インドネシアのオートバイ版配車アプリ「Go-Jek」、タイとベトナム事業向けローカルブランドを公表

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Photo credit: Go-Jek / Collage by Tech in Asia

Go-Jek が少なくともタイとベトナムで装いを新たにすることになった。

インドネシアの配車サービスである同社は、5億米ドルの海外進出計画の一環であるタイとベトナムの2ヶ国で設立する「自律的」事業部門向けのブランド名を公表した。

ベトナムでは Go-Jek のサービスは Go-Viet が提供する。7月にベータテストを開始し、その後数ヶ月内で正式ローンチを目指す、と Go-Jek は声明の中で明らかにしている。

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Photo credit: Go-Jek

一方、タイでは Go-Jek の現地法人 Get が「政府当局、ドライバーパートナー、顧客を含む様々な現地のステークホルダー」から「コンサルテーション」を受けている最中とのことだ。

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Photo credit: Go-Jek

新会社は両社ともまずは配車およびロジスティクスサービスの提供を開始し、フードデリバリーとデジタルペイメントの提供は後日とする計画だと Go-Jek は述べている。

リスキーなギャンブル

Go-Viet と Get ブランドで目を引くのは、Go-Jek 自身のブランディングから(少なくとも見た目の印象が)どれだけ違うものに見えるかということだ。

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Photo credit: Go-Jek

先月同社が初となる海外展開の計画を発表した際、新規市場のオペレーションは進出先の国で立ち上げるチームによって運営されるとしていた。Go-Jek 自身はこれらの「現地企業」に技術面と専門的知見からのサポートを提供するが、「それぞれの新規市場でスムーズに受け入れられることを目的に各々のブランドアイデンティティを決定する」ことは各社に一任する。

Go-Jek の共同設立者兼 CEO の Nadiem Makarim 氏は Channel NewsAsia に対し、このように話していた。

各国のローカルチームの自主性を大きく信任し、どこへ向かうのかという重要な戦略は自主的に意思決定させるつもりです。

しかしながら、この「自主性」を尊重するアプローチについて、新規市場でうまくいかない場合に Go-Jek のブランド価値に傷がついたり希薄化する恐れがあるとしてアナリストは多少なりとも懸念を表明している。

Go-Jek にとって最大のライバルである Grab もシンガポールのバイクシェアリング市場進出に際してパートナーシップモデルを採用したが、本日(6月25日)、同市場における Grab の主要パートナーである oBike がオペレーションの停止を発表した。同国でのサービス継続に必要となる規制当局の許認可を取得しないことで意思決定したというのが理由である。

これによる Grab への連鎖反応で、同社は GrabCycle バイクシェアリングマーケットプレイスへの新規会員登録の一時停止に追い込まれた。というのも利用可能な自転車が足りないからである。この Grab にふりかかった問題は、同地域で「自主性」を尊重するパートナー戦略を推進する Go-Jek にも検討材料となるだろう。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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