仮想通貨取引所のHuobi(火幣) 、ブロックチェーン対応の最新型スマホ「Acute Angle」をローンチ

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シンガポールを本拠とする仮想通貨取引所の Huobi(火幣)は3日、Android対応の携帯電話「Acute Angle」をローンチしてブロックチェーン携帯電話業界に参入することを発表した。端末を製造するのはブロックチェーンプロジェクト「Whole Network」、同社のベンチャーキャピタル部門 Huobi Capital(火幣資本)が一部出資している。

重要視すべき理由:関心を持っているのは主に仮想通貨を取引する人たちとみられているブロックチェーン携帯はニッチな製品だが、Samsung、HTC、China Telecom(中国電信)といった大手のほかスイスを本拠とするスタートアップ Sirin Labs など中小も参入していることからすると、この状況は変化しそうだ。

  • ・将来起きるとみられている次世代携帯電話とブロックチェーンの組み合わせに対しては、中国をはじめとする世界の電話メーカーやテレコム事業者がますます関心を寄せている。5Gを活用することで、ブロックチェーンはノードパーティシペーションと分散レベルの向上、ブロック時間の減少、オンチェーンのスケーラビリティ促進などが可能となる。

Huobi Global の CEO Livio Weng(翁曉奇)氏は Coindesk への声明で次のように述べている。

業界が発展し、5G などのイノベーションがテレコムのシステムに統合されるようになるにつれて、仮想通貨コミュニティではますます携帯電話での取引や処理が求められるでしょう。

詳細情報:最新型の Android 対応ブロックチェーン携帯はすでに中国で利用できるが、Huobi では正式ローンチを9月11日に予定している。Whole Network が NODE トークンをローンチする日と同じだ。

  • 端末価格は515米ドルと、競合機種よりかなり安く設定されている。ライバル Sirin Labs のブロックチェーン携帯「Finney」は約1,000米ドル。
  • Huobi のネイティブトークンで購入可能なこの携帯電話では、ユーザに市場環境や仮想ウォレットアプリのアラートを送るプッシュ通知機能など、仮想通貨の取引を容易にする機能が内蔵されている。デバイスにはオプションでプラグインのコールドウォレットも備わる。これは、セキュリティ上の理由からインターネットに接続されていないプラットフォームに情報が保存されるものだ。
  • 将来は5G機能を有するとみられるHuobiによると、Acute Angle は今後、Whole Network から出されるブロックチェーン対応携帯のラインナップで初となる製品である。
  • Whole Network の NODE トークンは、Huobi のイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)プラットフォーム「Huobi Prime」に上場される6番目のトークンとなる。

今後の見通し:Huobi では、第4四半期に東南アジアでブロックチェーン携帯をローンチする予定。将来はヨーロッパとアメリカでも導入したいと述べているが、具体的な時期は明言しなかった。

背景:2013年に設立された Huobi は早々に多くの中国人投資家の関心を引きつけ、一時は取引量で中国最大の仮想通貨取引所になった。中国では2017年に仮想通貨を使った取引が規制されるようになったことから、取引のしやすいシンガポールに目が向けられている。

  • 中国国営の China Telecom は、ブロックチェーン対応 5G SIM カードへの関心を表明した。同社の研究部門は先週、導入計画を中国語版ホワイトペーパーで明らかにした

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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