行動原理は「尊敬、突撃、優勝」。いつ死んでも後悔のない成果を出すために、ペイミーがやってるカルチャーづくりについて

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20名ほどのスタートアップが拡大に向けて取り組むカルチャーづくり(Paymeメンバー)

サービスが市場に受け入れられたスタートアップに待ち構えるハードルのひとつに「組織づくり」があります。世の中にはいろいろなメソッドがあるようですが、実際、どのようにしてクリアしているのでしょうか?

こんにちは。給与を即日に支払える「Payme」を開発・運営しているペイミー代表の後藤道輝です。ペイミーは現在20名ほどの体制でまさにその壁を楽しみながら乗り越えようとしている最中です。

少しだけ私たちのことをお話すると、人手不足などで困っているレストランなどの事業者の方が、多種多様な人たちに働いてもらえるよう「給与日払い」という選択肢を提供できるお手伝いをしております。現在、300以上の企業に導入していただき、流通している金額もこの半年で倍増しています。

私たちがサービスを開始した2017年の夏頃に比べると、ニュースなどで「給与即日払い」という文字を見かけることも多くなりました。こういった世の中のモメンタムを感じられる状態になると、参入してくる事業者も増えてきます。例えば1990年代〜2000年代初頭には消費者金融が全盛になった時期がありまして、グレーゾーン金利などの問題から激しいブームアンドバーストを起こしたことはご存知の通りです。

こういった激しいアップダウンがある場所には野心的な人が集まりますし、採用や組織づくりは経営陣にとっての腕の見せ所でもあります。私たちがこの課題に対して取り組んだのは次のようなことです。

  • 目指す世界の言語化
  • 迷った時のルール「行動規範(バリュー)」づくり
  • カルチャーを定着させるための「仕組み化」

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まず、そもそも私たちが強く願っている理想があります。それは想いや才能ある若者たちが公平に夢をつかみ取れる、そんな世界のことです。もちろんビジネスなので継続的な仕組みにするためのビジネスモデルは必要ですが、それ以上に作りたい世界の方が大切です。これを言語化し、チームの日々の行動やプロダクトにそのエッセンスが反映されていないとその他多数のサービスと根本的な差別化は不可能です。

例えばAmazonには「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」というカルチャー・メッセージがあり、これがすぐに届くプライム、いつでも読めるkindle、すぐに使えるAWSといったサービス群を生み出す自律的な組織づくりに貢献したのは有名な話です。結果、どのコマースとも違う独自の世界を作り出しました。

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カルチャーの明文化ができたら次はルールです。人は迷います。判断に迷った時、誰かに聞くのではなく、自分自身で判断できる基準があれば組織は自律的に活動することができます。私たちはこの行動のためのバリューを一つの行動規範、三つの行動原理として表現しました。それが「いつ死んでも後悔のない成果を出す」の一文と、「尊敬、突撃、優勝」という三つの行動原理です。チームはみな、迷った時にこのバリューに照らし合わせて意思決定をします。

最後に。いくら解像度高く言語化しても、それぞれの体内にこの考え方がインストールされていなければ自律的な組織にはなりません。そこで様々なシチュエーションでこれらに触れる機会を作るのですが、大切なポイントに「仕組み化」の考え方があります。

https://speakerdeck.com/payme/peimimaruwakaribook

例えば私たちは毎週全員で集まって定例をするのですが、ここで週次のMVPを選出します。パフォーマンスももちろんですが、同様にバリューを体現できているかも重要なポイントになります。こういったアワーディングをシステムとして組み込むことで自然とカルチャーが定着するような工夫を取り入れています。

いかがだったでしょうか。このカルチャーの取り組みは各社多種多様で、個人のファッションスタイル同様、どれも正解はありません。同じぐらいのステージにいる組織の方の参考になれば幸いです。

本稿は給与日払いシステム「Payme」を提供するペイミー代表取締役、後藤道輝氏によるもの。Twitterアカウントは@MichiteruGoto。チームに興味がある方や、彼らとの取り組みを希望する企業はこちらからコンタクトされたい

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