話が進むにつれ、Starchain Capital は、スタートアップ向けのアドバイザリーや教育活動を行う The Family の共同設立者 Oussama Ammar を招聘した。The Family は、Dune Studios や Starchain とともに、The Garage の共同設立者だ。そして、多くの点で、The Garage は The Family を中心にモデル化されるだろうと Paglinno 氏は語った。
パリに開設されたブロックチェーンインキュベータ「The Garage」 Image credit: The Garage
Dune Studios がオープンソースネットワーク用のアプリ設計を行う営利企業となるのに合わせ、Dune プロトコルの主要な開発者は The Garage に移る予定だ。Paglino 氏の Starchain Capital も The Garage 内に移転する。
The Garage のミッションの多くは、大企業にブロックチェーンを採用するよう説得することだ。The Garage の1階は基本的に、誰しも正式に参加しなくても立ち寄れるオープンなコワーキングスペースだ。The Garage は、ここで働くスタートアップにプロダクト、戦略、PR アドバイスも提供する。
さらに正式には、The Family のモデルと同様に、トレーニング教育サービスや大企業向けの有料コンサルティングが提供される。
The Garage はフランスとヨーロッパに焦点を当てつつも、あらゆる場所出身のスタートアップに開かれた存在になるだろうと、Paglino 氏は語った。この活動は言うまでもなく Starchain Capital が投資先となり得る有望スタートアップを探すのにも役立つだろう。
ピックアップ: How Kevin Systrom Created Instagram Instagramの従業員第1号がエンジニアではなく、コミュニティマネージャーであった話は界隈では有名な話です。従来、シリコンバレーのテック企業はエンジニアを積極的に初期から雇い、製品開発を進める傾向にあると思われますが、Instagramはユーザーコミュニティを初期から重視しました。それはなぜでしょう? ピッ…
写真を投稿した直後に見知らぬ人からリアクションが来るAhaモーメントの仕組みを初期から確立させた点は秀逸です。こうしたAhaモーメントは「Moment of Truth」とも呼ばれます。
たとえばAirbnbはユーザーがホスト宅の玄関を開けた瞬間に「Moment of Truth」を設定。ウェブサイトで見た写真と、実際に見るホスト宅の雰囲気が目の前で同期される瞬間。この瞬間にユーザーの期待値を越えることができれば、ユーザーを長くプロダクトの虜にできますし、サービス提供価値を理解したコアユーザーになる可能性が非常に高くなります。
InstagramはこのMoment of Truthの設定を「写真投稿直後のリアクション」に置いていたと思われます。この点、前述したアンバサダーが一役買います。コアユーザーである彼らが積極的にリアクションを返すことで、初期ユーザーを自然とバイラルループへと巻き込ませる仕組みを完成させていたのです。
コミュニティマネージャーはMoment of Truthをユーザーに浸透させ、非連続的な急成長スピード感でユーザー数を爆発的に伸ばすためにシリコンバレーを駆け回ったと思われます。単にランダムに声をかけてユーザーを囲うのではなく、Ahaモーメントを感じさせるという自分たちの期待する結果を念頭に働いていたはずでしょう。
BEENOS(東証:3328)は21日、今年で5回目を迎える起業家イベント「Bee Global Camp」を東京で開催した。Bee Global Camp は、BEENOS と BEENOS の創業者である佐藤輝英氏が運営するファンド BEENEXT が共催する年次イベントで、両社の投資先を集め起業家による起業家のためのブートキャンププログラムが展開される。 2014年にシンガポールで始まった …
BEENOS の代表取締役社長兼グループ CEO 直井聖太氏 Image credit: Masaru Ikeda
BEENOS(東証:3328)は21日、今年で5回目を迎える起業家イベント「Bee Global Camp」を東京で開催した。Bee Global Camp は、BEENOS と BEENOS の創業者である佐藤輝英氏が運営するファンド BEENEXT が共催する年次イベントで、両社の投資先を集め起業家による起業家のためのブートキャンププログラムが展開される。
2014年にシンガポールで始まった Bee Global Camp は、2015年にインドネシア、2016年にインド、2018年にベトナムと回を重ね(2017年はお休み)、今回の東京イベントでは世界15ヵ国から約200名の起業家がグループディスカッション、ネットワークレセプション、パネルディスカッションなどに参加する。
BEENOS が25日に創業20周年を迎えるということもあり(創業当時はネットプライス)、Bee Global Camp に先立ってプレス向けのカンファレンスが開催され、BEENOS の代表取締役社長兼グループ CEO 直井聖太氏が今後の事業戦略について説明した。
この日のイベントには、BEENOS の投資先を代表して、Tokopedia(インドネシア)の CEO William Tanuwijaya 氏、Zilingo(シンガポール拠点、東南アジア7ヵ国で事業展開)の COO Aadi Vaidya 氏、Sendo(ベトナム )の CEO Tran Hai Linh 氏がゲストスピーカーとして招かれた。いずれのスタートアップも、BEENOS(あるいは、その前身のネットプライス)からアーリーステージにおいて出資を受け、今日、ユニコーンまたは地域を代表する大型スタートアップへと成長した。3人の代表者はそれぞれ、事業開始直後の早い段階で佐藤氏に出会ったことに言及し、資金のみならずさまざまな人的ネットワークや知見を提供されたことに謝意を表した。
Sendo の CEO Tran Hai Linh 氏、Zilingo の COO Aadi Vaidya 氏、Tokopedia の CEO William Tanuwijaya 氏、BEENOS の代表取締役社長兼グループ CEO 直井聖太氏 Image credit: Masaru Ikeda
BEENOS は BEENEXT と同じく、インドや東南アジアを〝次なる中国市場〟と位置づけ、その絶大なる商機を背景に同地域での投資事業を加速することを明らかにしている。今回、東南アジアから投資先3社は全社ともに E コマースをコア事業としているため、、筆者は直井氏に BEENOS の越境 E コマース事業と彼らとのシナジーについて質問してみたが、現時点で具体的なプランについて言及は無かった。
Sendo は今週、シリーズ C ラウンドで6,100万米ドルを調達しており、このラウンドに参加した投資家の多くが日本の VC や企業、または、日本人投資家が関与する VC となった。シリーズ C ラウンドのリードインベスターはシリーズ B ラウンドに続いて SBI グループが務めているが、広く資金を日本の投資家から集める上で BEENOS や BEENEXT が呼び水的存在になっていることを窺い知ることができる。
2018年、ベトナムで開催された Bee Global Camp 集合写真 Image credit: Beenext