音声と動画機能のSDKを提供するAgora、3000万ドルを調達し海外展開加速へ

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上: Agora.io
Image Credit: Agora.io

デベロッパーがアプリケーションに音声と動画の機能を追加できるようにするプラットフォーム Agora は、2015年に発表していた2000万ドルのシリーズBラウンドに3000万ドルを追加したことを発表した。

この追加の資金は、IDG、SIG CHINA、Morningsideグループ、GGV、Shunweiなど既存の投資家が参加した。この追加のシリーズBラウンドは2017年半ばに完了していたものだが、先週発表となった。

2014年にサンタクララで創業したAgoraは、ソフトウェア開発キット(SDK)を提供し、自社サービスに音声動画コールを統合することを簡単にし、コストと労力のかかるバックエンドのインフラ開発を自分たちでやる手間を省くものだ。

Agoraはまた、放送SDKも提供し、企業が自社アプリにライブストリーミングの機能を加えることを可能にする。

グローバルへ

今回のラウンドによって、Agoraがこれまで調達した資金の合計は、500万ドルのシリーズAラウンドに加えて5500万ドルとなった。今回の最新の資金は、グローバルへの拡大のために使われる予定だ。

Agoraのプラットフォームは既に世界中で使われているが、これまで注力していた市場は米国と中国だった。インドのWhatsAppのライバルであるHike Messengerなど、その他の市場でも著名なクライアントを得てきた。だが、それは例外で注力してきた市場は前述の二国だった。

今後は、より多くの市場で顧客を獲得すべく、ローカルな戦略を練ることでプロダクトのスケールを目指していく。Agoraが次に狙っているのはインドと日本で、今年の後半には欧州への拡大も目指す。

Agoraいわく、50000名のデベロッパーコミュニティを有し、社員数は200名、世界に200拠点のデータセンターをもち、エンドユーザーに届ける際の遅延時間を軽減することを目指している。

Agoraは、既に上場済みのTwilioMessageBirdSendBirdといった少々異なるポジションにあるその他のコミュニケーションSDK領域など、プレイヤーの多いエリアにいる。こうした企業の目的は一つで、自社でストリーミングやコミュニケーションのバックエンドを開発する必要をなくす、というものだ。

アプリ内メッセージングに依拠するUberのような主要な企業でさえも、サードパーティプラットフォームを利用しているのは、信頼できるインフラが必要であり、それを自分たちで開発と管理をするにはあまりに多くのリソースが必要になるからだ。

実際、中国のテック大手Xiaomiもまた、新たなスマートスピーカー Mi AIの音声コールにAgoraを利用することを昨年発表している。

(本記事は抄訳になります。)

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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