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Echelon Asia Summit 2018のピッチコンペティションで、決勝ステージを飾った10チームの顔ぶれをご紹介

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6月28日〜29日の2日間にわたり、シンガポールのテックニュース・ブログ e27 が開催する年次のスタートアップ・イベント「Echelon Asia Summit 2018」が開催された。 今回は、国際展示場「Singapore Expo」の例年より大きなホールに会場を移しての開催。あえてメインステージを設けず、テーマ毎に Future Stage、Create Stage、Founder Sta…

6月28日〜29日の2日間にわたり、シンガポールのテックニュース・ブログ e27 が開催する年次のスタートアップ・イベント「Echelon Asia Summit 2018」が開催された。

今回は、国際展示場「Singapore Expo」の例年より大きなホールに会場を移しての開催。あえてメインステージを設けず、テーマ毎に Future Stage、Create Stage、Founder Stage など4つのステージが設けられ、セッションだけではない起業家や投資家のネットワーキングに主力が注がれた。これが功を奏してか、主催者発表で2日間ののべ参加者数は8,000人だったそうだ。

Echelon のハイライトであるスタートアップピッチコンペティション「Top 100」は今年、アジア太平洋地域20都市(スケジュールの都合で東京予選は中止となったが…)で予選イベントが開催され、各国から総数150チーム以上(Top 100 であるが、もはや 100 を超えている)が Founder Stage で行われたピッチセッションに参加した。本稿では、決勝ステージを飾ったファイナリスト10チームの顔ぶれをランダウンしてみたい。

Top100 の決勝ステージの審査員を務めたのは次の方々。

  • Kurt Tanyu 氏 – Openspace Ventures
  • Julian Low 氏 – Vertex Ventures
  • Jeffrey Paine 氏 – Golden Gate Ventures
  • Nic Lim 氏 – 8capita
  • Dr. Clarice Chen 氏 - Enterprise Singapore

【優勝】【プラットフォーム・マーケットプレイス部門賞】TreeDots(シンガポール)

<副賞>

  • シンガポール生産性規格革新庁 Spring Singapore が実施する、スタートアップ支援プログラム「Startup SG」から3.7万シンガポールドル(約300万円相当)の助成金を進呈。
  • 9月に Spring Singapore が開催するディープテックスタートアップイベント「SLIGSHOT@SWITCH」への優先出場権を進呈。

人口増に伴う食料不足が叫ばれる中、食料廃棄が減らないのは世界各所で悩ましい問題となっている。ただし、この問題は、消費者が店頭で注文したり、家庭で調理したりしてから食べ残しが生じているわけでなく、廃棄食料の9割が消費者の手に渡る前の段階、つまり、店頭での余剰在庫や賞味期限切れ前の廃棄処分から生じている。

TreeDots は、シンガポール国内の食料雑貨商と提携し、賞味期限切れを起こす前の食料品を極端に安い値段で買取り。それらを必要なユーザにオンラインで販売し迅速に届ける。いわば、「食料品のアウトレットモール」という位置付け。大量に買い付けることで金額のメリットが出やすいことから、B 向けの販売が多いようで、これまでにレストランなど137軒が登録していて33軒が積極的に購入しているとのこと。

レストランなどは TreeDots から食材を仕入れていることを明らかにすることで、環境保全に寄与していることを顧客に訴求できるだけでなく、仕入代金を安くすることができる。食料を販売した側の雑貨商も、廃棄に関わるコストを減らすことができるだけでなく、むしろ、追加的な収入が得られることになる。

【準優勝】【ロジスティックス・サプライチェーン部門賞】Kargo Myanmar(ミャンマー)

<副賞>

  • シンガポール生産性規格革新庁 Spring Singapore が実施する、スタートアップ支援プログラム「Startup SG」から3.7万シンガポールドル(約300万円相当)の助成金を進呈。
  • 9月に Spring Singapore が開催するディープテックスタートアップイベント「SLIGSHOT@SWITCH」への優先出場権を進呈。

Kargo Myanmar は、ミャンマー国内で運送版の Uber を提供しようとするスタートアップだ。ミャンマーでは、物流サービスが発達していないために、荷物配送のために自社所有のバンを所有することを余儀なくされる。物流ニーズのある企業と、稼働していないバンとを結びつけるプラットフォームだ。

2016年9月にローンチし、これまでのところ B2B ビジネスの企業、中でも同様のサービスを他国で使うことに慣れていることから海外企業を顧客に迎えることに特化しているとのことだ。以前、Tech in Asia 2016 Singapore で紹介されたマニラ都市圏を中心に展開する Mober Technology を始め、東南アジアには GoGoVan(高高客貨車)、Lalamove、Deliveree、Ninja Van など同業の競合が存在する。ミャンマー国外へのスケールには、何らかの戦略が必要になるだろう。

【オンライントラベル部門賞】BookMeBus(カンボジア)

ASEAN 諸国においては、バスサービスは各社毎に分断されていて、基本的に当該会社のカウンターに行かなければチケットを購入できない。BookMeBus は、航空会社における GDS(Global Distribution System)的な存在になることを目指している。バス会社は BookMeBus と接続し空席を販売、さらに BookMeBus は OTA(オンライン旅行代理店)などを通じてバスチケットを販売する。

現在はカンボジアに特化してサービスを提供。これまでに、プノンペン市内のドライバー400人と契約をしており、カンボジア国内、および、カンボジア⇄ベトナムとカンボジア⇄タイのバスサービスのほか、一部フェリーやプライベートタクシーのサービスも提供する。旅行代理店10,000社と契約し販路を確保。販売時に価格の20%を手数料として徴収し、これが主な収入源となる。

同様のサービスは、インドの RedBus、フィリピンの PinoyTravel、タイの Pombai などにも見られ、今後アジアの事業拡大時に競合となることは必至だろう。

【フィンテック・ブロックチェーン部門賞】Energo Labs(中国)

Energo Labs は、上海を拠点とするエネルギーの非中央集権化・自活化を支援するスタートアップだ。同社のプラットフォーム上では、エネルギーはデジタルアセット化され、P2P(peer-to-peer)、M2M(machine-to-machine)、V2M(vehicle-to-microgrid)、V2G(vehicle-to-grid)で取引が可能だ。このプラットフォームを使って実験を行ったところ、ソーラーパネルなど発電施設を持つプロシューマーは最大で44.56%収入が増え、消費者は電力会社に支払う場合に比べ最大で20.44%電気代が下がったという。

先日バンコクで開催された Techsauce Summit でも Exora というスタートアップが、フィリピンの電気代の高さをペインポイントに掲げていたが、Energo Labs も中国スタートアップながら、フィリピンを主要な市場の一つと位置付けているようだ。Energo Labs と同じく、ブロックチェーンを使った電力取引プラットフォームとしては、シンガポール の Electrify なども競合と考えられるだろう。

【 E コマース部門】Hungry Hub(タイ)

Hungry Hub は、コース料理を謳い文句にする有名レストランではなく、ビュッフェスタイルやアラカルトメニューなど、欲しいメニューを必要なだけ注文できるレストランに特化している点だろう。食事1回あたりのコストを少しでも下げたいと考える消費者と、必要以上にディスカウントを提供して顧客獲得しようとするレストランの間でギャップを埋める(顧客はそこまでのディスカウントを店には求めていない、とする調査が得られているそうだ)。

Hungry Hub ではモバイルアプリを使い、ユーザに特に料金の割引などは行わず、レストラン情報の利便性だけを武器に顧客の誘導を図る。レストランからはコンバージョンに応じて、売上の10%を手数料として受け取る。現在タイ国内で、レストラン100店舗が Hungry Hub を利用している。

【ハードウェア / IoT 部門】Yomee by Lecker Labs(香港)

Yomee は、家庭で簡単にヨーグルトが作れる IoT 家電だ。特許出願中のヨーグルト菌の入ったポッドに牛乳を投入することでヨーグルトが出来上がる。作り方はこうだ。牛乳を入れると15分間にわたり煮沸・攪拌がなされた後、摂氏46度にまで冷却される。この状態で6時間にわたり発酵が促され、さらに摂氏10度にまで冷却されヨーグルトが完成する。

ユーザはインターネットを介して、ヨーグルトの発酵状態、食べどきなどがリアルタイムでモニターできるほか、消費状況に応じてヨーグルト菌などの追加注文なども行える。ヨーグルト菌の入ったポッドは最大6ヶ月間の保存が可能で、プレーンのほか、ストロベリー、バニラ、ブルーベリーなどフレーバー入りのものから選べる。

【B2B、SaaS、エンタープライズソリューション部門賞】WebTotem(カザフスタン)

WebTotem は、Web サイトオーナーにセキュリティモニタリングと防御のしくみを提供する SaaS だ。2つの JavaScript を Web ページに挿入するだけで、サーバ内のスキャンニングのほか、WAF(Web Application Firewall)、バックアップ、アンチウイルス、伝播テスト、ブラックリスト適用、異常時の通報など、Web サイトのセキュリティ確保に必要な一連機能を包括的に提供する。

WebTotem は、カザフスタン国内で民間の CERT(コンピュータ緊急レスポンスチーム)も運営。カザフスタン防衛省のコンピュータシステムのセキュリティ防御にも利用されているとのことだ。現在、監視しているサーバ台数は13万台以上。日本から東南アジアへの進出中の競合としては「攻撃遮断くん」が挙げられる。


以下は受賞には至らなかったものの、ファイナリストとして決勝に残った4チーム。

IdealHub.co(マレーシア)

賃貸物件の貸主と借主の間を取り持つマーケットプレイス。借主にとってはアパートをホテルのような感覚で借りられ、貸主にとっては未払の請求が残らないようにする(日本のような敷金制度が無い市場での利用が前提)。賃貸物件の利便性を向上させることで、物件オーナーにとっては回転率(占有率)を高められるメリットがある。

IdealHub.co が借主のクレジットスコアリングを行うことで、異なる貸主からも物件を借りやすい状況を提供。また借主にとっては、不動産サイトにありがちな偽の物件情報掲出、貸主との面接、物件探しにかかる手間などを減らせるメリットがある。貸主からは家賃収入の一部を手数料として受け取るほか、貸主の希望に応じて、家賃の30%を手数料として受け取ることで物件の管理代行サービスも提供する。

RunCloud(マレーシア)

RunCloud は、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、GCP(Google Cloud Platform)など、複数のクラウド環境を、Web ベースのダッシュボードで設定できるサービスを、月額15米ドルまたは年額150米ドルで提供。2017年1月にローンチし、顧客数はアカウントベースで7,000件、接続しているサーバ数ベースで5,200台。

昨年11月にマレーシアのアクセラレータ Cradle から77,000米ドルを調達しており、今後、アメリカやヨーロッパでの顧客を獲得するために100万米ドルを現在調達中。類似サービスは他にもあるが、クラウド環境の設定についての知識を持たない人でも、簡単に使えるよう操作を簡便にしているのが特徴だとしている。

Vitaboost(タイ)

Vitaboost は、定期購入型のパーソナライズされた栄養補助サービスを提供するスタートアップだ。ユーザには契約する最寄りの病院で検査を受けてもらい、それに基づいて最適化された栄養補助ビタミン(サプリメント)を定期的に届ける。予防医療として提供することで、病気になる可能性を減らすことを目指す。

2017年1月にローンチした同社では、マシンラーニングを使って、病院での検査結果からどのような病気にかかりやすいかを分析するアルゴリズムを独自に開発。その情報に基づいて、特定の病気を予防する栄養補助ビタミンを提供するほか、ウェルネスコーチによるアドバイスを提供。プレミアム版は月額69ドル、プラチナ版は月額149ドル。

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アジアのスタートアップメディアe27、23カ国・地域からエコシステムをリードする100社を決める「ECHELON TOP100」のエントリ受付を開始

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THE BRIDGE のメディアパートナーでもある、シンガポール拠点のスタートアップ・ニュースメディア e27 は毎年、6月下旬にスタートアップカンファレンス「ECHELON」を開催している。ECHELON における活動の一部として、2015年からは、アジア各国の将来を担うスタートアップ100社をノミネートする「TOP100」を展開しているが、今年の TOP100 の募集が始まった。日本予選は、東…

THE BRIDGE のメディアパートナーでもある、シンガポール拠点のスタートアップ・ニュースメディア e27 は毎年、6月下旬にスタートアップカンファレンス「ECHELON」を開催している。ECHELON における活動の一部として、2015年からは、アジア各国の将来を担うスタートアップ100社をノミネートする「TOP100」を展開しているが、今年の TOP100 の募集が始まった。日本予選は、東京都内で4月19日に開催される予定だ。

これまでの ECHELON に関する、THE BRIDGE の取材記事一覧はこちらから

2012年にスタートした TOP100 は(ECHELON は2008年に unConference Singapore としてスタート)、これまでに歴代300社以上のスタートアップを輩出しており、それらの資金調達金額合計は1億2,400万ドル以上に上る。日本からはこれまでに、WOVN.io を提供する Minimal Technologies が ECHELON での TOP100 決勝ピッチに出場している。今年は予選開催国・地域が史上最大数の23となり、日本をはじめ、遠くは東はニュージランドから西はカザフスタンまでの有望なスタートアップを網羅する見込みだ。

TOP100 に参加することでスタートアップが享受できるメリットは、e27 や THE BRIDGE を始めとする提携メディアへの露出はもとより、提携会社とのマッチング、投資機会の創出、マーケットアクセスに加え、今年は6月のシンガポール本選までの約5ヶ月間にわたり、インターネット経由のテレビ会議システムを使ったオンラインメンタリングプログラム「TOP100 ACADEMY」が提供される予定。

このプログラムでは、資金調達、オペレーション、ビジネス開発、社風、マーケティング PR の5つのトラックに加え、メンターへの AMA セッション(Ask Me Anything = 私に何でも聞いて)が設けられる。参加メンターは目下調整中だが、Wantedly Singapore の Weiting Tan 氏(参考記事)はの参加が既に決まっているそうだ。

さらに上位100社の TOP100 に選抜されたチームには、ECHELON シンガポール本選が開かれる6月に、ECHELON に先立って、シンガポールのスタートアップハブ複数箇所を訪問するツアーが提供される。

TOP100 の参加には費用はかからない(本選に進んだ際の参加にあたって、渡航・宿泊費用は自己負担となる)。このページから「TOP100 2018 Application(+ Qualifier Roadshow Access Only)」の項目を選んで、必要項目を登録してほしい。参加にあたっては、プレシリーズ A かそれ以前のラウンドであること、プロトタイプがあること、アジア太平洋地域に拠点を置いているか市場展開する可能性があること、英語でピッチができること、など。募集の締切は2月14日まで。

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シンガポールで開催中の「ECHELON Asia Summit」1日目——ディープテック、イシュードリブンなスタートアップに光を当てる動きが顕著に

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本稿は、シンガポールで開催中の ECHELON Asia Summit 2017 の取材の一部である。 6月28日〜30日の3日間、シンガポール・チャンギ空港に程近い Singapore Expo を会場に、年次のスタートアップ・カンファレンス ECHELON Asia Summit がスタートした。会場の中央部には、東南アジア各国での地域予選で選ばれた「ECHELON HOT 100」参加のスタ…

本稿は、シンガポールで開催中の ECHELON Asia Summit 2017 の取材の一部である。

6月28日〜30日の3日間、シンガポール・チャンギ空港に程近い Singapore Expo を会場に、年次のスタートアップ・カンファレンス ECHELON Asia Summit がスタートした。会場の中央部には、東南アジア各国での地域予選で選ばれた「ECHELON HOT 100」参加のスタートアップらが所狭しとブースを並べている。

中央部のブースを挟む形で、Creative と Future という2つのステージが設けられ、Creative ステージでは主に、2日目に最優秀者が決まる「HOT 100」ピッチコンペティションのバーティカル別予選(総参加数118社)が、Future ステージでは主に基調講演やファイヤーサイドチャットが展開される。

SGInnovate CEO Steve Leonard 氏(右)

1日目の登壇者のトップバッターを務めたのは、シンガポールの政府ファンド系スタートアップ支援組織 SGInnovate の CEO Steve Leonard 氏だ。彼は昨年まで、やはりシンガポールの政府系投資組織である IDA(Infocomm Development Authority)の会長上級代理(Executive Deputy Chairman)を務めていた人物だ。

ソーシャル系、e コマースなど、東南アジアではここ数年にわたり、コミュニケーションをベースに発展したスタートアップが脚光を浴びる傾向にあったが、今後、SGInnovate ではディープテックに特化したスタートアップや起業家を応援していくという。シンガポールでは、シンガポール大学がマサチューセッツ工科大学と連携して進める研究イニシアティブ「SMART(Singapore-MIT Alliance for Research and Technology)」など、アカデミアからのアプローチも、ディープテック・スタートアップの創出に一役買うだろう述べた。

毎年のファッションの流行色が、消費者の気分で決まるのではなく専門家集団が恣意的に決めているように、実はスタートアップのトレンドも Leonard 氏のようなオーソリティの発言によって多分に左右されている。今年も残すところ半分、とうなんのディープテック・スタートアップの動きに注目してみたい。

Mistletoe 代表取締役 兼 CSO 大蘿淳司氏(右)

続いては、Mistletoe の代表取締役兼CSO(チーフグロースオフィサー)を務める大蘿淳司氏が登壇。先日の Funderbeam への出資表明以降、5月にシンガポールで開催された InnovFest Unbound での孫泰蔵氏の基調講演に始まり、Mistletoe の東南アジアでの活動露出が顕著だ。

Mistletoe は、Funderbeam のアジア太平洋地域でのサービス展開の役割も担っている。Funderbeam はすでにエストニアや EU では営業活動を承認されているが、アジアでは各国政府の金融当局を口説いていく段階。スタートアップにとってのこの新しい資金調達プラットフォームをテコに、孫氏らがかねてから主張する「シリコンバレーに匹敵するスタートアップ・エコシステムをアジアに」という展望は、日に日に現実味を帯びつつある。最近、話題になっている ICO の一連の動きも、プラットフォーム形成に追い風となるだろう。

大蘿氏は、Mistletoe が投資の対象となるスタートアップを見つける上で、典型的な VC とは全く異なるアプローチを取っているとも語った。ディールソースにおいてもピッチコンペティションのようなものは行わず、孫氏や大蘿氏に起業家からもたらされた情報を元に判断。10年とか、20年とか時間はかかるかもしれないが、世の中の問題を解決するしくみに取り組んでいるクレージーなアイデアに投資していきたいと語る。

起業家は技術に固執しがちになる。例えば、素晴らしいセンサーを開発した。でも、この素晴らしいセンサーをどこに使っていいでしょう、と聞いてくる。(中略)起業家も、最初は何かを解決しようと取り組み始める。しかし、技術が出来上がってくると、そこに固執しがち。

フィンテック、IoT、人工知能、ヘルスケアなど、バーティカルで整理されて語られることの多いスタートアップ業界だが、社会構造を変革させるという観点においては、すべてのバーティカルはつながっているのだ。バーティカルは物事を整理する上では都合よいが、それが災いして機会を制限してしまうことになればナンセンスである。

THE BRIDGE でも、THE BRIDGE Lab.では社会問題を軸にスタートアップを取り上げているが、バーティカル特化型の VC、インキュベータやアクセラレータなども、今後、同じような動きを見せるところが出てくるかもしれない。

e27 、オープンイノベーション支援プログラム「FORGE」を発表

e27 共同創業者 兼 CEO の Mohan Belani 氏

一方、この日、ECHELON の主催者で、THE BRIDGE のメディアパートナーでもあるスタートアップ・ニュースメディア e27 は、コンサル大手の PwC と協業し、オープンイノベーション支援プログラム「FORGE」をローンチすると発表した

昨年には同じくスタートアップ・ニュースメディアの Tech in Asia が、コンサル大手の KPMG と共同でオープンイノベーションを牽引するプログラムを打ち出している。まだ記事にはしていないのだが、先日訪れたパリの有名スタートアップ・アクセラレータ NUMA でも、イベント運営や投資と並んで、大企業のデジタルトランスフォーメーション支援(要するに、オープンイノベーションの運営受託)が収入の大きな柱になっていることを明らかにしていた。

スタートアップ・メディアやアクセラレータが、オープンイノベーションに活路を見出そうとする傾向は、これからしばらく顕著になるかもしれない。

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スタートアップメディアのe27、スタートアップと投資家のマッチングプラットフォーム「EC Connect」を正式ローンチ

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ありがたいことに、日本の内外から「今年も THE BRIDGE Fes をやらないのか」という問合せをいただくことは少なくない。スタートアップと投資家をつなぐという観点から言って、スタートアップ・カンファレンスを開くことはおそらく理に適っている。 ヨーロッパにおいては、多くの投資家がロンドンに集中している一方、スタートアップはロンドン以外にもパリ・バルセロナ・ベルリン・アムステルダムなど各地に分散…

ありがたいことに、日本の内外から「今年も THE BRIDGE Fes をやらないのか」という問合せをいただくことは少なくない。スタートアップと投資家をつなぐという観点から言って、スタートアップ・カンファレンスを開くことはおそらく理に適っている。

ヨーロッパにおいては、多くの投資家がロンドンに集中している一方、スタートアップはロンドン以外にもパリ・バルセロナ・ベルリン・アムステルダムなど各地に分散している。アジアでは、投資家はシンガポールに多く、スタートアップの所在はジャカルタ・台北・香港・バンコク・クアラルンプール・バンガロールなどさまざまだ。分散した人々が、大きなイベントを活用して出会うのは非常に便利だ。

しかし、日本では、多くの投資家やスタートアップが東京の渋谷や六本木に集中しており、双方は会いたいときに歩いて会いに行けるという便利な環境にある。ならば、頃合いのよい規模のイベントを頻繁に開いた方が、コミュニティのエンゲージメント向上につながるだろう、という仮説から生まれたのが、手前味噌ではあるが THE BRIDGE X であり、THE BRIDGE Lab. だ。

当然のことながら、このようなアイデアを思いついたのは我々だけではなかった。THE BRIDGE のメディアパートナーである e27 は昨年8月、同社のフラッグシップ・スタートアップ・カンファレンス「ECHELON」の付随サービスとして、スタートアップと投資家のマッチングサービス「EC Connect(ECHELON Connect)」をプライベートベータ版としてローンチ。そして先ごろ、マッチングアルゴリズムを改良し正式版として再ローンチを果たした。e27 では、スタートアップと投資家が、ECHELON などの年に数度のカンファレンスだけでなく、年中を通して連絡をとることができるとしている。

「EC Connect」に登録された THE BRIDGE のプロフィール

e27 では例年6月に ECHELON をシンガポールで開催しているが、今年の ECHELON 2017(6月28〜29日に開催予定)のピッチ・コンペティション登壇者は、この EC Connect に登録されたスタートアップの中からファイナリスト「TOP 100」として選ばれることになるようだ。EC Connect には、アジアを中心に既にスタートアップ150社が登録されており、e27 では6月までに800〜1,000社の登録を見込んでいる。投資家サイドからも、500 Startups、Queen’s Capital Road、Golden Gate Ventures、KK Fund など東南アジアを代表する VC が多数参加しており、スタートアップがアクセス可能な資金の合計額は最大で5億米ドルにに上るそうだ。

EC Connect では、スタートアップと投資家が共に対象とするバーティカル、調達金額やラウンド、アクセスしたい市場などの属性に基づいてマッチングされる。スタートアップと投資家の双方が「興味あり」となれば、EC Connect のメッセージ機能を使って直接コミュニケーションが開始できるしくみだ。

これまでにも、スタートアップのデータベースとしては、アメリカの Crunchbase(TechCrunch からスピンオフ)、日本の entrepedia(Uzabase が買収)、 韓国の Rocketpunch 、中国の 36Kr VC Assistant(36Kr 創投助手)、シンガポールの Techlist(シャットダウンして Tech in Asia ニュースポータルに統合)などが存在している。かくいう THE BRIDGE にも Startup Base というデータベースサイトが存在した。

しかし、どうやら時代のニーズはデータベースよりもマッチングにシフトしつつあるようで、e27 の EC Connect のみならず、韓国の beSUCCESS も昨年、The Beginning なる、アジアにおける投資家とスタートアップのマッチングサービスを立ち上げている。これらのマッチングサービスの成否は、今後、投資家のディールソースやスタートアップの資金調達にどの程度の好成果を出せるかにかかっていると言えるだろう。

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東南アジアのスタートアップ・ニュースメディア「e27」が、シリーズAラウンドで約2.3億円を調達——中国のエコシステムとの連携を強化

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THE BRIDGE のメディアパートナーで、シンガポールを拠点に東南アジアのスタートアップ・シーンをカバーするニュースメディア「e27」は、シリーズAラウンドで300万シンガポールドル(約2.3億円)を調達した。このラウンドのリードインベスターは、Infinity Ventures Partners(IVP)らも立ち上げに関与した、北京・深圳などでコワーキング・スペース「TechTemple(科…

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左から:e27 共同創業者 Thaddeus Jit Siong Koh 氏 と Mohan Belani 氏

THE BRIDGE のメディアパートナーで、シンガポールを拠点に東南アジアのスタートアップ・シーンをカバーするニュースメディア「e27」は、シリーズAラウンドで300万シンガポールドル(約2.3億円)を調達した。このラウンドのリードインベスターは、Infinity Ventures Partners(IVP)らも立ち上げに関与した、北京・深圳などでコワーキング・スペース「TechTemple(科技寺)」を運営する TechTemple Group。他に、中国の Linear Venture(線性資本)、インドネシアの Convergence Ventures、シンガポールの Venturecraft、シンガポールでコワーキング・スペースを展開する Spacemob がこのラウンドに参加した。

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このラウンドは2013年2月に、日本の B Dash Ventures、台湾の Pinehurst Advisors、タイの Ardent Capital、Facebook のアジア太平洋担当 VP である Dan Neary 氏とその他のエンジェル投資家から調達した61.5万米ドル(ラウンドは不明)、また、2015年7月に65万米ドルを調達した、つなぎ資金ラウンド(調達先は不明)に続くものだ。e27 のこれまでの調達総額は、為替レートの変動を考慮しないベースで総額347万米ドル(約3.6億円)に上る。

e27 の経営母体である Optimatics は2006年、共に NUS(National University of Singapore)の卒業生である Mohan Belani 氏と、Thaddeus Jit Siong Koh 氏によって設立された。以降、e27 のブランドでニュースメディアを運営する一方、シンガポールをはじめ、東南アジア各地でスタートアップ・カンファレンス「ECHELON」を開催している。2016年2月に東京で開催した THE BRIDGE Fes では、e27 が選ぶアジアのスタートアップ上位100社「ECHELON Top 100 Qualifiers」から、将来有望視されるスタートアップのいくつかを紹介した。

<これまでの ECHELON に関する記事はこちら

今回の調達を受けて、e27 はニュースメディアや ECHELON を通じ、特に中国と東南アジアのスタートアップ・エコシステムの連携を狙うようだ。本ラウンドのリードインベスターを務めた、TechTemple の 創業者 Jerry Wang(王灏)氏は、次のようにコメントしている。

中国のインターネット産業の急激な成長は、東南アジアの起業家に重要なレッスンや経験、さらには、国境を越えた投資やコラボレーションの機会をもたらしている。しかし、ローカリゼーションが重要だ。e27 のようなプラットフォームへの投資は地域に根ざした知見や人脈をもたらし、中国のすべてのステージの起業家や投資家にとって極めて価値あるものになるだろう。

また、e27 の共同創業者で CEO の Mohan Belani 氏は、今回の調達が、東南アジアのスタートアップ・エコシステムにとって、一つの転換期になるだろうと語る。

この12ヶ月間、e27 が持つ時間と能力を、オンラインプラットフォーム上に築き上げるものに注いできた。デジタルジョブ・データベース、マーケットプレイス、スタートアップや投資家のデータベース、マッチングサービスなどだ。これらは無料でコミュニティにいる人たちが利用できる。スタートアップやテクノロジー産業が求めるプロダクトやサービスを提供することで、起業家に力を与えたいというビジョンに沿ったものだ。

同じく THE BRIDGE のメディアパートナーで、シンガポールを拠点にニュースメディアを運営する Tech in Asia は、これまでに約700万米ドルを調達している。同じくシンガポールを拠点とし、スタートアップの比較的資金調達などに特化したニュースを伝える Deal Street Asia も、昨年末のシードラウンドに続き、次なる調達ラウンドに向けて活動を始めているとされる。

<関連記事>

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Echelon Asia Summit 2016のピッチコンペティションで、決勝ステージを飾った11チームの顔ぶれをご紹介

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本稿は、Echelon Asia Summit 2016 の取材の一部である。 6月15日〜16日の2日間にわたり、シンガポールのテックニュース・ブログ e27 が開催する年次のスタートアップ・イベント「Echelon Asia Summit 2016」が開催された。アジア14地域の予選で選ばれたスタートアップがピッチで凌ぎを削る「Top 100」から、最終決勝のステージに残ったチームは11社。例…

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本稿は、Echelon Asia Summit 2016 の取材の一部である。

6月15日〜16日の2日間にわたり、シンガポールのテックニュース・ブログ e27 が開催する年次のスタートアップ・イベント「Echelon Asia Summit 2016」が開催された。アジア14地域の予選で選ばれたスタートアップがピッチで凌ぎを削る「Top 100」から、最終決勝のステージに残ったチームは11社。例によってピッチのビデオをまじえ、彼らの顔ぶれをご紹介したい。

「Top 100」の最終決勝では、次の方々が審査員を務めた。

  • 佐野尚志氏(グローバル・ブレイン ベンチャーパートナー)
  • Plern Tee Suraphongchai 氏(Venturra Capital パートナー)
  • Carmen Yuen 氏(Vertex Ventures シニアエグゼクティブディレクター)
  • Soo Ping Yong 氏(Walden International バイスプレジデント)
  • Nic Lim 氏(8capita パートナー)

【ECHELON Top 100 優勝】Softinn(マレーシア)

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Softinn は、独立経営のブティックホテル、小規模ホテルチェーン、B&B、民泊向けの宿泊管理クラウドサービスだ。宿泊客からの予約受付ができるのに加え、ホテルのウェブサイトのデザインやインターネット上でのマーケティングなどもまとめて管理できる。3年前にローンチし、現在までにマレーシア国内494軒のホテルやロッジなどが利用。小規模運営のホテルに、有名ホテルチェーンにまさるマーケティング力、販売力を提供する。

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既存の類似サービスとの最大の差別化要素は、旅行予約サイトとのパートナーシップによるホテルへの顧客誘導だ。、Softinn を利用するホテルの宿泊販売価格は TripAdvisor に、民泊の宿泊販売価格は Flipkey に自動的に共有され、今後も、Expedia、Amadeus、CTrip などの OTA(online travel agency)や GDS(global distribution system)や、旅行パッケージのマーケットプレイスに接続を計画している。

同社は、2014年9月にシードラウンドで37,500ドルを調達、今年3月にはプレシリーズAラウンド(調達額非開示)をクローズしている。

【台湾 IDEAS Show 賞】Simgo(シンガポール)

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Simgo は、スマートフォン、タブレット、IoT などに挿入可能な eSIM カードと、それを統合管理できるクラウドサービスを提供。異なる国や都市へ移動したときにも SIM カードを差し替えることなく、複数の SIM カードをクラウド上で管理し、条件に沿って予め設定されたモバイルキャリア・APN(アクセスポイントネーム)・料金プランを動的にに選択することができ、ユーザはローミング料金を支払う必要が無くなる。

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2014年8月にローンチ。複数の ODM 事業者と提携し現在100カ国以上でサービスが利用可能。eSIM を搭載した Wi-Fi ルーターは、50,000個分のデバイスの予約注文を受けており、向こう半年間の売上は400万ドルに達する見込み。今年2月には、ヤフー(Yahoo Japan)の社長を務めた井上雅博氏が、Simgo の役員に就任したことが発表されている。

GizTix(タイ)

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GizTix は、タイを拠点とする運送会社のマーケットプレイスで、日本を含む8カ国で利用可能だ。運送会社の手配は一般的に手間のかかるプロセスを必要とするが、GixTix では150社の運送会社と提携しており、チャットで見積を依頼してから、最長でも国内配送なら2時間以内、ASEAN 内配送なら10時間以内、ヨーロッパや北米向けの配送なら2日間以内に見積価格を受け取ることができる。配送状況についても、リアルタイムでトラッキングが可能。

タイのテレコム企業 DTAC のアクセラレータから2015年に輩出。500 Startups のタイ向けマイクロファンド 500 Tuktuks や KK Fund から資金を調達している。

Luxrobo(韓国)

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Luxrobo は、レゴを組み立てる感覚で、電子モジュールを組み合わせることにより、誰もが IoT デバイスやロボットを作成できる環境を提供。モジュール、ソフトウェア、サーバ環境から構成される。

今年10月に Kickstarter でクラウドファンディング・キャンペーンをローンチ予定。学校でのプログラミング教育が義務化される韓国やイギリス、アメリカなどでの販売を優先的に開始する予定。これまでに、150万ドルを資金調達している。

Giftsensor(カザフスタン)

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Giftsensor は、誰かにギフトを送りたい時、対象者のソーシャルネットワーク上のメッセージを言語解析し、機械学習や協調フィルタリングによって、その人が欲しいであろう商品を、提携するオンラインストアからレコメンドしてくれるプラットフォーム。サービスの対象としている地域は、主に旧ソビエト連邦諸国。

ロシアや旧ソ連諸国向けのオンラインポータル VK や Yandex のオンラインショッピングのパートナープログラムに参加、提携オンラインストアからの送客による購買金額の3~5%を手数料としてもらうほか、オンラインストア向けにレコメンドするウィジェットを提供し月額30ドルの料金を徴収してマネタイズ。

HelloWings(台湾)

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以前は Tixchart の名前で知られた HelloWings は、LCC(格安航空会社)に特化した価格比較サイト。107カ国3,000社の LCC からリアルタイムでのチケット価格の比較、日時を指定したフライトのチケット価格の比較、一年を通してのサーチャージなどを含む最低価格を知ることができる。

Skyscanner などは Amadeus、Sabre、Galileo などの航空会社の GDS (Global Distribution System) に接続しているのに対し、HelloWings は航空会社のウェブサイトから直接クローリングして情報取得している点で差別化しており、出発地・目的地・日時などを指定するだけで、複数の LCC 横断でベストな航空券の組み合わせを提示する。AirAsia グループの起業支援組織 Tune Labs の支援を受けている。

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Hoozing(ベトナム)

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Hoozing の共同創業者 Akshay Sharma 氏は、昨年ホーチミン市内で3回引越しをした。家を変える都度、不動産ポータルで良さそうな家を探し、内見に訪れなくてはならないのは面倒。そこで、これから引越しを考えている人から、現在の住まいを紹介してもらうことで、手間のかかるプロセスを省けると考えた。

引越しを考えている人はその2ヶ月前に、現在の住まいの屋内や窓からの眺めなどの写真を Hoozing 上にアップロード。その家への入居に興味が持ったユーザは、現在の入居者と Hoozing を通じて直接チャットで質問ができる。住みたい家が決まったら、Hoozing が不動産仲介業者として、新しい住まいのオーナーとユーザの間の契約を仲介してくれる。通常、新居の検索から、内見、契約、引越完了まで、実質的に半月ほど要する作業を、ほぼ半分の日数まで短縮可能だ。

Long Good/龍骨王(台湾)

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Long Good は、高齢化社会において、センシング・テクノロジーを用いて自宅でリハビリができるプラットフォームを提供。ゲーム感覚で、バーチャル・コーチが運動方法をアドバイスする。テレビモニタに接続して利用、多くの有名医療機関と協力し、運動方法を設計・開発している。パーキンソン病や、他の身体に不自由がある患者で臨床試験を実施している。台湾のアクセラレータ AppWorks(之初創投)アクセラレーション・プログラムの第4期から輩出。

FlySpaces(フィリピン)

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FlySpaces は、オフィススペースの Airbnb。東南アジアで、中小企業向けに短期のオフィススペースを提供する。アジアでは、例えば、香港などが非常にオフィスコストが高いため、例えば一時的にチーム全体で、拠点を移動して事業を行いたいスタートアップなどに重宝するサービスだ。

現在、シンガポール、フィリピン、マレーシアの3カ国でサービスを展開しており、月間の売上金額は10万ドルほど。これまでに150を超えるスペースオーナーやコワーキングスペースと提携しており、シードラウンドで約50万ドルを調達している。世界的に見れば、ShareDesk、LiquidDesk、PivotDesk などの競合が存在するが、FlySpaces では、東南アジアにサービス地域を特化することで差別化。

NataProperty(インドネシア)

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インドネシアを拠点とする NataProperty は、不動産デベロッパ〜不動産仲介業者〜顧客をつなぐプラットフォームを提供。コンドミニアムなど不動産開発を実施したデベロッパが適切な仲介業者を探して管理でき、仲介業者は販売対象となる潜在顧客に対してマーケティングできたり、販売手数料を管理できたりする。顧客同士が自身の持つ不動産を売買できる機能も提供。

中小規模の不動産デベロッパがターゲットで、月額でシステム利用料をもらうビジネスモデル。また、仲介業者が物件を顧客に販売できたときには、販売成立時の仲介手数料を NataProperty が取得する。

Seekster(タイ)

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Seekster は、タイを拠点とする、エアコン工事・水道修繕・工事などサービスプロバイダを検索・比較できるポータルサイトだ。これまでに65以上のサービスカテゴリで、1,000社以上のプロバイダが登録している。ユーザは希望するサービス内容をプロバイダに対して送信すると、見積金額が送信されてくるしくみだ。

先日、ジャカルタで開催された Rising Expo 2016 東南アジア予選でも、インドネシアの Seekmi というスタートアップがピッチに登壇していたが、基本的には全く同じしくみでサービス地域が異なるだけである。日本であれば、イエローページなどで、相応のクオリティでサービスが提供できるプロバイダが簡単に検索できそうなものだが、質の担保や情報が一元的に集約されてないがゆえに、東南アジアではこの分野に可能性があるのかもしれない。

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Echelon Asia Summit 2016がピッチ出場スタートアップのエントリ受付を開始、東京予選は3月18日に開催

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THE BRIDGE のメディア・パートナー e27 が主催する Echelon は、東南アジア最大級のスタートアップ・イベントの一つだ。毎年 5,000人以上の投資家、起業家、メディアが一同に会する定番イベントとなっており、THE BRIDGE でも2011年から毎年 Echelon を取材してきた。 <関連記事> Echelon 2015 関連記事 Echelon 2014 関連記事 Eche…

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THE BRIDGE のメディア・パートナー e27 が主催する Echelon は、東南アジア最大級のスタートアップ・イベントの一つだ。毎年 5,000人以上の投資家、起業家、メディアが一同に会する定番イベントとなっており、THE BRIDGE でも2011年から毎年 Echelon を取材してきた。

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今年はアジア14都市で予選が開催される予定で、東京での予選開催日は3月18日だ。そのエントリ受付が先ごろ開始された。

Echelon からはこれまでに、Hipvan、Redmart、Carousell、HotelQuickly、Viscovery など、アジアのユニコーン・クラブ入りを狙うスタートアップが続々と輩出されている。昨年の東京予選で審査員賞を獲得した WOVN.io や、シンガポール本選で審査員賞を獲得した PawnHero は、2月19日に開催される THE BRIDGE Fes にも遊びに来てくれる予定だ。

前述した昨年以前の Echelon の記事やビデオを参考にしていただき、アジアでの露出を狙いたいスタートアップは、この機会にぜひエントリーしてほしい。締切は2月21日までだ。健闘を祈る。

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e27のMohan Belani氏とK Cubeのイム・ジフン氏、アジアのスタートアップ最新動向を語る #bdash

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 福岡の取材の一部だ。 B Dash Camp 2013 in 福岡の2日目、我々はアジアのスタートアップ・トレンドに関するディスカッションを聞くことができた。このチャットに参加したスピーカーは、汎アジアのテックメディア・サイト e27 の CEO Mohan Belani氏、Kcube Ventures の CEO イム・ジフン(임지훈)氏で、モデレ…

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 福岡の取材の一部だ。

B Dash Camp 2013 in 福岡の2日目、我々はアジアのスタートアップ・トレンドに関するディスカッションを聞くことができた。このチャットに参加したスピーカーは、汎アジアのテックメディア・サイト e27 の CEO Mohan Belani氏、Kcube Ventures の CEO イム・ジフン(임지훈)氏で、モデレータは本荘事務所代表の本荘修二氏が務めた。

今こそ、スタートアップするには最高のとき

セッションの冒頭、イム氏は、彼が韓国で今ホットだと考える3つの領域から話を始めた。彼は Facebook Home のようなモバイル・フロント画面のことを例に、モバイル広告について取り上げた。ムービーやコンテンツ向けのレコメンデーション・エンジンなど、問題を解決しようとするするR&D系の企業の話、O2O(online-to-offline)のトレンドについても指摘した。

イム氏は、イグジットの選択肢が少ないことはアジア全域を悩ませていることだが、韓国においてはそれが特に顕著で、しかし、Google に買収されたTNC(訳注:Tapastic の代表キム・チャンウォン=김창원氏が以前創業したスタートアップ)、Living Social に買収された Ticket Monster などの例が出始め、近年、状況は少し快方に向かっているという。このような事例は、概してスタートアップ・エコシステムにはよい影響を及ぼし、多くの優秀な人材が、スタートアップに加わることが、現実的な職業の選択肢だと認識するようになった。また、多くの投資家がそのような企業(スタートアップ)に投資することが、価値あることだと考えるようになった。イム氏は次のように付け加えた。

今ほどスタートアップを始めるのに好機は無いでしょう。日本と韓国は昔から保守的な社会でしたが、もし、あなたが良いエンジニアならリスクは少ない。失敗しても、その経験は大きな価値をもつでしょう。

より多くのイグジットの選択肢、イノベーション、楽観視できること

東南アジアについて、Mohan Belani 氏がシンガポールのイグジット、買収に関する動向を話してくれた。SingTel(訳注:シンガポール最大の電話会社)や Singapore Press Holdings(訳注:Straits Times などの新聞を発行する、シンガポール最大のメディアグループ)は、有望な会社を買収するのに忙しい。Mohan によれば、アジアの起業家のクオリティがよくなっており、今はやりのソーシャル・アプリよりも、現実の問題に対する現実的なソリューション(例えば、インドネシアの遠隔医療など)を開発する起業家が増えているのだそうだ。

Mohan は、3ヶ月でユーザを900万人以上獲得した、PicMix という企業の成功について説明した。同社は、十分に以前から知られているギャップを埋めるべく、Blackberry 用のフォトアプリを開発した。(訳注:ここで言う「ギャップ」とは、iPhone や Android のフォトアプリは多く存在するが、Blackberry のフォトアプリは少ないこと。) 今や大きな成功を収めており、Blackberry 以外のプラットフォームにも進出を始めた。

シンガポールのスタートアップ・エコシステムは、政府や政府の投資によって推進されてきたが、現在では投資家による動きも活発なのだそうだ。シンガポール国外の企業にとっては、多くのビジネス・マッチングの機会があるので、わざわざシンガポールに来る価値がある。Mohan はアジアによい影響を与えている日本の投資家へ感謝しつつ、この話を終えた。

投資家、これは日本の投資家も含むが、彼らがシンガポールや東南アジアに来てくれたおかげで、この地域の多くのスタートアップによいお墨付きとなった。その自信と応援は、日本企業や投資家が築いてくれたものだ。彼らは日本から出なければ、東南アジアを理解できないとわかっていたのだ。

【原文】

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25日のStartup Datingサロンは、シンガポールのe27とGameMakiがゲスト

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20日の Startup Dating サロンには多くの方にお出でいただきました。ありがとうございました。台湾から来た James Hill、Cardinal Blue の John Fan らも大変よろこんでいました。参加していただいた皆様、彼らとぜひ keep in touch してください。 さて来週は、週後半にシンガポールのテックイベント「Echelon」の東京予選(Echelon Jap…

James Hill からのおみやげ「パイナップル月餅」

20日の Startup Dating サロンには多くの方にお出でいただきました。ありがとうございました。台湾から来た James Hill、Cardinal Blue の John Fan らも大変よろこんでいました。参加していただいた皆様、彼らとぜひ keep in touch してください。

さて来週は、週後半にシンガポールのテックイベント「Echelon」の東京予選(Echelon Japan Satellite)を控えていますが、それに先立ち、Echelon を主催するシンガポールのテックブログ「e27」が、25日西麻布 Nomad New’s Base で開催されるサロンイベントにやってきてくれる予定です。

e27 の e は「entrepreneur」のe。〝シリコンバレー経験〟のあるシンガポール国立大学の卒業生によって、2006年に創業した、スタートアップにフォーカスしたコミュニティ・メディアです。 TechCrunch や Tech in Asia(旧称:Penn Olson)はブログから始まって、次第にイベントを手がけるようになった(それぞれ、TechCrunch Disrupt や Startup Asia)と言えるでしょうが、他方、e27 はイベント (Echelon) から始まって、メディアを手がけるようになったチームです。


 
e27 のオフィスのある、シンガポール国立大学(NUS)のインキュベーション・オフィス。
 

e27 を率いるディレクターの Mohan Belani、イベント・マネージャーの Gabriel Yang、コミュニティ・マネージャーの Joash Wee らが顔を出してくれる予定です。シンガポールのスタートアップ・シーンの生の声にご期待ください。(参加表明は、Startup Dating の Facebook Group でどうぞ。)

また、この後の記事でアップロードしますが、シンガポールのゲーミフィケーション・スタートアップ「GameMaki」の Keith Ng も顔を出してくれる予定です。あわせてお楽しみに。

※ 予定しているゲストの来訪は、諸事情により予告無く変更またはキャンセルとなる場合があります。予めご了承ください。

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