FABRIC TOKYOが丸井グループと10億円規模の資本業務提携、国内D2Cのオフライン戦略を推進ーー月商は数億円規模に成長

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ニュースサマリ:オーダースーツ ECサービスのFABRIC TOKYOは5月23日、ファッション複合施設「マルイ」を展開する丸井グループを引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。丸井グループの出資額は公表されていないが、関係者に確認したところ十億円規模の額となる。なお、FABRIC TOKYOの累計調達額はこれで20億円を超えることになる。

FABRIC TOKYOが展開する全国10店舗の内、丸井グループでの運営は3店舗。今回の資本業務提携で両社はD2C(Direct to Consumer)に関する知見を共有・蓄積し、D2Cブランドのオフライン戦略を協力して推進するとしている。

FABRIC TOKYOは店舗で採寸したユーザーのサイズをクラウドに保存し、スタイルにあったスーツを注文できるD2Cブランド。独自のシステムでユーザーのサイズデータを提携する工場に直送し、生産から販売まで一気通貫して手がける。

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FABLIC TOKYO代表取締役、森雄一郎氏(2018年6月・筆者撮影)

話題のポイント:昨日ポロシャツのサイズマッチングで話題を提供してくれた国内D2Cスタートアップ、FABRIC TOKYOが大型調達および資本業務提携を公表しました。元々、出店という形で協力関係にあったものをより前に進めるイメージのようですね。

何より可能性を感じるのが採寸データの獲得です。これまではFABRIC TOKYOの店舗やポップアップなどでしかデータ取得ができませんでしたが、丸井グループの面がここに加われば大きく前進します。

ただ、FABRIC TOKYOの代表取締役、森雄一郎さんに業務提携の内容をお聞きしたところ、特にそういった取り決めがあるわけではなく、これから進めるということでこのようなコメントをいただきました。

マルイグループの持つ施設内には積極的にリアル店舗の出店を強化していきます。出店以外では、マーケティング関連のデータ連携、生産面・人材開発面での連携を行いながら、双方でD2Cブランドの運営ノウハウを蓄積していきます。FABRIC TOKYOを国内でも有数のアパレルブランドへと成長させていくという共通の目線を持っていただいており、今回のご出資に繋がりました。

また、現在の企業成長をお聞きしたところ、ユーザー数など詳細は非公開ながら、月商は数億円規模に到達しているそうです。なお、出店については丸井グループエクスクルーシブではなく、他のディベロッパーのショッピングビルにも出店計画を進めるというお話でした。

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今月にはポロシャツのオーダーメイドにも挑戦を開始しており、全28サイズからユーザーの体型にあった商品をサイト上で自動的に判別・提案し、工場から直送するサービスを開始するなど、スーツやシャツから徐々にアイテムの拡大も進めています。

<参考記事>

現在FABRIC TOKYOでは、スーツやポロシャツのD2Cに対応できる4つの工場と提携して生産体制を整えているそうです。ユーザーは最初の採寸のみ店舗への訪問が必要になりますが、その後はオンラインでサイズぴったりのアイテムを購入することができるのが強みです。

このヌード寸をデータとして資産化するビジネスモデルはZOZOの挑戦が記憶に新しいと思います。結果としては一歩及ばずということにはなりましたが、明らかに国内のファッションテクノロジーが新しい局面にきたことを知るきっかけになりました。

<参考記事>

ZOZOSUITは世界的先行事例ーーD2Cアパレル「FABRIC TOKYO」森氏が語る、ファッションテックが扉を開く「サイズ以外の可能性」 #IVS

FABRIC TOKYOもまさにこのテクノロジーの中心にいるスタートアップです。今回のポロシャツによるサイト上での自動サイズマッチングは非常に汎用性のあるサービスです。前述の通り、丸井グループとの提携でユーザーのサイズデータをスムーズに取得することができるようになれば、両社のD2C戦略上、大きなプラスになることが予想されます。

両社がどのような次の一手を繰り出してくるのか、国内D2C市場にとっても注目の取り組みになりそうです。

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