2019年にIPOしたスタートアップたち、利益を出せずに市場からは苦言

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Above: Pinterest cofounders Ben Silbermann and Evan Sharp at the New York Stock Exchange (NYSE) in 2019. REUTERS/Brendan McDermid

スタートアップの上場に関して、2019年はそれほど悪いニュースばかりではなかった。ただ、非常にアグレッシブな上場評価が目立った一方、2018年度比で少し下降気味なのは否めない。

「Renaissance Capital」のIPOレポートによると、米国市場におけるスタートアップIPO数は、2018年の192から159に減少した。また、カテゴリー数は2018年の52から42に減少し、大半がテクノロジー部門からの上場だった。

テクノロジー部門から登場したユニコーン企業のおかげで、調達額は2018年とほぼ同じ。ハイテクIPOカテゴリでは、2018年の183億ドルに対し、2019年には219億ドルを調達した。Slackが直接上場(ダイレクトリスティング)したため、資金調達額に関しては悪くない結果と言える。

一方、大型ユニコーンらの上場が必ずしも2019年を良い年にしたわけではない。

前述の同レポートによれば、IPOトップ10位が全IPO企業の調達額460億の約半分に当たる220億ドルを調達したそうだ。しかし、こうした大型上場企業の株は市場評価で苦しんでいる。

10社のうち7社は、数十億の売り上げと大きな損失を抱えるコンシューマー向け企業でした。最終的に投資家は、非常に競争の激しい市場で実績のないビジネスモデルを持つ企業にプレミアム評価を与えることを嫌がり、10社の平均投資リターンはわずか2%でした(同レポートより)

Uber、Lyft、Slack、Pinterestなどのユニコーンが失敗したとしても、2019年のIPOは全体で20%底上げされている。これは主に業績別IPO上位10社の大半を占めている、ヘルスケアと金融IPOが牽引したおかげだ。

また、小中規模のテック企業はユニコーンよりも優れていたにも関わらず、多くの場合、バランス感に欠けたパフォーマンスが理由で、ウォールストリートからの信頼を獲得できなかった。たとえば、ハイテク株の「Motley Fool」はIPOの価格を1株当たり36ドルとし、取引の初日に72%も上昇させた後、6月に1株当たり102.30ドルに達した。ただ、そのあとは1株当たり66.64ドルで取引を終えている。

サイバーセキュリティ企業「Crowdstrike」も同様の軌跡をたどっている。 同社は、6月に1株当たり34ドルでIPOの価格を設定し、取引初日に1株当たり58ドルで取引を終了。 8月に1株当たり99.39ドルに達し、その後49.92ドルで取引を終えている。この2社は、今年デビューしたハイテク株の中でも「ジェットコースター株」の代表格だった。

Nasdaqが1年で35%以上も上昇し、Dowが約22.6%上昇していることを考慮すると、ハイテク株は2019年度、必ずしも良い結果をもたらせていない。

さて、ハイテク株のIPOはVCファンドに大きな利益をもたらしている。一方、一般の投資家らは利益を享受していない。こうした背景から、Airbnbのような注目を集める2020年のIPO予定企業に対して損失を積み重ねるだけでなく、利益を確立させる信頼が求められるようになっている。

テック企業に対する信頼の欠如を理由に、市場からの支援が滞り始めており、今後のスタートアップの上場に関して向かい風が吹いている状況が起きつつあるのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】