グーグル、アイデアからプロトタイプの検証までたった5日で完了する課題解決メソッド「デザインスプリント」を公開

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Google Venturesが開設したDesign Sprint専用ウェブサイト
Google Venturesが開設したDesign Sprint専用ウェブサイト

グーグルのベンチャー投資ファンド部門「Google Ventures(グーグル・ベンチャーズ)」は、2015年1月30日、専用ウェブサイトを開設し、デザインにまつわる独自の課題解決メソッド「デザインスプリント(The Design Sprint)」を公開しました。

デザインスプリントは、ホームオートメーションの開発に取り組むNest Labsやロボット開発企業Savioke、サンフランシスコ発の人気コーヒーショップBlue Bottle Coffeeなど、様々な業種で実践された成果をもとに、スタートアップ企業に向けた“DIYツール”としてまとめられました。

プロトタイプを短期間でつくりあげてユーザーに示し、フィードバックから学んで、プロトタイプのさらなる改善につなげるというアプローチのもと、着想からプロトタイピングまでをわずか5日間で完了させるためのプロセスが定められています。

具体的には、1日目に、関係者を集め、これまでの経緯、現時点で認識している課題、メンバーの知識・スキルなどをすべて“棚卸し”し、これらをもとに、各メンバーが解決策を出し合う、2日目の“発散”フェーズへと移ります。3日目には提案された解決策の中からプロトタイプに採用する案を決定し、4日目のプロトタイピングを経て、最終日にあたる5日目にプロトタイプのテストを実施。

ユーザーのフィードバックから、プロトタイプにおける成果と課題を整理したり、パターン分析などを行います。なお、このメソッドは、一連の流れを40時間で完了させることを想定しており、一定の時間の制約のもとで、効率的に成果をあげるよう促しています。

デザインスプリントの特徴は、デザインコンサルティングファームIDEO(アイデオ)が提唱する「デザイン思考(Design Thinking)」と、“速く動いて、改良を重ねる”というフェイスブックの企業文化としても知られる「ハッカー・ウェイ(Hacker Way)」とを融合させたようなメソッドであること。

スタートアップ企業はもちろん、完璧なものを追求しすぎたり、物事の決断に慎重になるあまり、遅れをとりがちな大企業にとっても、学び、取り入れるべきポイントがありそうです。

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