Tech Rocketship Awards 2019-2020「Future of Financial Services」カテゴリの受賞者の皆さん Image credit: UK Department of International Trade (DIT) / British Embassy Tokyo
本稿は、10月29〜30日に開催されている B Dash Camp 2019 Fall in Fukuoka の取材の一部。 エンジェル投資家の千葉功太郎氏が率いるスタートアップ支援コミュニティ「千葉道場」は30日、千葉道場として初のファンド「千葉道場ファンド」を組成したことを発表した。ファンドのファーストクローズの段階で、LP として参加したのは大和証券グループ、みずほ銀行、ディー・エヌ・エー、…
千葉道場に参加するスタートアップを中心に、千葉氏がこれまでエンジェル投資家として出資してきた契約を千葉道場1号ファンドに移管しているため、今回初めて組成されるファンドはテクニカルには、千葉道場2号ファンドとなる。千葉道場ファンドの GP (ゼネラルパートナー)には千葉功太郎氏、パートナーにはオンライン学習塾「アオイゼミ」運営の葵を Z 会による買収でイグジットした石井貴基氏、フェローにはフリマアプリ「スマオク」運営のザワットをメルカリによる買収でイグジットした原田大作氏が就任する。
千葉道場ファンドには、典型的なスタートアップ向けファンドとは、いくつかの違いがある。まずコミュニティの機能として生まれたファンドであるため、ベンチャーキャピタルとは異なり、あくまで、コミュニティとしての千葉道場に集うスタートアップが事業継続できるようにすることを前提としたものであること。ドローンスタートアップについては Drone Fund から出資するため、それ以外の非ドローン領域が千葉道場ファンドが出資対象とするバーティカルとなる。
千葉道場に集うスタートアップ約60社の累積調達金額は1,097.2億円(デット235.4億円を含む)で、バリュエーションの総和は約5,100億円。千葉道場ファンドと Drone Fund の出資先合計約90社と今後新たに追加される出資先から、2025年までにユニコーン25社・デカコーン1社、2030年までにユニコーン100社・デカコーン5社を生み出すことを目標に据えている。
千葉道場には、アカツキ CEO の塩田元規氏、グロービス・キャピタル・パートナーズ代表パートナーの高宮慎一氏、Treasure Data 創業者の芳川裕誠氏と太田一樹氏、リアルテックファンド代表の永田暁彦氏、ラクスル CFO の永見世央氏、リバネス代表取締役グループ CEO の丸幸弘氏ほか、多数の経営者・プロ投資家(エンジェルではなく、LP にリターンをコミットしている投資家)・イグジット経験者らがメンターとして参加している。