未上場企業の株式の取引市場を促すために、日本証券業協会が新たな取引制度を思案

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Image by Rocío Lara by Flickr

非上場株式の取引制度等に関するワーキング・グループ | 日本証券業協会

国会にて決議された「クラウドファンディング法案」。これによって、一定の制限はあるものの株式型クラウドファンディングが実施できる仕組みができました。このあたりの詳細は、日本クラウド証券の大前和徳氏による寄稿に詳細が記載されています。

<参考記事>クラウドファンディングが仕掛ける「金融の民主化」:個人を力づける新しい資金調達と資金活用のカタチ【ゲスト寄稿】 – THE BRIDGE

大前氏の寄稿にもあるように、株式型クラウドファンディングではセカンダリマーケットにおける売買はできないのが今回の改正法案の内容ですが、日本証券業協会は新たな取引制度の創設を目指し取り組み始めています。

取り組みとして、証券会社がベンチャー企業の役員や取引先などの近い関係者を中心とした「投資グループ」を組織し、企業に求める情報開示の基準を緩くし、負担を軽減することが狙いです。そこから、未上場企業の株式を限られた投資家間で売買しやすくすることで、一般の個人株主の参加をスムーズにすることが目的とのこと。それによって、ベンチャー企業の資金調達の環境を整えようとする動きと言えます。日本証券業協会による自主規制会議を通じた報告書は、概要はウェブサイトに掲載されており、年内に規則を改正しようと動いています。

こうした動きの背景には、日本証券業協会が1997年から実施している「グリーンシード」市場が、厳しい情開示などによるハードルの高さから登録企業が伸び悩んでいるのが原因です。こうしたことから、新たな取引制度を導入し、未上場企業への調達環境を整えようとしています。

もちろん、未上場株への投資をうたう詐欺などのトラブルへの対処も引き続き取り組むなど、ルール整備もまだまだ必要です。来年のクラウドファンディング法案の施行まで、こうした動きを追いかけていきたいと思います。