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インフキュリオン、今年の日本のフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表

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各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは24日、2021年の日本におけるフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表した。 これは2014年11月に開設された同社のオウンドメディア「Infcurion Insight」で、同社メディア&ラボ事業部マネジャー森岡剛氏が一昨年、および、昨年の同シリーズに、引き続き執筆したもの。フィンテックに特化した視点から、その年の出来事が簡潔にまとめら…

各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは24日、2021年の日本におけるフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表した。

これは2014年11月に開設された同社のオウンドメディア「Infcurion Insight」で、同社メディア&ラボ事業部マネジャー森岡剛氏が一昨年、および、昨年の同シリーズに、引き続き執筆したもの。フィンテックに特化した視点から、その年の出来事が簡潔にまとめられているのが特徴だ。

今年のレポートの目次を見てみると、

  1. 金融を身近にする Embedded Finance 始動
  2. BNPL の成長性が注目を集める
  3. デジタルチャネルでの金融利用が拡大
  4. キャッシュレス手数料問題が店舖 DX の議論へ
  5. デジタル商品券と地域通貨が自治体 DX 施策へと発展
  6. 経費精算から広がり始めた SME 向けフィンテック
  7. 国產フィンテックに海外勢も注目、国内支援も充実化
  8. 金融サービス多樣化を支える法制度が続々と実現
  9. デジタル金融時代に向けた銀行自己变革の動き
  10. 分散型金融 DeFi の可能性に期待高まる

……の10項目。昨年に比べると、BNPL(Buy Now, Pay Later=後払い)や Embedded Finance(埋め込み型金融)や DeFi(分散型金融)といった世界的な金融の潮流をそのまま反映したもの、個人のみならず、中小企業や店舗、自治体をも巻き込んだマネーのデジタル化の影響を受けたものが多いようにみられる。

インフキュリオンが8月に発表した決済に関する動向調査では、QR コード決済アプリの利用率が全年齢層で昨年3月の調査から10%以上増加し、全体で54%と過去最高を記録したほか、FeliCa 型電子マネーの58%に迫る勢いであることがわかった。また、個別のキャッシュレス決済サービスの利用率では「PayPay」が交通系 IC カードを抜いて2位となった。

インフキュリオンは今年3月に24億円超、今年10月に22億円を調達を調達した。いずれも、Embedded Finance の要素の一つである BaaS(Banking as a Service)事業を強化するためのものであることが明らかになっている。

9月には、昨年 Kyash から事業譲受したカード発行プラットフォーム「Kyash Direct(現在の名前は「Xard=エクサード」)」を活用し、マネーフォワードが事業用プリペイドカード「マネーフォワード ビジネスカード」の提供を開始した。カード会社ではないマネーフォワードが独自アルゴリズムを使った与信審査を行なっており、事前チャージ不要で決済が可能になる「後払い機能」など事業者向けの BNPL(Buy Now, Pay Later)サービスの布石としても注目されている。

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インフキュリオン、Minerva GPやGMO-VPらから22億円を調達——BaaSプラットフォーム開発に注力

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<27日午前10時30分更新> 一部表記を訂正、赤字部を追記。 インフキュリオンは27日、直近のラウンドで合計22億円を調達したことを明らかにした。子会社であるネストエッグなどの資金調達を除くと、インフキュリオン本体としては、今年3月の調達に続く4回目の調達となる。リードインベスターは、Minerva Growth Partners で、GMO VenturePartners が参加した。新規発行…

左から:Minerva Growth Partners 長澤啓氏、インフキュリオン 代表取締役社長 丸山弘毅氏、Minerva Growth Partners 村島健介氏
Image credit: Infcurion

<27日午前10時30分更新> 一部表記を訂正、赤字部を追記。

インフキュリオンは27日、直近のラウンドで合計22億円を調達したことを明らかにした。子会社であるネストエッグなどの資金調達を除くと、インフキュリオン本体としては、今年3月の調達に続く4回目の調達となる。リードインベスターは、Minerva Growth Partners で、GMO VenturePartners が参加した。新規発行株式の第三者割当により約17億円、発行済み株式の一部を、マネーフォワード(東証:3994)、SBI グループ、SMBC ベンチャーキャピタル、みずほキャピタルなど既存株主に割り当てることで約5億円を調達した。

今回の調達を受けて、GMO VenturePartners の親会社である と同グループである GMO ペイメントゲートウェイとは業務提携の検討を行う。また、リードインベスターの Minerva Growth Partners からは、創業パートナーの村島健介氏がインフキュリオンの社外取締役に就任する予定。マネーフォワードとは先月、インフキュリオンのプラットフォームを使った事業用プリペイドカード向けの提供を開始しているが、両社間の事業連携を強化し、革新的な法人 DX を推進していくとしている。

インフキュリオンは JCB 出身者4名が中心となり2010年に設立された。同社では調達した資金を使って、BaaS プラットフォームサービス「ウォレットステーション」や次世代カード発行プラットフォームサービス「Xard(エクサード、昨年、Kyash から事業譲受)」の機能強化を図るとともに、新サービスの企画・開発を加速させ、日本における「Embedded Finance」を推進するとしている。今回ラウンドを含め、明らかになっている累積調達金額は54億円を超えた。また、スタートアップ約10社にも出資している。

今回ラウンドのリードインベスターと務めた Minerva Growth Partners は、メルカリで CFO を務めた長澤啓氏とモルガン・スタンレーで Global Internet Banking/Global Software Banking Group 日本統括責任者を務めた村島健介氏が、香港の資産運用会社 Pleiad Investment Advisors と共同で設立した、日本向けのレイターステージスタートアップ向けのグロースファンドだ。

インフキュリオンの共同創業者で代表取締役の丸山弘毅氏は BRIDGE の取材に対し、グローバル投資家の目線を入れ、今までよりももう一段上のレベルを目指していくために、心強い存在で知見のある Minerva Growth Partners をリードインベスターに迎えたと説明した。インフキュリオンにとって、今回ラウンドがプレ IPO ラウンドかどうかは定かではないが、今夏、時価総額4,000億円をつけたマネーフォワードが、315億円の公募調達の半分以上を海外の機関投資家から獲得したことを考えると、インフキュリオンも IPO 前・後共に海外投資家から広く資金を調達する意図があると見られる。

同社では調達した資金を使って、開発体制強化や IPO を念頭に置いたコーポレート整備を念頭に、現在200名ほどいる社員を1.5倍から2倍ほどに増やす予定で、今後、ウォレットステーションや Xard の機能強化をさらに進める。決済手段が多様化する一方、小売各社は決済手数料が経営を圧迫するのを嫌って、決済プラットフォームやアプリを自前化する勢いを加速させており、インフキュリオンはこのような需要に OEM でプラットフォーム提供の機会が増えると見込んでいて、営業強化も図る方針だ。

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インフキュリオン、カード発行プラットフォームをマネフォの事業用プリペイドカード向けに提供——独自与信限度額設定などが可能に

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インフキュリオンは22日、同社のカード発行プラットフォーム「Xard(エクサード)」をマネーフォワードの事業用プリペイドカード「マネーフォワード ビジネスカード」向けに提供すると発表した。Xard は昨年10月、インフキュリオンが Kyash から譲受した「Kyash Direct」を前身とするプラットフォームだ。今回の連携により、マネーフォワード ビジネスカードで決済されたデータを「マネーフォワ…

Image credit: Money Forward

インフキュリオンは22日、同社のカード発行プラットフォーム「Xard(エクサード)」をマネーフォワードの事業用プリペイドカード「マネーフォワード ビジネスカード」向けに提供すると発表した。Xard は昨年10月、インフキュリオンが Kyash から譲受した「Kyash Direct」を前身とするプラットフォームだ。今回の連携により、マネーフォワード ビジネスカードで決済されたデータを「マネーフォワード クラウド」に即時反映することが可能になる。

Xard は RESTful API/SDK 経由により、イシュイング(カード発行)・プロセシング(決済)・プログラムマネジメント(運営)をワンストップで提供。カードに複数のファンディングソース(デビットカードであれば引落に使う残高のある銀行口座、クレジットカードであれば与信枠など)を引き当て、用途別、決済金額の規模など条件に応じて、ファンディングソースをダイナミックに切り替えできる。また、自社ブランドのバーチャルおよびリアルの Visa カード発行(バーチャルの場合は即時発行)も可能だ。

Image credit: Money Forward

マネーフォワードでは現在、マネーフォワードの決済取引情報とマネーフォワード クラウド上の会計データ、連携している銀行口座の残高や入出金履歴をもとに独自の与信審査を行い、事前チャージ不要で決済が可能になる「後払い機能」をクローズドβ版として提供している。一般的なクレジットカード会社とは異なり独自アルゴリズムを使った審査を行うため、高額な与信限度額を設定することができるようになるという。形を変えた事業者向けの BNPL(Buy Now, Pay Later)サービスの布石と見ることもできるだろう。

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インフキュリオン、BaaSや次世代カード発行PF強化で24億円超を調達——JPインベストメントなど複数社から

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各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは、直近のラウンドで新たな資金調達を実施したことを明らかにした。このラウンドは JP インベストメントと三菱 UFJ キャピタルが共同リードし、セレス(東証:3696)、TIS(東証:3626)、凸版印刷(東証:7911)、りそな銀行、大日本印刷(東証:7912)、マネーフォワード(東証:3994)が参加した。インフキュリオンはこれに先立ち、複数の…

インフキュリオン 代表取締役 丸山弘毅氏
Image credit: Infcurion

各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは、直近のラウンドで新たな資金調達を実施したことを明らかにした。このラウンドは JP インベストメントと三菱 UFJ キャピタルが共同リードし、セレス(東証:3696)、TIS(東証:3626)、凸版印刷(東証:7911)、りそな銀行、大日本印刷(東証:7912)、マネーフォワード(東証:3994)が参加した。インフキュリオンはこれに先立ち、複数の金融機関に新株予約権社債を発行しており、これらを含めた調達額総額は24億円超。

インフキュリオンの資金調達は、昨年実施した NTT データ(東証:9613)からのものを最後に明らかになっていない。フォースタートアップスが運営する「Startup DB」が登記簿情報などを参考に推計したものによると、明らかになっているものだけで累積調達金額は8億円を超えている(今回ラウンドを除く)。また、INITIAL によるとクラウドキャストイジゲンStockOsidOri など10社ほどのスタートアップにも出資している。

インフキュリオン・グループは JCB 出身者4名が中心となり2010年に設立された。同社では調達した資金を使って、BaaS プラットフォームサービス「ウォレットステーション」や次世代カード発行プラットフォームサービス「Xard(エクサード、昨年、Kyash から事業譲受)」の機能強化を図るとともに、新サービスの企画・開発を加速させ、日本における「Embedded Finance」を推進するとしている。

via PR TIMES

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インフキュリオン、今年の日本のフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表

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<29日午前10時更新> 文中の66%は、QR コード決済のコロナ禍前後の増分のため、該当箇所を訂正線で削除。 各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは29日、2020年の日本におけるフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表した。 これは2014年11月に開設された同社のオウンドメディア「Infcurion Insight」で、同社メディア&ラボ事業部マネジャー森岡剛氏が昨年の同…

<29日午前10時更新> 文中の66%は、QR コード決済のコロナ禍前後の増分のため、該当箇所を訂正線で削除。

各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは29日、2020年の日本におけるフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表した。

これは2014年11月に開設された同社のオウンドメディア「Infcurion Insight」で、同社メディア&ラボ事業部マネジャー森岡剛氏が昨年の同シリーズに引き続き執筆したもの。フィンテックに特化した視点から、その年の出来事が簡潔にまとめられているのが特徴だ。

今年のレポートの目次を見てみると、

  1. 消費と金融のデジタルシフト
  2. 勢いづいた行政 DX、その中核には決済と金流
  3. キャッシュレス決済が中小規模へ本格普及
  4. API 連携の新ビジネスモデル・BaaS(Baking as a Service)が始動
  5. 金融の利用チャネルを広げる新仲介法制が成立
  6. 送金と決済の手数料に脚光 インフラの在り方が論点に
  7. 日本版・中銀デジタル通貨 CBDC の検討加速
  8. 地域通貨とデジタル商品券の広がり
  9. 事業ツールとしての法人カード登場
  10. 不正送金 新型サービスが標的
  • (番外)新たな提携関係に見る国内フィンテックエコシステムの成長

……の11項目。昨年に比べると、日本独特の商習慣や消費税、政府主導のキャッシュレス化の影響を受けたものが多いようにみられる。

インフキュリオンが昨日発表した決済に関する動向調査では、同社が QR コード決済の利用率が調査開始以来初めて50%を超え66%に達したことが明らかになった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う現金忌避・接触忌避が影響していると見られ、この流れは、新型コロナウイルス感染が今後落ち着いたとしても現金決済に回帰することが考えにくい、不可逆な消費者行動の変化として捉えられるだろう。

今年の例に倣えば、インフキュリオンは新年年初にその年の市場予測も行うとみられ、こちらにも期待したい。

インフキュリオンは今年4月、金融機関向けの BaaS 提供で NTT データと資本業務提携。10月には、Kyash からカード即時発行プラットフォーム「Kyash Direct」を事業譲受し、のちに「Xard(エクサード)」に改称した。

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インフキュリオン、カード即時発行プラットフォーム「Kyash Direct」を事業譲受

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各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは27日、送金・決済システムを開発する Kyash(キャッシュ)が開発・運営するプラットフォーム「Kyash Direct」を事業譲受したことを明らかにした。譲受金額や譲受契約の詳細については明らかにされていない。 Kyash Direct は昨年4月に Kyash が発表したプラットフォームで、RESTful API/SDK 経由により、イシュイ…

左から:インフキュリオン代表取締役社長の丸山弘毅氏、Kyash 代表取締役 CEO の鷹取真一氏

各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオンは27日、送金・決済システムを開発する Kyash(キャッシュ)が開発・運営するプラットフォーム「Kyash Direct」を事業譲受したことを明らかにした。譲受金額や譲受契約の詳細については明らかにされていない。

Kyash Direct は昨年4月に Kyash が発表したプラットフォームで、RESTful API/SDK 経由により、イシュイング(カード発行)・プロセシング(決済)・プログラムマネジメント(運営)をワンストップで提供。カードに複数のファンディングソース(カードに引き当てる資金源のこと。デビットカードであれば引落に使う残高のある銀行口座、クレジットカードであれば与信枠など)を引き当て、用途別、決済金額の規模など条件に応じて、ファンディングソースをダイナミックに切り替えることができる。オーソリ電文についても、Web サービスが扱いやすい JSON 形式に変換して提供する。

Kyash Direct を使うことで、企業は自社ブランドのバーチャルおよびリアルの Visa カード発行(バーチャルの場合は即時発行)できるほか、企業が銀行預金や売上金などの金融資産と API 連携し、世界の Visa 加盟店(5,390万店舗)で利用できるようになる。主な用途としては、クラウド費用やオンライン広告料金をカード決済したいスタートアップ(ユースケースとしては BREX のようなもの)、従業員個々にカードを付与し経費支払を簡素化したい企業、仮想通貨を法定通貨に転換して使えるカード(ユースケースとしては Coinbase のようなもの)などが想定される。

Kyash Direct が提供できる機能を説明する、Kyash CTO の椎野孝弘氏(昨年4月)
Image credit: Masaru Ikeda

実際のところ、昨年10月にはクラウドキャストが Kyash Direct を使って経費精算用 Visa プリペイドカード「Staple カード」をローンチした。社内で承認された額が経理担当者によって Staple カードにチャージされるため、従業員による立替、後日の経費精算が必要なくなり、コーポレートカードのような発行時の与信審査も不要のため、低リスク・低コストで全従業員に配布することが可能になる。

インフキュリオンは2006年に設立。コンサルティング部門、金融・決済企業の DX 支援部門を擁し、決済ゲートウェイサービス「Anywhere」、QRコード決済対応ウォレット ASP 「ウォレットステーション」、後払いサービス「SLiDE(スライド)」、自動貯金アプリ「finbee(フィンビー)」、決済業界専門誌「カードウェーブ」を開発・運営し、スタートアップへの投資も始めるなど、フィンテックにおけるコングロマリットになりつつある。

一方、Kyash は2015年に設立。VISA のバーチャルクレジットカードとしても機能する P2P 決済・送金モバイルアプリ「Kyash」を開発・提供している。同社は今年8月、「資金決済に関する法律」に基づく資金移動業の登録を完了したことを明らかにしており、Kyash に何らかの機能が追加されることを示唆している。関係者によれば、Kyash が次に取り組むのはデジタルバンキングとする見方もある。この分野では昨年末、フィンテックスタートアップの WED がチャレンジャーバンクやスマホ銀行への展開を言及した

インフキュリオンの BaaS 概念図
Image credit: Infcurion

今回の Kyash Direct 事業の譲受・譲渡により、インフキュリオンは Kyash Direct を BaaS(Banking as a Service)の一つの機能として組み入れ企業向けの拡販を強化、また、Kyash は売却益を使って、Kyash はコンシューマ向けのサービスのエンハンスに特化すると見られる。

BRIDGE の取材に対し、Kyash 創業者で代表取締役 CEO の鷹取真一氏は次のようにコメントした。

経営方針として、Kyash は消費者向けのサービスを変革させていくのがミッションであると改めて社内で確認し、今回のような意思決定に至った。Kyash Direct については、サービス発表後さまざまな企業からオファーをいただいたが、お譲りすることで、さらに発展をしてもあえるパートナーと組みたいという意図が強くあり、テクノロジーファーストかつ、決済というビジネスドメインや専門知識、経験や信頼関係もあるインフキュリオンに事業をお渡しすることになった。

インフキュリオンは B2B をやっているため、Kyash Direct と親和性が高い。今後の社会の発展を考えたときにも、いいパートナーシップを組めたのではないかと思う。3月に大型調達をしたばかりだが、周辺業務をいろいろやって収益化を図っていくというより、Kyash Direct を持っていることが Kyash にとってプラスになるかどうか、という観点からの判断の結果。恵まれたステイクホルダーのおかげで、今回の経営判断を尊重してもらうことができた。

また、インフキュリオンの共同創業者で代表取締役社長の丸山弘毅氏は次のようにコメントした。

今回、事業を譲受して、まずは、安定運用し、機能拡張し、営業展開していくのが第一だ。Kyash Direct の特徴の一つが、ファンディングソースをダイナミックに選べる点。これはデジタルウォレット、デジタルプリペイド、クレジットなど自由に選べる仕組みとして、金融機関に提供していくことが考えられる。

インフキュリオンは、ファンディングソースを管理する仕組みを提供していることもあり、そこの親和性も考えられる。カードありきの決済システムではなく、決済サービスを純粋なソフトウェアとして捉えられるか。Kyash Direct は、そんなエコシステムを実現する上でのカギとなるだろう。

欧米の決済を中心とするフィンテック業界では、経営資源を特定の事業に集中することを狙って事業買収や再編が相次いでいる。Visa は今年初め、フィンテック企業がアメリカの銀行 API を利用できるようにするサービス「Plaid」を買収した。どのカードに請求するかを、決済後14日間以内なら後日変更できるロンドン発の消費者向けモバイルアプリ「Curve」は、クラウドネイティブのコアバンキングベンダー Thought Machine と提携した

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インフキュリオン・グループ、金融機関向けのBaaS提供でNTTデータと資本業務提携

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各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオン・グループは15日、銀行ウォレットをはじめとして、金融機関向けの BaaS(Banking as a Service)提供で NTT データと資本業務提携を締結したと発表した。日経クロステックによると、NTT データからインフキュリオン・グループへの出資額は1億円程度。 インフキュリオン・グループは先月にも、同社の BaaS の構成要素の一つである…

Infcurion BaaS プラットフォーム
Image credit: Infcurion

各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオン・グループは15日、銀行ウォレットをはじめとして、金融機関向けの BaaS(Banking as a Service)提供で NTT データと資本業務提携を締結したと発表した。日経クロステックによると、NTT データからインフキュリオン・グループへの出資額は1億円程度

インフキュリオン・グループは先月にも、同社の BaaS の構成要素の一つである「ウォレットステーション」を新生銀行グループに提供することを明らかにしている。NTT データは、全銀システムや ANSER システムの運用で全国の金融機関と密接に連携しており、今回の資本業務提携により、インフキュリオン・グループの BaaS の金融機関への導入が加速すると見られる。

インフキュリオン・グループは2016年、SBI インベストメントが運営する「FinTech ファンド」から資金調達し、新会社ネストエッグを設立。ネストエッグは銀行の更新系 API 機能を実装した自動貯金サービス「finbee(フィンビー)」をローンチした。

2018年、銀行のデジタルトランスフォーメーションを支援する新会社インフキュリオンデジタルを設立。QR コードを用いた銀行のモバイル決済サービスなどと連携し、ユーザが希望に応じて、即時または1週間単位で最大4週間後まで、銀行口座の引き落とし時期を選べる新サービス「SLiDE(スライド)」を提供している。

インフキュリオン・グループでは、これら finbee や SLiDE などを組み合わせ、さまざまな機能を銀行や提携企業のニーズに合わせてカスタマイズし、BaaS として提供する。

NTT データが金融機関にサービスを提供するイメージ。
画面中程の「Wallet Station」の領域がインフキュリオン・グループが提供する機能。
Image credit: NTT Data

NTT データは昨年、ベルリン拠点の BaaS スタートアップ Mambu と技術検証を実施しており、金融機関向けクラウドサービス「OpenCanvas」を通じて本格サービスを提供することを明らかにしている。インフォキュリオン・グループが提供する BaaS と、Mambu が提供する BaaS を、NTT データがどのように使い分けるかについて詳細は不明。

BaaS の分野では、ロンドンの Railsbank が先週、グローバル・ブレインから資金調達し、年内の日本市場参入を示唆したのは記憶に新しい。ソニー銀行はシステム基盤の AWS 移行にあたり、勘定系システムに富士通の「FUJITSU Banking as a Service(FBaaS)」の採用検討を明らかにしている。海外では、アメリカの Green Dot や Plaid、イギリスの Dozens、ドイツの solarisBank といったスタートアップが頭角を表しているほか、Standard & Chartered Bank も先月、「nexus」という BaaS 基盤をインドネシア向けにローンチした。

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インフキュリオン・グループ、今年の日本のフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表

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各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオン・グループは26日、2019年の日本におけるフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表した。 これは2014年11月に開設された同社のオウンドメディア「Infcurion Insight」で、同社シンクタンク事業部のマネージャー森岡剛氏が昨年の同シリーズに引き続き執筆したもの。フィンテックに特化した視点から、その年の出来事が簡潔にまとめられてい…

各種フィンテックサービスを提供するインフキュリオン・グループは26日、2019年の日本におけるフィンテック業界を総括する10大ニュースを発表した

これは2014年11月に開設された同社のオウンドメディア「Infcurion Insight」で、同社シンクタンク事業部のマネージャー森岡剛氏が昨年の同シリーズに引き続き執筆したもの。フィンテックに特化した視点から、その年の出来事が簡潔にまとめられているのが特徴だ。

今年のレポートの目次を見てみると、

  1. キャッシュレス決済利用が急増 消費者還元が効果
  2. PayPay が圧倒した QR コード決済 乱戦は続く
  3. 新型の与信サービスが拡大
  4. デジタル通貨とフィンテックがG20の論点に
  5. クラウド化する銀行
  6. 地銀・証券連携が進める地方銀行フィンテック
  7. 完全キャッシュレスの商業施設が登場 「現金顧客」へも新たな対応策
  8. オンライン本人確認の実運用開始
  9. 情報セキュリティにまたしても脚光
  10. スタートアップの企業価値高まる 成長力に注目

……の10項目。端的に整理すると、うち5項目がフィンテックのグローバルなトレンドの一部であり、残る5項目が日本独特の商習慣や消費税、政府主導のキャッシュレス化の影響を受けたものと見ることができる。

インフキュリオンデジタルが11月に発表した決済に関する動向調査でも、日本には決済プレーヤーが非常に多くいることが改めて確認できた。日本の約10倍人口がいる中国ですら、ザックリ言うと、UnionPay(銀連)、AliPay(支付宝)、WeChat Pay(微信支付)の3つで市場を包含できている一方、1.3億人ほどしかいない日本で既に300以上の決済サービス会社やプロバイダが乱立していることが確認されている。LINE Pay と PayPay は親会社同士の経営統合にもかかわらず、それぞれ別ブランドとして存続する公算が高いようだが、決済サービス会社やプロバイダの中には統廃合するところが出てくる可能性はある。

今年の例に倣えば、インフキュリオンは新年年初にその年の市場予測も行うとみられ、こちらにも期待したい。インフキュリオン・グループ代表取締役の丸山弘毅氏が代表理事会長を務める Fintech 協会 もまた、参加加盟各社(予定では、クラウドリアルティ、freee、TRUSTDOCK、マネーフォワード)が新年年初に2020年のフィンテック業界動向を占うプレゼンテーションを行う予定なので、状況が許せば BRIDGE でも取り上げたい。

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インフキュリオンデジタル、2019年の決済カオスマップとQRコード決済やキャッシュレス決済に関する動向調査結果を公開

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インフキュリオン・グループ傘下のフィンテック特化スタートアップスタジオであるインフキュリオンデジタルは7日、「決済カオスマップ2019」「QR コード決済各アプリの利用率」「消費税増税におけるキャッシュレス決済利用の変化」と題した3つの資料を公開した。 日本政府は2025年にキャッシュレス決済比率を40%まで引き上げることを目指しており、消費者にポイント還元をしたり、店舗に端末の費用を補助したりす…

Image credit: Infcurion Digital
(クリックして拡大)

インフキュリオン・グループ傘下のフィンテック特化スタートアップスタジオであるインフキュリオンデジタルは7日、「決済カオスマップ2019」「QR コード決済各アプリの利用率」「消費税増税におけるキャッシュレス決済利用の変化」と題した3つの資料を公開した

日本政府は2025年にキャッシュレス決済比率を40%まで引き上げることを目指しており、消費者にポイント還元をしたり、店舗に端末の費用を補助したりするなど、さまざまな支援を行っている。そんな中で、インフキュリオンデジタルでは、決済に関連するスタートアップやサービスプロバイダの動向をまとめた。

決済カオスマップには約300の関連サービスやプロバイダが名前を連ねる。インフキュリオンデジタルでは元々、10月24〜25日に東京・有楽町で開催された「金融国際情報技術展(FIT2019)」でブース来訪者への配布念頭にこのカオスマップを作成していたが、初版公開後に追加を要望する声が寄せられ、サービスやプロバイダをさらに追加して改訂版として発行されることになった。QR コード決済事業者が多数を占めているのが顕著であることがわかる。

Image credit: Infcurion Digital
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QR コード決済事業者をブレイクダウンした「QR コード決済各アプリの利用率」の資料では、PayPay が他を圧倒していることがわかり、かつてのソフトバンクの Yahoo! BB のルータ無料配布を彷彿させる PayPay の強力なマーケティング努力の成果が浮き彫りとなった。デジタルマーケティングのナイルも一昨日、インフキュリオン同様のレポートを発表しており、PayPay がトップの座にあることは誰の目にも明らかだ。一方、政府主導のポイント還元も好意的に受け止められ、消費税が増税されて以降、キャッシュレス決済を使うようになったユーザは45%に上った。

インフキュリオン・グループは、生活者の決済動向などを調査する「決済動向調査」を2015年から毎年実施しており、2018年7月のインフキュリオンデジタル設立後は同社がそのミッションを引き継いでいる。「QR コード決済各アプリの利用率」「消費税増税におけるキャッシュレス決済利用の変化」は、その中でも QR コード決済やキャッシュレス決済の動向に特化したもので、2段階(全体調査・詳細調査)のインターネット調査により、全国で16~69歳男女2万人を対象に実施された。

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インフキュリオンG、銀行のデジタルトランスフォーメーションを支援する新会社を設立——QRコード決済で引落日を選べる「SLiDE」を来年開始

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インフキュリオン・グループは27日、銀行のデジタルトランスフォーメーションを支援する新会社として、インフキュリオン デジタルを設立したことを明らかにした。同社では、QR コードを用いた銀行のモバイル決済サービスなどと連携し、ユーザが希望に応じて、即時または1週間単位で最大4週間後まで、銀行口座の引き落とし時期を選べる新サービス「SLiDE(スライド)」を提供する。サービス開始時期は2019年1月を…

インフキュリオン・グループは27日、銀行のデジタルトランスフォーメーションを支援する新会社として、インフキュリオン デジタルを設立したことを明らかにした。同社では、QR コードを用いた銀行のモバイル決済サービスなどと連携し、ユーザが希望に応じて、即時または1週間単位で最大4週間後まで、銀行口座の引き落とし時期を選べる新サービス「SLiDE(スライド)」を提供する。サービス開始時期は2019年1月を予定。

これまで日本のモバイル決済は、ポストペイドおよびプリペイドともに、基盤に NFC および FeliCa を使った非接触型のサービスが主流を占めた。しかし、AliPay(支付宝)や WeChat Pay(微信支付)など QR コード決済サービスは中国で先行しており、これらが主に中国人観光客を対象として日本に進出、日本人を対象としたサービスも準備されつつある。一方、国内プレーヤーでは、LINE Pay が今年6月にローンチし、一定条件下で加盟店向けの手数料を無料化するなど、市場のドミナント獲得に向け攻勢をかけているほか、さらにこの動きを、楽天 Pay や Origami Pay が猛追している。

銀行系に関しては、横浜銀行が先陣を切って、GMO ペイメントゲートウェイ(GMO-PG)と開発した「はま Pay」を昨夏開始したのを皮切りに、今年5月には MUFG、SMFG、みずほ FG の三大フィナンシャルグループが、銀行ユーザを対象とした QR コード決済規格「BankPay」を発表。また、ゆうちょ銀行も GMO-PG と共に「ゆうちょ Pay」を2019年2月に開始することを明らかにしている。

正式には発表されていないが、インフキュリオン デジタルがターゲットとするのは、BankPay に付する付加価値サービスの可能性が高いとみられる。BankPay では、引き落としに使う銀行システムと接続するバックエンドに J デビットのしくみが使われるとみられるが、そのままでは、銀行カードが QR コードにリプレイスされただけのデビットサービスとしてしか機能しないので、中華系 QR コード決済や 新興事業者系 QR コード決済を上回るような、BankPay ならではの付加価値サービスの開発が期待されるところ。前述した「SLiDE」は、その一つとなる可能性がある。

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