データの収集についてユーザーからの批判に直面しているFacebookだが、マーク・ザッカーバーグCEOは同社の年次デベロッパーカンファレンスの数時間前に、自身のFacebook上の投稿で、ユーザーがFacebook上の自分の閲覧履歴を消去できる「履歴削除(clear history」ツールを導入することを発表した。
「私たちのシステムを吟味した結果、これこそユーザーがコントロールを有するべき類の例であると考えました。プライバシー擁護団体が求めてきたものでもあります」とザッカーバーグ氏は書いた。
別のブログ投稿では、FacebookのVP兼チーフ・プライバシー・オフィサーのエリン・イーガン氏は、履歴削除ツールによって「ユーザーはFacebookに情報を送ったウェブサイトとアプリの一覧を見ることができ、自分のアカウントからこの情報を削除して、その後自分のアカウントに関連してFacebookがデータを保管することができなくなります」と書いている。
「ユーザーのアカウントに関連して」というのをFacebookがどのように定義しているかは明瞭ではない。
この履歴削除機能をつくるには数ヶ月かかるであろうこと、また同社は「プライバシー擁護団体、学術研究者、政策立案者、規制団体から私たちのアプローチに対する意見を得る」とイーガン氏は書いた。
デベロッパーは、例えば自分たちのアプリをダウンロードをしたのは女性と男性のどちらが多いか、などユーザー行動に関する総計データには引き続きアクセスできる。
この発表は、ザッカーバーグ氏が議会証言を行ってから1ヶ月も立たないうちに出された。議会証言では、Facebookがどのような情報をどれくらいの期間保存しているかについてユーザーによりよい形で注意喚起するべきだとザッカーバーグ氏に強く迫る議員もいた。
昨日行われたFacebookのF8カンファレンスのオープニングスピーチでは、ザッカーバーグ氏はこのツールについてより詳しい情報を共有しなかったが、ユーザーがこの「履歴削除」ツールを利用すると「Facebookがユーザーの好みを再び学ぶほど良くはないでしょう」と言った。
Cookieを削除したことがある人であればご存知の通り、ユーザーは過去にログインしたウェブサイトに再度ログインしなければならないかもしれない、とザッカーバーグ氏は語った。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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