もともと駅舎だった歴史的なコンクリート建造物をリノベーションする形で建設され、当初は今年4月のオープンが予定されていたが、工事スケジュールの遅れから完成が6月末にまでずれ込んだ。筆者は2週間前 Station F を訪問したが、その際に工事中の現場を撮影することができた。内装工事や設備搬入はまだ終わっていないかったが、施設の全景はイメージしてもらうことができるだろう。
Station F のオープン祝賀式典で登壇するフランス大統領 Emmanuel Macron 氏 Image credit: Station F/La FrenchTech
訪問時に応対してくれた、Station F のコミュニケーションディレクター Rachel Vanier 氏の説明によれば、3つの建造物が連結された Station F の奥行き長さは、ちょうどエッフェル塔を横に倒したのと同じ程度ということだった(ちなみに、エッフェル塔は高さ300メートル)。最寄り駅はパリ市営地下鉄の Bibliothèque で、フランス国立図書館からも程近い。筆者が訪問したときに周辺を散策してみたところ、スマートフォンで École と SSID 名のついた WiFi をそこらじゅうで拾えたので、どうやら文教エリアのど真ん中のようだ。
Station F には、Facebook や Microsoft など有名テック企業のアクセラレーション部門が入居し、合計26のアクセラレーションプログラムが展開される予定だ。特に Facebook は、Facebook の人工知能研究部門である FAIR(Facebook AI Research)がパリに拠点を置いてこともあり、この分野のスタートアップへの支援に注力することが期待される。施設内には24時間365日利用可能なレストランやシャワールームが用意されているほか、来年には Station F から10分ほどのエリアに600人が生活できる居住棟が3つオープンする予定で、文字通り「スタートアップの街」ができあがることになる。
Station F から程近いところに用意される居住棟(完成予想図) Image credit: Station F/La FrenchTech
500 Startups は内部調査に基づき今日(原文掲載日:6月30日)、過去数ヶ月間において、共同創業者の Dave McClure 氏が本来の能力に達しない状況で活動していたことを発表した。このニュースは、McClure 氏が数名の女性に対し不適切な対応をしたと New York Times 紙が報道した後、まもなくもたらされた。 このブログ投稿によれば、500 Startups の創業者 …
500 Startups の共同創業者 Dave McClure 氏
500 Startups は内部調査に基づき今日(原文掲載日:6月30日)、過去数ヶ月間において、共同創業者の Dave McClure 氏が本来の能力に達しない状況で活動していたことを発表した。このニュースは、McClure 氏が数名の女性に対し不適切な対応をしたと New York Times 紙が報道した後、まもなくもたらされた。
本稿は、Tim Romero 氏による寄稿を翻訳したものです。オリジナル原稿は THE BRIDGE 英語版に掲載しました。 Tim Romero 氏は、東京を拠点とする起業家・ポッドキャスター・執筆者です。これまでに4つの企業を設立し、20年以上前に来日以降、他の企業の日本市場参入をリードしました。彼はポッドキャスト「Disrupting Japan」を主宰し、日本のスタートアップ・コミュニティ…
Tim Romero 氏
本稿は、Tim Romero 氏による寄稿を翻訳したものです。オリジナル原稿は THE BRIDGE 英語版に掲載しました。
Tim Romero 氏は、東京を拠点とする起業家・ポッドキャスター・執筆者です。これまでに4つの企業を設立し、20年以上前に来日以降、他の企業の日本市場参入をリードしました。彼はポッドキャスト「Disrupting Japan」を主宰し、日本のスタートアップ・コミュニティに投資家・起業家・メンターとして深く関与しています。
脳は非常に複雑な器官だ。どのように機能し、体の動きを司っているかについて、私たちはとても完全に理解できているとは言えない。今のところ AI は、おそらく脳の機能のうち最も簡単な部類の分野にフォーカスして開発されている。学習、コミュニケーション、記憶、感覚機能などだ。 一方で、随意運動を制御・統制する小脳の役割については、研究対象としてまだ十分な市場の注目が集まっていない。こう指摘するのは、Slam…
脳は非常に複雑な器官だ。どのように機能し、体の動きを司っているかについて、私たちはとても完全に理解できているとは言えない。今のところ AI は、おそらく脳の機能のうち最も簡単な部類の分野にフォーカスして開発されている。学習、コミュニケーション、記憶、感覚機能などだ。
一方で、随意運動を制御・統制する小脳の役割については、研究対象としてまだ十分な市場の注目が集まっていない。こう指摘するのは、Slamtec(思嵐科技)で CSO(最高戦略責任者)を務める Lin Ling(林凌)氏だ。
その名の通り Slamtec は、ロボット用の自律的な位置計測とナビゲーション技術を手頃な価格かつオールインワンのソリューションとして提供するスタートアップだ。同社は低価格帯の製品として RPLIDAR を扱っているが、LIDAR 技術を採用した SLAM ソリューションと、ロボットプラットフォーム「Zeus」に徐々に軸足を移しつつある。
Lin 氏はこう付け加える。
RPLIDAR は、ロボットに移動手段を与えるという私たちのビジョンにおいてほんの始まりに過ぎません。現実的にロボットが置かれる状況を想定すれば、私たちが取り組むべき状況はより複雑なものになります。ロボットが移動すれば、周囲の環境も変化します。これこそが私たちが SLAM に移行している理由です。SLAM は、未知の状況下でロボットが環境をマッピングできるようにするアルゴリズムです。また、同時に位置のトラッキングも行います。
同社の「SLAMWARE」は高度に統合されたモジュールで、ロボットによる自律的な位置計測とナビゲーションを可能にするソリューションだ。RPLIDAR の開発で培った SLAM 技術と、これに対応する経路探索機能を含んでいる。