Chinaccelerator(中国加速)が第8期デモデイを開催、WeChat(微信)を使ったマーケティングが主流に

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どんなに慎重なスタートアップでも、中国のような厳しいエコシステムの中ではマーケティング資金を使い切ってしまう可能性はある。しかし現地のインキュベータChinaccelerator(中国加速)によれば、WeChat(微信)を使うことですぐにでもコスト削減が可能になるかもしれないという。

Chinaccelerator 代表取締役兼 SOSV(旧SOS Ventures)共同経営者 William Bao Bean 氏は言う。

私たちはローコストで顧客を獲得できるプラットフォームとして、WeChatに注目しています。

Chinacceleratorは今週、90日間の集中プログラムを終え審査を受けることとなった最新バッチ12社のスタートアップを 紹介し、また会場ではBean氏が、WeChatがいまや創業間もない会社にとってなくてはならないマーケティングツールとなっていることを指摘した。

このバッチ企業の中にはウェブサイトやアプリのないところもあります。(Bean 氏)

その代わりにこうした企業はWeChatでローンチすることで、WeChat 自体の決済モデルと統合された豊富なコンテンツで多くのユーザを惹きつけている。

Bean氏は、以前の中国企業はマーケティングでの支出をするために資金を調達していたが、米国の企業は優れたエンジニアを雇うために資金を調達するという。今では、創業間もない企業のマーケティング費用削減にWeChatが役立つと考えている。

これらの企業はここ3ヶ月間、マーケティングに一切支出していません。(Bean 氏)

バッチ8社のうち6社は WeChat をマーケティングに活用し、1社はすでに利益をあげている。Urbemは同社のWeChatアカウントで1万米ドルを稼いでいる。

SOSVが今年投資した34社のうち、20社がWeChatのコンテンツ主導型コマースを活用した。このバッチのうちアドテク系スタートアップ3社は 、中国でメディアエージェンシーとしての地位を確固たるものにすべくスポンサーを獲得するためのOMD Innovation Fund(OIF)プログラムに選定された

OIFプログラムに選ばれたアドテク系スタートアップ3社

Magnet(這里)

magnet_logoリアルな場所で、eコマースに力を発揮させることを目指す Magnet は、ロケーション・ベースの顧客エンゲージメントツールで、eコマースの機能をオフラインの店舗に提供している。多くのオフライン店舗は顧客を十分には理解できていない場合が多く、結果として冴えない顧客体験、収益機会の喪失につながっている。 Wi-Fi、QRコード、ビーコンといったロケーションを認知するテクノロジーを活用することにより、Magnetは顧客をロケーションに結びつけ、有用なオンデマンドサービスを提供する。顧客の体験が改善される一方で、オフライン店舗は収益が増加しアナリティクスも向上する。設立者兼CEOの Hank Horkoff 氏はかつて2014年に ChinesePod をイグジットさせた人物だ。

Face8(臉吧)

face8_logoモバイル広告プラットフォームの Face8 は、無料の Wi-Fi、写真印刷、超高速の動画ダウンロード、広告主が支払う空港客向けの充電サービスを提供している。同社は搭乗前の乗客の退屈を紛らわせる一方で、ブランド企業には電話の画面という世界で最も価値ある広告チャネルへのダイレクトなアクセスを提供している。

Oz Content

oz-content_logo以前、スタートアップはバナー、検索広告、ソーシャルメディア広告にマーケティングの予算を使用していた。しかし最近では顧客との良好なエンゲージメントを求めて多くの予算がコンテンツマーケティングに使われるようになっている。Oz のソフトウェアはコンテンツマーケターやライターにリサーチしたりユニークなアイデアを膨らませるための統合ダッシュボードを提供している。彼らが集中しているのはコンテンツ製作プロセスの最初の段階である。そこではリサーチとアイデア生成を1つにまとめ、外見上別々のトピックスの間のつながりを示し、補助的なリサーチを添えてアイデアの保存をしやすくしている。上海とニューヨークを拠点とする同社は、B2B顧客向けにSaaSモデルを採用している。Ozは設立者兼 CEO の Matt Lovett 氏による4番目のデジタルコンテンツスタートアップだ。

WeChat でマーケティングするスタートアップ

Urbem(品味全城)

urbem_logoUrbem Media は2つのミッションをもって設立された。中級・高級レストランの集客を支援すること、そして、食事をする人に素晴らしいバリューとお勧めを提供することである。Urbem の主力サービスである Urbem VIP Club では、都市部にある最高級レストランで最高のVIP特典が受けられる。ユーザがWeChat をベースとするアプリに食事の希望を入力するか話しかけると、アプリが要望に合うメニューとともに対応するレストラン情報を返してくれる。「当社のクラブに入会してベーシックプランのメンバーになるのは無料です。ベーシックのメンバーがVIPにアップグレードするとさらにお得なサービスや特典を楽しんでいただけます」と、CEO兼設立者の Steven Chen 氏は述べている。VIPメンバーシップは99人民元(15米ドル)で6ヶ月を対象としており、同社は2週間前のローンチ以降1万米ドルの収益をあげた。

Uparenting(優媽帮)

uparenting_logo中国の今の世代は子育てでこれまでにない課題を抱えており、手助けをしてくれて迅速かつ信頼できるサービスを必要としている。Uparenting は こうした親とプロフェッショナルな子育て実践者をつなぐモバイルプラットフォームを提供しており、信頼でき、カスタマイズされたリアルタイムのソリューションが日々の子育てで利用できる。このWeChatアカウントは今や1万1,000ユーザ、386の有料ユーザを数える一方、同社の動画プログラムはYouku、Tencent Video、Sohuで1000万回超も視聴されている。設立者兼CEOの Hong Cheng(程虹)氏は中国で子育てに関する書籍を執筆した。

Artable

artable_logo自作を披露する機会を求めている独立系デザイナーは数え切れないくらいいるものだ。Artable はオンラインのクラウドファンディングプラットフォームで、中国及び世界の独立系アーティストやデザイナーの資金調達や宣伝の支援をしている。Artable のプラットフォームを使えば、消費者、コレクター、企業は作品を作る初期段階から廉価で支援・参画することができる。

Bestaurant

bestaurant_logo質の良いレストランを見つけるのに見知らぬ人のレビューを頼りにしなくてはいけないYelpとは異なり、Bestaurant は信頼の置ける友人が勧める最高のレストラン情報を提供している。Bestaurant は、食事をする場所を探している人に最適のレストランのリストをリアルタイムで提示するモバイルアプリだ。11月にベータ版がリリースされており、これまでにユーザの11%が5人以上の友人を招待した。同社はBestaurantユーザにクレジットを提供するUber Eatsと提携している。マネタイズはロイヤリティの高い顧客からの提案、企業アカウント、提携手数料からなされる。Bestaurant設立者である Dominic Penaloza 氏は、UshiやWorldFriendsなど3社の消費者向けソーシャルスタートアップを設立した。

BitMEX

bitmex_logoBitMEX では誰でも Bitcoin を通貨として用いてあらゆる種類の金融資産に投資することができる。BitMEX は独自のトレーディングプラットフォームを通して投資家が Bitcoin を使って世界中の市場へとアクセスできるようにしている。CEOの Arthur Heyes 氏は元株式デリバティブのトレーダーだった。香港を拠点とし、トレードから取引料を受け取る形で、プラットフォームでは現時点で2億5000万米ドルの取引量がある。

PartnerGo

partnergo_logoPartnerGo は、海外の不動産取引において物件の調達、交渉そして協力し合うために、国際的に通用する専門家を見極め紹介している。同社は効率を上げるために中途半端な仲介業者とは関係を断っている。また、中国で開催され300社が参加した Innohub Competition で優勝し、起業家向けにGoogleが主催したStartupNextコンペで選ばれたアジアのスタートアップ2社のうちの1社である。CEOで設立者の Tanya Cheng 氏は、イギリスの投資銀行業界出身である。

Tongdao(同道)

tongdao_logo多くの企業はユーザ獲得のために何十億米ドルも使っている。Tongdao はユーザをもっと理解し、またユーザと柔軟にスマートな方法で個別に関わっていけるよう、中国でモバイルに特化した企業向けに開発された顧客エンゲージメントプラットフォームである。現在ウェブ、iOS、Android 向けに提供されているが、同社によるとこのプラットフォームは顧客に関心を抱き続けてもらうために、顧客の行動データと関与度を組み合わせて専用マシンでアルゴリズムの学習を行う中国唯一のプラットフォームである。

TongJuBao(同聚保)

tongjubao_logoTongJuBao の P2P Protect は、顧客が体験する満足度が予想とは大きく違い期待外れになっている保険業界の弱点を解決するため P2P 型や拡散型のソーシャル形態を活用している。Guevara やFriendsurance のような国際的な競合が存在するものの、中国では保険の分野にP2P方式を本当に採用するのはTongJuBaoだけである。同社は料金の25%を受け取る仕組みだが従来の保険会社よりはかなり料金が抑えられており、ローンチから1週間で600名の会員が2万人民元(3,100米ドル)を支払っている。

Snapask

snapask_logo「ポケットに入った家庭教師」というキャッチフレーズを掲げた Snapask のモバイル向けアプリは、マンツーマンのオンラインセッションですぐに学習できるよう、生徒の質問をクラウドソーシングで一流大学出身の家庭教師につなげるオンデマンド型の学習支援サービスを提供している。高校生向けサービスは、質問30件に対し200人民元(31米ドル)と質問1件に付き4人民元(0.6米ドル)になっている。ユーザ数は台湾、香港そしてシンガポールで1万5000人以上に達し、現在ユーザはサービス対象地域のセブンイレブンで Snapask のプリペイドカードを購入することができる。香港を拠点としており、エンジェル投資で180万米ドル、シリーズAの投資ラウンドで250万米ドル調達している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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