
Image credit: Grooves
転職支援プラットフォームを運営する grooves(グルーヴス)は24日、インスパイア PNB パートナーズ(以下、インスパイアPNB と略す)から1億円を調達したと発表した。インスパイア PNB は、日本の投資会社インスパイアと、マレーシアの政府投資機関 Permodalan Nasional Berhad(PNB)の子会社によるジョイントベンチャー。イスラム法(シャリア)に則った PE ファンド「PNB-INSPiRE Ethical Fund 1(2014年4月組成、運用規模は約60億円)」を運用しており、これまでにプライベートクラウドの Keepdata、深層学習ソリューション開発の ABEJA などに出資している。
grooves のこれまでの調達総額は10億円以上に上る。なお、grooves は2017年3月に実施した2億円の調達ラウンドで、インスパイア PNB の親会社にあたるインスパイアからの出資を受けている。grooves は昨年3月、マレーシアに現地法人 Grooves Asia Sdn.Bhd. を設立し、代表取締役の池見幸浩氏が自らマレーシアに移住し営業活動を開始している。今回出資を受けたのは、日本法人である grooves だが、現地法人である Grooves Asia を通じて PNB グループとの連携によりマレーシア国内における事業拡大を迅速に展開していくとしている。

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grooves では Grooves Asia の設立以降、マレーシアや東南アジア以外の地域も含め海外事業に注力しており、昨年9月には東京労働局から人材紹介取扱地域の追加承認を取得し、韓国と台湾の高度人材の紹介取扱を開始した。取扱エリアは今後、順次拡大するとしている。
イスラム圏においては、シャーリア(イスラム法)において利子の取得が禁止されているため、欧米の金融市場で一般的なヘッジファンドのようなしくみは、そのままでは受け入れられない。一方で、マレーシアは、これらを教義解釈をクリアしたイスラム金融のハブとなっており、今回のようなシャリアに則ったファンドからの資金を受け入れることで、スタートアップはイスラム圏へのサービス展開をスムーズに行えるメリットがある。レストランにおけるハラール認証に近い見方ができるため、シャリアに則ったファンドを俗称で「ハラールファンド」と呼ぶこともある。
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