全国10万人の医師コミュニティ「メドピア」と連携し、医師獲得とサービス拡大に動く遠隔相談「first call」

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先日無医地区である宮崎県日南市との協力締結を発表した「ポートメディカル」、小児科に特化した遠隔相談「小児科オンライン」など、ここ1年ほどで日本でも遠隔診療や遠隔相談のサービスが登場し始めています。

遠隔医療サービス台頭の背景には、2015年8月に厚生省によって通知された遠隔診療に関する事務連絡があります。同通知において、患者側の要請に基づき、「患者側の利点を十分に勘定した上で直接の対面診療と組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えない」という旨が明らかにされました。ところが、今年3月には「対面を行わず、遠隔診療だけで診療を完結させることを想定した事業については、医師法20条に違反する」ことが確認されています。

遠隔相談の「first call」

first-call-website

こうした動きを踏まえて、各種サービスで遠隔「診療」ではなく遠隔「相談」という形の試験運用が始まっています。そんな遠隔相談サービスの一つが、2016年2月末からα版としての運営を開始した「first call」です。サービス開始当初は、薬を処方してもらうというニーズが先行する花粉症に特化して運用を開始。その後、医療相談の需要を再確認したことをうけて、現在は遠隔で医療相談全般を取り扱っています。

PCのテレビ電話で行う医療相談の価格は、1回15分、1,980円です(モニター期間中の現在は500円)。6月中旬には、無料のテキスト相談も開始する予定。テキスト相談が手軽な一方で、医師側には相手の顔色を見たいといったニーズもあり、顔が見えることで相談の精度が格段に上がるはずだと考えています。内科・眼科・精神科・脳外科・救急員など計8人の医師が、腹痛から子どもの健康状態、精神系に至るまで、さまざまな相談に答えています。既にリピートユーザもいるとのこと。

「就労者には平日昼間に病院に行く時間もありませんし、顕在化されていないニーズがあると手応えを感じています。基本的に、健康であればあるほど病院に行くのを面倒に感じるものです。その「面倒」をネット上で完結してあげることでユーザが継続して利用してくれるのではないかと思っています」。(メディプラット代表取締役CEO 林光洋さん)

早期拡大のための医師確保と医療現場への導入

first callの診察画面
first callの診察画面

first callに参加する30代〜40代の医師は、遠隔相談(診療)という新しい医療の形への高い関心が高い人たちばかり。当然ながら、first callのサービス拡大や普及には医師の獲得が欠かせません。

医師向けコミュニティサイトを運営するメドピアが実施した調査では、医師の4割弱が「遠隔診療に参画したい」と回答したと言います。first callの運営会社であるメディプラットは、今年6月にこのメドピアの傘下に入り完全子会社となりました。これによって、first callはメドピアが保有する日本全国10万人以上の医師ネットワークにアクセスできるようになり、サービスの早期拡大に役立つことが期待できます。

まずは消費者向けサービスとして展開するfirst callですが、将来的には自治体との連携や、企業の福利厚生としての導入といった形でマネタイズしていくとのこと。B向けにすることが、時給相場1万円という医師への適正な報酬を支払うことにも繋がるはずです。

「first callは、根津にある「池之端プライマリクリニック」と提携してサービスを開始しました。遠隔相談のサービスを普及させるには、病院や在宅医療など医療現場で取り入れてもらうことが必須だと考えています。今後もさまざまな医療機関などと提携し、年度内中には現場での実証実験に積極的にも取り組んでいきます」。(メディプラット代表取締役CEO 林光洋さん)

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