
YouTubeをはじめとした動画サイトが一般的になった昨今では、自分でスマートフォンにて動画を撮影し、ネットにアップするような人が非常に増えている。
そこで動画撮影の質をグッと上げるには、スタビライザーなどを使って「揺れ」や「震え」を押さえることだろう。なめらかに推移する画面は、それだけでクオリティがずいぶんあがったような印象を受ける。
そんな中、iPhoneアクセサリーでお馴染み「GIZMON」ブランドを手がけるアドプラスがKicksterterにて発表した「Elephant Steady」は、アイデア製品といっても過言ではないほどの、大変ユニークなスタビライザーだ。
「Elephant Steady」の特徴は、姿勢制御のための情報を、iPhoneそのものから取得することだ。
スタビライザーやジンバルと呼ばれる製品の「揺れ」を押さえる仕組みは、本体の揺れや動きを感知し、それを打ち消す動きを計算し、本体をささえるユニットに返して制御するものがほとんどだろう。
このとき課題となるのが「本体の揺れや動きを感知する」「計算する」部分であり、センサーや計算機材が必要がある。そのため、どうしても大型化や高価格化を免れることができなかった。
しかし「Elephant Steady」では、ヘッドフォン端子でiPhone本体と接続し専用アプリ「Elephant cam」を利用することで、iPhoneに搭載されたジャイロから揺れの情報を取得し、またiPhoneそのものにて姿勢制御のための計算を行う。
そのため余計なセンサーなどの機器を付ける必要がなく、コストとサイズをコンパクトにすることができている。
これはまさにアイデアの勝利で、なぜ今まで同様の製品がなかったのだろう、と思わず唸ってしまった。
なおiPhoneアクセサリーのギズモンらしく、iPhone本体を固定する部分はアジャスター調整可能となっており、今後次世代iPhoneでサイズが変わったとしても(恐らく)対応可能となっている。
仕様については、iOS7以降のOSに対応し、1時間の充電で長時間の利用ができるとのこと。チルト角・ロール角はともに90度で、グリップのサイズは片手で楽に握れる程度であるようだ。
こちらの製品、現在Kicksterterにて約8,000円の支援で1台送ってもらうことができる。配送予定は2015年の2月を予定しており、3月の正式発売後は1万円ほどでの提供を予定しているそうだ。ヘッドフォン端子を使うということで、音声取得の仕組みがどうなるのかは気になるところだが、iPhone前面のマイクを使うことになるのだろうか。
久々に登場した日本らしいアイデアの詰まったコンパクトなガジェット、ぜひ成功を収めて欲しいところだ。
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