経理アウトソースのメリービズが送金代行のJP Linksと提携、請求書の〝丸投げ〟で取引先へ振込支払が可能に

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会計・経理アウトソース・サービス MerryBiz を提供するメリービズは、送金代行サービス「Bankur」を提供する JP Links と提携し、企業が自社に届いた請求書をまとめて MerryBiz に郵送するだけで、取引先各社への振込支払が完了するサービスを開始したと発表した。企業の経理担当者はオンラインバンキングや銀行店頭での振込依頼の必要がなくなるため、五・十日(ごとおび)の長蛇の ATM 待ちや煩雑な振込予約の操作から解放される。

このしくみでは、MerryBiz が顧客企業から預かった請求書を仕訳しデータ化。Bankur がMerryBiz から必要項目(振込先、口座名、口座番号など)を取り込むことで自動的に送金データを作成する。顧客企業は送金取扱手数料と振込代金合計額をまとめて JP Links に振り込むことで、該当する支払取引先に振込が実施される。メリービズに支払うデータ入力手数料が32円/件、JP Links に支払う振込手数料は送金先の金融機関にかかわらず280円/件となり、この合計手数料は、一般的な銀行の法人向けオンラインバンキングの他行向け振込手数料よりも割安な設定となっている(いずれも税込金額)。

JP Links では将来的に海外送金にも対応させていくとしており、請求書に海外送金に必要な SWIFT コードなどの記載があれば、企業は高額になるコルレスチャージなどを支払うことなく、国際決済の簡素化やコスト圧縮が可能になるだろう。また、JP Links とメリービズとの提携により、両社は企業の(支出側のみではあるが)キャッシュフローを把握でき融資需要などの掘り起こしが可能になるので、個人向けにマネーフォワードや Moneytree などが提供しようとしている金融機関との連携による付加価値サービスを、事業者向けに展開する足がかりとなるだろう。

メリービズは2011年の創業(創業当時の名前はリブ)。2014年5月に三井住友海上キャピタルから約5,500万円、2015年9月にオプトベンチャーズから調達額非開示の資金調達を実施している。メリービズ代表取締役の工藤博樹氏は、日本のフィンテック・スタートアップ43社(2016年3月18日現在)が加盟する FinTech 協会の代表理事を務めている。

JP Links は2012年4月に設立され、同年12月に送金事業をスタート。2015年10月には、調達先非開示の機関投資家一社から5.5億円を調達している。今年2月には FinTech 協会に加盟した。

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