
Image Credit: MIDEM/V. DESJARDINS – Image & Co
Snapは新しいユーザーやパートナーの獲得のために奮闘中だが、同社は音楽業界内で大きなファンを勝ち取りつつある。アーティストとファンをつなげる潜在力をこのソーシャルメディアが秘めているというのが理由だ。
今年開催されたカンヌのMidem Music Conferendeで、SnapのバイスプレジデントであるBen Schwerin氏はゲフィン・レコードのニール・ジェイコブソン会長とともに登壇し、基調講演のプレゼンで同社の新しい音楽戦略について語った。
Schwerin氏は、アーティストがSnapを通じてファンに話しかける様子を観察したあと、現在ではレコード企業と組んで、ミュージシャンがSnapの拡張現実レンズを使って新しい音楽の世界を拡散できる方法を模索しているという。
Schwerin氏は「毎週、2-3曲をフィーチャーして、ユーザーがアクセスしやすい形にすれば、本当に大きなインパクトを作れると思います」という。
Snapがこの戦略を通じて、使用量と広告出稿の加速以外に、どのような収益を得られるのかは不明だが。だが、アーティスト側から見ると、ファンがチケットや楽曲の購入するよう盛り上げ、バンドを世界に広める大使になってもらえる効果が大きいとジェイコブソン氏はSnapの潜在能力を称えた。
「Snapを見ると、MTVを思い出します。MTVが90年代にやったことをまさにSnapはやっていると感じます。ユーザー層は若く、25歳以下のユーザー層の理解があるSnapを通じてユーザーにリーチできることは、本当に特別なことなのです」
ジェイコブソン氏はこう語った。
さまざまなセレブリティがSnapを使ってファンにメッセージを届けており、同社の代表的なレンズでメッセージが装飾されていることも多い。昨年の終わりには、同社は開発者が独自のARレンズをつくれる Lenz Studioをローンチした。
ジェイコブソン氏は、Lenz Studioを有効に活用してきたゲフィン・レコードのアーティストもいると語った。アーティストは曲に合わせて特別なレンズをつくり、公開できる。ユーザーがレンズのクリップを見ると、同じレンズと曲にアクセスすることができ、そこからユーザーは自分独自のクリップをつくることができる。そのレンズがさらにそのユーザーの友人たちに拡散されていくという仕組みだ。
クリップは短く、曲の一部しか含まれていないので、ユーザーはShazamにアクセスしてその曲やアーティストの詳細を見ることもある。あるインドに拠点を置くアーティストはレンズをリリースした数日後に、世界のShazamリストのトップになったという例もあるとジェイコブソン氏は語った。
Artist @yungblud has filmed a video about why he loves Snapchat. It was shown at #midem just now… pic.twitter.com/yVFob70qna
— Stuart Dredge (@stuartdredge) 2018年6月6日
ジェイコブソン氏は、音楽向けのARに関してはかなり楽観的な見方をしている。同様に、Snapもまた今後数ヶ月で音楽業界にさらに注力していく予定であるとSchwerin氏は言った。
(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】
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