名刺管理アプリ「Eight」、いよいよ本格マネタイズフェーズへ——新機能「企業ページ」をリリースし、人材採用・広告ソリューションを提供へ

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左から:Sansan 取締役で共同創業者の塩見賢治氏と、Eight 事業部チーフプロデューサーの千住洋氏

名刺管理サービスを提供する Sansan は22日、同社のアプリ「Eight」について大幅バージョンアップし、企業のコンテンツを Eight のフィード上で受信できる「企業ページ」をリリースすると発表した。企業ページを作成した企業は、Eight 上に登録されたユーザの名刺データに付随した情報をもとにターゲティングして、人材採用やフィード上への広告の出稿が行えるようになる。この機能は6月末にリリースされる次期バージョンに実装される予定で、早ければ28日にも利用できるようになる予定だ。PC 版のほか、iTunes AppStore から iOS 版、Google Play から Android 版をダウンロードできるようになる。

Eight は2012年にサービスローンチした、Sansan の個人向け名刺アプリだ。データエクスポートなどの機能を除き、基本的な機能は無料で使えるフリーミアムモデルで提供されている。2015年にユーザ数が100万人を突破し、その後、ユーザのコミュニケーションを促進するため、「フィード」や「グループメッセージ」といった新機能を追加した。現在では、ユーザ数が150万人を超えている。

ユーザが Eight に名刺データを登録すると、その情報には各個人が所属している会社の情報が結びついている。この結びつきをもとに、企業が PC 版の Eight で操作をすることで「企業ページ」が生成される。「企業ページ」を作成した企業の採用担当者は潜在転職者に直接スカウトメッセージを送れたり(Eight Talent Solution)、マーケティング担当者は Eight ユーザのフィードに広告が掲出できたり(Eight Ads)する。Eight 上に登録された企業情報は帝国データバンクが持つ企業情報と連携しており、これらの情報と名刺情報を人工知能で解析することにより、スカウトメッセージの送信先や広告の掲出先は、最適ユーザをターゲティングできる仕様となっている。

22日に都内で開かれた記者会見には、Sansan 取締役で共同創業者の塩見賢治氏と、Eight 事業部チーフプロデューサーの千住洋氏らが登壇。「Eight Talent Solution」と「Eight Ads」は有償で提供される見込みだが、現時点では料金体系は未定。塩見氏は、業界の既存のサービスから見て、大きな差の無い価格帯に設定したいとした。「企業ページ」を中心とする一連の追加機能については、日産自動車、岡村製作所、サイバーエージェント、サイボウズ、ランサーズなど約10社が、機能のローンチから早々に利用開始することを表明しているそうだ。

今回の Eight の新機能リリースは、Sansan という顧客管理(CRM)のスタートアップが、HR やアドテクに進出するという見方もできる。HR スタートアップの Wantedly が、昨年11月にローンチしたアプリ「Wantedly People」で、CRM の領域に進出したのと対極的な動きでる。

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