東南アジアのスタートアップ・ニュースメディア「e27」が、シリーズAラウンドで約2.3億円を調達——中国のエコシステムとの連携を強化

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左から:e27 共同創業者 Thaddeus Jit Siong Koh 氏 と Mohan Belani 氏

THE BRIDGE のメディアパートナーで、シンガポールを拠点に東南アジアのスタートアップ・シーンをカバーするニュースメディア「e27」は、シリーズAラウンドで300万シンガポールドル(約2.3億円)を調達した。このラウンドのリードインベスターは、Infinity Ventures Partners(IVP)らも立ち上げに関与した、北京・深圳などでコワーキング・スペース「TechTemple(科技寺)」を運営する TechTemple Group。他に、中国の Linear Venture(線性資本)、インドネシアの Convergence Ventures、シンガポールの Venturecraft、シンガポールでコワーキング・スペースを展開する Spacemob がこのラウンドに参加した。

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このラウンドは2013年2月に、日本の B Dash Ventures、台湾の Pinehurst Advisors、タイの Ardent Capital、Facebook のアジア太平洋担当 VP である Dan Neary 氏とその他のエンジェル投資家から調達した61.5万米ドル(ラウンドは不明)、また、2015年7月に65万米ドルを調達した、つなぎ資金ラウンド(調達先は不明)に続くものだ。e27 のこれまでの調達総額は、為替レートの変動を考慮しないベースで総額347万米ドル(約3.6億円)に上る。

e27 の経営母体である Optimatics は2006年、共に NUS(National University of Singapore)の卒業生である Mohan Belani 氏と、Thaddeus Jit Siong Koh 氏によって設立された。以降、e27 のブランドでニュースメディアを運営する一方、シンガポールをはじめ、東南アジア各地でスタートアップ・カンファレンス「ECHELON」を開催している。2016年2月に東京で開催した THE BRIDGE Fes では、e27 が選ぶアジアのスタートアップ上位100社「ECHELON Top 100 Qualifiers」から、将来有望視されるスタートアップのいくつかを紹介した。

<これまでの ECHELON に関する記事はこちら

今回の調達を受けて、e27 はニュースメディアや ECHELON を通じ、特に中国と東南アジアのスタートアップ・エコシステムの連携を狙うようだ。本ラウンドのリードインベスターを務めた、TechTemple の 創業者 Jerry Wang(王灏)氏は、次のようにコメントしている。

中国のインターネット産業の急激な成長は、東南アジアの起業家に重要なレッスンや経験、さらには、国境を越えた投資やコラボレーションの機会をもたらしている。しかし、ローカリゼーションが重要だ。e27 のようなプラットフォームへの投資は地域に根ざした知見や人脈をもたらし、中国のすべてのステージの起業家や投資家にとって極めて価値あるものになるだろう。

また、e27 の共同創業者で CEO の Mohan Belani 氏は、今回の調達が、東南アジアのスタートアップ・エコシステムにとって、一つの転換期になるだろうと語る。

この12ヶ月間、e27 が持つ時間と能力を、オンラインプラットフォーム上に築き上げるものに注いできた。デジタルジョブ・データベース、マーケットプレイス、スタートアップや投資家のデータベース、マッチングサービスなどだ。これらは無料でコミュニティにいる人たちが利用できる。スタートアップやテクノロジー産業が求めるプロダクトやサービスを提供することで、起業家に力を与えたいというビジョンに沿ったものだ。

同じく THE BRIDGE のメディアパートナーで、シンガポールを拠点にニュースメディアを運営する Tech in Asia は、これまでに約700万米ドルを調達している。同じくシンガポールを拠点とし、スタートアップの比較的資金調達などに特化したニュースを伝える Deal Street Asia も、昨年末のシードラウンドに続き、次なる調達ラウンドに向けて活動を始めているとされる。

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