくれる人をイメージする。そしてそれを言葉に落とす。そういうことをしたんです。

創業メンバーとの壁打ち

次に壁打ちです。まずは言葉を選ぶため、自分が必ず会議の席などで投げている言葉は何か聞いてみたりしました。「やってみてから考える」とか「線形じゃなく非線形なアイデアを出せ」、
「各自が考える環境を作らなければだめだ」など、繰り返していた言葉を客観的に教えてもらったんです。

そうやって集まった言葉を整理して、創業メンバーなどの中心メンバーに提示してみる。それだったら肚落ちするとか、これはないなとか。意見を聞くわけです。

ここで大切なのは創業メンバーだけで決めないことです。特に感覚的に合うなと思う新人メンバーにも入ってもらったのですが、創業メンバーだけの固定観念で決めてしまわないための必要な要素と考えています。

そうして1カ月を要して決まったステートメントが「スピード・独立心・協調」の三文字でした。

ステートメントの定着方法

最も重要な工程が定着にあることは言うまでもありません。評価に紐づけるのはもちろんですが、部長や私のミーティングでもこの三つのステートメントを大切にして欲しいと言い続けています。合宿などで使う資料にも入れてもらう。一見するとやりすぎに思えるかもしれませんが、作ったステートメントがお飾りになってしまってはその方が意味がないのです。

Amazonは顧客第一を言い続けているように、私たちも一度作ったのであれば言い続ける。それが考え方になり、行動につながるまでやり続けるのです。

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最後に

これまでは会社=一岡という側面もありましたが、これからは本当の意味で「MUGENUP」となるタイミングに差し掛かっているのかもしれません。

ちゃんと働き続ける環境を用意する。スピード感を持って動けた人や自分で考えユニークなアイディアを具現化する人を評価する。それこそがアイデアひとつのスタートアップが様々な個性豊かな人が集まっても、拠り所のある足腰の強い企業に成長していくために必要なステップではないでしょうか。

どこかの制度のコピペではなく、なぜこのような仕組みなのか?と会社のことを聞かれた時、ちゃんと答えられるか。これが大きなポイントなのです。

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MUGENUPが台湾のクリエーター育成専門学校の華夏技術学院と提携

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クリエイター1万人が登録するクラウドソーシングサービスを運営するMUGENUPは、台湾のクリエーター育成専門学校の華夏技術学院(かかぎじゅつがくいん、Hwa Hsia Institute of Technology)と業務提携契約を締結したことを発表した。華夏技術学院は、台湾台北県中和市に位置する技術学院。 華夏技術学院は、台湾でトップクラスのクリエーター育成機関として名高いという。MUGENUP…

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クリエイター1万人が登録するクラウドソーシングサービスを運営するMUGENUPは、台湾のクリエーター育成専門学校の華夏技術学院(かかぎじゅつがくいん、Hwa Hsia Institute of Technology)と業務提携契約を締結したことを発表した。華夏技術学院は、台湾台北県中和市に位置する技術学院。

華夏技術学院は、台湾でトップクラスのクリエーター育成機関として名高いという。MUGENUPは、この提携の目的を、国を超えて活躍できるデジタルクリエーターの育成だとしている。今後需要の増加が予想される、モバイル向けの3Dクリエイティブ制作やUnity、イラストレーション等に注力した教育プログラムを共同で提供する予定だ。

MUGENUPは先週、クラウドソーシングの仕組みを活用したメディア運営の取り組みを開始している。クリエイターが仕事を獲得できるクラウドソーシングサービス、クリエイターを輩出する学校との提携、そして、クリエイターが仕事をする領域を盛り上げるためのメディア運営と、軸足を持ちながらもその活動の幅を広げてきている。

そしてそれは日本だけにとどまらない。MUGENUPはアジア地域においても、自社の強みを活かしながら、その勢いを伸ばしていきそうだ。

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クラウドソーシングでメディアはつくれるかーーMUGENUPの新展開「みなゲー」にみる”分業スタイル”の可能性

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クラウドソーシングの可能性を違った角度からみせてくれているのがMUGENUPだ。ランサーズやクラウドワークスといったプラットフォーム型ではなく、キャラクターというテーマに特化することと、積極的に働き手をコントロールすることで独自のポジショニングを確立している。 そんな彼らが2014年に入り、新しいチャレンジに乗り出した。メディア運営だ。 MUGENUPが1月9日から公開している「みなゲー」(みんな…

みなゲー_β版____みなゲー_β版_は、ゲーマーがつくるゲーマーのための、モバイルゲームに関する情報サイトです。

クラウドソーシングの可能性を違った角度からみせてくれているのがMUGENUPだ。ランサーズやクラウドワークスといったプラットフォーム型ではなく、キャラクターというテーマに特化することと、積極的に働き手をコントロールすることで独自のポジショニングを確立している。

そんな彼らが2014年に入り、新しいチャレンジに乗り出した。メディア運営だ。

MUGENUPが1月9日から公開している「みなゲー」(みんなのゲーム攻略の略称だそう)は、モバイルゲームに関するリリースニュースやゲーム攻略を扱うサイト。1月17日時点で数本のレビュー記事がアップされている。内容はさておき、注目はやはりその運営方法だろう。もちろんクラウドソーシングを活用する。

ライターをクラウドソーシングで集める方法は別に新しい方法ではない。クラウドソーシングのプラットフォームには多数のライティング依頼やライター登録があるし、実際に使っているブログメディアなんかも知っている。今回のテーマのようなレビューものも取り扱われるテーマとしては多い。価格は1記事で数百円から数千円が多いだろうか。

一方で、(これは私のメディア運営経験も含めて)クラウドソーシングを使ったライターへの依頼というのはそう単純なものではない。書き方や切り口、ましてや書いた内容がどこかの記事のコピペだった、なんていうのもよく聞く話だ。正直笑えないことは沢山起こる。

ゲームライター・編集者募集中_みなゲー

そのあたりの課題も含めて、MUGENUP代表取締役の一岡亮大氏に話を聞いたが、やはり現在運営しているキャラクターデザイン同様、工程を分けた形でのライター依頼を実施する様子だった。具体的にはこうだ。依頼するクラウドソーシング先のライターは書く技術やゲーム知識に幅があることが予想される。そこで素材を集める人やライティングといった攻略レビューを書くにあたっての要素を工程に分類し、分業制を取っているというのだ。

「ひたすらゲームをやって一言コメント残してもらったり、キャプチャを取る人と、それをまとめて書くライターを分けたりしています。現在のチームはクラウドソーシングのライターが10人ほどで、その他にエディタやデザイン関連のメンバーが取り組んでいます。夜の12時に新しいクエストが出たら、次の日の朝8時には攻略が出ているような世界観は目指したいですね」。(一岡氏)

一岡氏によれば、今後、この方法を使って別のメディア展開をする用意もあるということだった。特にファッションや女性などをターゲットにした、ユーザー自体が多い分野が狙い目なんだという。

確かに私たちのような専門的な分野はいくら工程をわけたところで属人的な要素が多いのでクラウドソーシングは使いづらい。逆に翻訳のような定型作業は実際に使っているので相性がいいだろう。

MUGENUPが取り組むクラウドソーシングの「分業スタイル」はどこまで広がるのか。2014年もクラウドソーシングの盛り上がりから目が離せない。

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クリエイター1万人が登録する特化型クラウドソーシング「MUGENUP」シリーズBで1億3000万円調達ーー上場への戦略を聞く

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ネットの力で人的リソースを集約し、効率的なビジネスモデルを構築する「クラウドソーシング」。事業者とユーザー間で取引する仕事の範囲によって汎用型と特化型に大きく分類され、前者が幅広い仕事を取り扱うのに対して、後者は翻訳や特定制作物など、「取り扱い仕事内容」を特化しているのが特徴だ。 この特化型クラウドソーシングで2Dや3Dのコンテンツ制作を取り扱うMUGENUPは8月29日、経営共創基盤とSMBCベ…

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MUGENUP代表取締役の一岡亮大氏

ネットの力で人的リソースを集約し、効率的なビジネスモデルを構築する「クラウドソーシング」。事業者とユーザー間で取引する仕事の範囲によって汎用型と特化型に大きく分類され、前者が幅広い仕事を取り扱うのに対して、後者は翻訳や特定制作物など、「取り扱い仕事内容」を特化しているのが特徴だ。

この特化型クラウドソーシングで2Dや3Dのコンテンツ制作を取り扱うMUGENUPは8月29日、経営共創基盤とSMBCベンチャーキャピタルを引受先とする第三者割当増資を発表した。調達金額は総額で1億3000万円、内訳や払込日については公表されていない。

MUGENUPの創業は2011年6月。当時、ソーシャルゲームを開発するも当たらず、開発受注があったことから2012年3月頃にこの特化型クラウドソーシングのスタイルにシフトした。このあたりの経緯やMUGENUPのワークスタイルなどについては過去本誌でMUGENUP代表取締役の一岡亮大氏にインタビューした内容がここここで読むことができる。

主にソーシャルゲームと呼ばれるジャンルが成長著しい背景もあり事業は順調に推移。2012年9月にはニッセイキャピタルを引受先とする1億円の第三者割当増資も実施している。

一方で特定業種への密着はその界隈の浮き沈みに影響もされやすい。主に「ゲーム」へのキャラクター供給をおこなう同社は今回の調達でどのような戦略を取ろうとしているのか。

1万人の絵師を動かす司令塔「MUGENUP WORK STATION」

MUGENUPの採用するクラウドソーシングは直接クライアントと制作者を繋げるタイプではなく、間にMUGENUPが入り数十人のアートディレクターが1万人近くのクリエイターをディレクションするところに特徴がある。

そしてこのレバレッジを可能にしたのが、オリジナルの「MUGENUP WORK STATION」というシステムだ。現在の事業状況を一岡氏に聞く。

「ゲーム関連(モバイルゲーム)は引き続き受注増です。ただし、プラットフォーム毎に売れるゲームの内容が異なってきている印象があります。

例えば、ブラウザゲームの場合は以前としてカードバトルのイラストがメインですが、ネイティブゲームの場合はUnityベースで開発された3Dや2Dアニメーションを織り交ぜたクリエイティブを求められています」(一岡氏)。

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MUGENUP WORK STATIONの「司令室」十数人のディレクターが指揮をとる。

なお、現在のチーム体制についてはこのような状況だそうだ。

「登録されているクリエイターはもうすぐ1万人に到達しますね。現在の正社員、アルバイトを含めると60人の体制になります。今回の調達を機に3Dの人材を増強し、1年で100人体制にまでもっていく予定です。

またMUGENUP WORK STATIONには翻訳システムが入っているので、英語•中国語•日本語であれば母国語で他国のクリエイターと協業が可能になっています」(一岡氏)。

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MUGENUP WORK STATIONでクリエイターとディレクターが共同作業

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一岡氏によれば、このMUGENUP WORK STATIONは適宜クライアントともシステムを共有し、制作されるキャラクターなどのクリエイティブを随時オンライン・チェックできるようなプランも準備されているという。

増加する3Dクリエイティブの依頼と蓄積される「デザインデータ」

最近の傾向で特徴的なのが急増する3Dコンテンツ制作の依頼で、実はこのデータにこそMUGENUPの将来像の一旦が隠れているという。引き続き一岡氏に聞く。

「リアルプロダクト向け3Dモデリングのご依頼が急激に増加してますね。特にデジタルコンテンツ用データをリアルプロダクト用データに直すリデザイン作業が増加しています。この「金型」に置き換わるマーケットも狙っています」(一岡氏)。

一岡氏が金型と呼ぶのがMUGENUPに蓄積される2D、3Dのデザインデータだ。キャラクターなどのデザインをそのまま転用する意味ではなく、大量に蓄積されたデザインデータと関連情報を分析し、特定マーケットに対し、どのようなキャラクターや形が受け入れられるか予測できるようになるのがポイントだ。

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MUGENUP WORK STATIONなどの中枢システムを開発している現場。増員予定

上場に向け目指す「デザインデータの総合プラットフォーム」の姿

多くの戦略は非公開とされたが、例えば蓄積されるデザインデータの中には、キャラクターをプロダクト(塩ビビニールなど)にしたとき、どの程度の「収縮率」で奇麗な製品が仕上がるか、といった従来職人のみが持ち得た情報なども含まれるという。製品やマーケットに関する定性・定量の情報が含まれる「売れるためのデザインデータ」と考えてよいかもしれない。

「デザインデータの総合プラットフォームを目指しているんです。具体的にはイラスト業務で培ったオペレーションやデータベース設計をゲーム以外の業種にも展開し「おもちゃ」や「フィギア」といったジャンルでは既に取り組みが始まっているんです」(一岡氏)。

キャラクターなどのコンテンツ制作会社も、MUGENUPで制作したコンテンツのIP化が迅速にできるため、玩具メーカーなどと協力して効率的に試作品を開発、キャラクターから始まる映像やグッズなどの展開がしやすい。より具体的な内容については実例がでてくればより明らかになるだろう。

ーーさて、既に事業は順調に推移し関係者の話では黒字化にある同社だが、今回の調達資金を経て今後は数年内の上場を目指すという。特化型のクラウドソーシングというスタイルや戦略が世の中に受け入れられるか興味深い。

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MUGENUPが登録クリエイター向け福利厚生サービス「MUGENUPボーナスステージ」をスタート

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以前、クラウドソーシングの力で、イラストの制作現場を大きく変えつつあるプレイヤーとしてSDでも紹介した「MUGENUP」が、新たな取組をスタートさせた。 2013年8月20日時点で、MUGENUPは約9000人のクリエイターが登録しているという。登録クリエイターはMUGENUPから依頼を受け、ゲーム関連の制作を在宅で行っている。MUGENUPは、こうしたクリエイターの人々に様々な福利厚生サービスを…

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以前、クラウドソーシングの力で、イラストの制作現場を大きく変えつつあるプレイヤーとしてSDでも紹介した「MUGENUP」が、新たな取組をスタートさせた。

2013年8月20日時点で、MUGENUPは約9000人のクリエイターが登録しているという。登録クリエイターはMUGENUPから依頼を受け、ゲーム関連の制作を在宅で行っている。MUGENUPは、こうしたクリエイターの人々に様々な福利厚生サービスを提供する「MUGENUPボーナスステージ」を開始した。このサービス名は、会社名につづいてゲームを連想させる単語となっている。

最近では、クラウドソーシングサービスのランサーズもデジタルハリウッドと協業してクリエイター支援を開始したことを紹介した。また、本日、クラウドワークスは同社のフリーランス向け福利厚生サービス「フリーランス ライフサポート」の第2弾として、スキルアップを支援する「クラウドワークスアカデミー」を開講すると発表している。

MUGENUPが提供する福利厚生サービス「MUGENUPボーナスステージ」では、通常の制作報酬に加えて、約30万件超の施設・サービス等で割引などの特典が受けられる“ボーナス”を提供する。クラウドソーシングが、発注者だけでなく受注者にとってもメリットが多い状態になっていけば、より活発になっていくことが予想される。

「MUGENUPボーナスステージ」についての詳細はこちらのページから。

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