ピックアップ:Firefly raises $30 million to put electronic ads on ride-hailing cars
ニュースサマリー:ライドシェアに特化したデジタル広告スクリーンを提供する「Firefly」は6月1日、シリーズAにて3000万ドルの資金調達を実施したと発表した。GV (Google Ventures)が同ラウンドをリードし、NFXも参加している。昨年12月にはシードラウンドにて1250万ドルを調達している。
FireflyはUberやLyftなどのライドシェアに、デジタル広告の表示を可能とするスクリーン・システムを提供するスタートアップ。デジタライズされた広告は、車のロケーションに応じて適時変更(ジオターゲティング)されるため、ターゲットに合わせた広告表示をすることが可能だ。

話題のポイント:Fireflyの取り組みは広告業界にとっても新しい領域を作り上げています。それに加え同社はライドシェア、という概念自体をアップデートしていく可能性を秘めているのではないでしょうか。
同社によれば、Fireflyのディスプレイをライドシェアを提供するドライバーが導入することで、平均月間300ドルを稼ぐことが可能だとしています。人を乗せることで稼ぐライドシェアに広告収入が生まれることで、更に可能性が広がることになります。
さて、FireflyはLAとサンフランシスコにて事業展開を進めてきました。同社によれば、2都市における広告インプレッションは月間2億回を記録し、さらに65万もの異なる広告コンテンツが1時間ごとに再生されたと公開しています。
西海岸を制した同社が次に狙うのは、ニューヨークです。さらに今回の調達資金を用いて同市に本社を置くデジタル広告企業「Strong Outdoor」を買収したことを明らかにしています。ニューヨークのタクシーといえば、黄色のボディーで走る伝統的な車を思い浮かべますが、Strong Outdoorは同タクシー会社に対し広告システムを提供するサービスを実施してきました。
つまり、この買収によりFireflyは単にニューヨークへ進出するだけでなく、既存のタクシーに対してもジオターゲティング広告サービスの導入を開始することを示しているといえますね。
「動く広告」という言葉もありますが、タクシー・ライドシェアにとってお客さんを乗せてない時間でも稼ぐことが可能な仕組み作りは同業界にとって重要なソリューションな気がします。
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