「Coiney」と「STORES.jp」、4月からサービスブランドを統合し「STORES(ストアーズ)」に

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事業者向け決済サービス「Coiney」とオンラインショップ開設サービス「STORES.jp」が共に、4月1日にサービスブランドを「STORES(ストアーズ)」に統合されることが明らかになった。Coiney の運営会社であるコイニーと STORES.jp の運営会社であるストアーズ・ドットジェーピーは、2018年1月末に設立された持株会社ヘイ(hey)のもとでグループ化されていた。グループ化発表後2年を経て、Coiney と STORES.jp は名実共に一つののれんの下で事業を進めることになる。

なお、今回の統合はサービスブランドに関するもののみで、事業運営会社であるコイニーとストアーズ・ドットジェーピーについては統合されるとはしていない。Coiney にとっては大幅なリブランドを伴うもので、プロダクトラインについても以下の通り名称が変更される。

  • Coiney ターミナル → STORES ターミナル
  • Coiney スキャン → STORES ターミナル
  • Coiney ペイジ →  STORES 請求書決済

ヘイの代表取締役社長の佐藤裕介氏に、今回のサービスブランド統合の背景について聞いた。

オンラインとオフライン、シーンを問わずに商品を販売したいお店の思い

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Coiney は実店舗等のオフラインの決済、STORES.jp は e コマースの店舗設置から決済までを得意とするが、両社の事業間にシナジーを見出せるという仮説に基づいてヘイ傘下でグループ化された。ただ、実際に事業統合をするには、市場や顧客のニーズを理解するために相応の時間を要したという。

IT 業界に身を置いているかどうかは別として、誰でも LINE や Instagram を日常的に使い、メールやメッセンジャーを使うのも当たり前になっている。リアル店舗、ネット店舗、という区別も曖昧になってきた。(中略)

EC をやっている人がリアル店舗をやらない、ということもないし、リアル店舗をやっている人が EC をやらないということもない。そのあたりを区別なく活動している人が多い。そういう人たちにとっては、自然なことになりつつある。(佐藤氏)

有り体に言えば OMO(online merges with offline)やオムニチャネルの波が、Coiney や STORES.jp を使う比較的小規模な小売形態にも到来しているわけだ。これまでは、OMO やオムニチャネルと言えば、メガストアや大手 EC の言葉だったかもしれないが、STORES.jp が誕生してから7年、ストアオーナーや顧客が求めるニーズも徐々に変化してきた。投資コストや技術的難易度がハードルとなり実現できなかった体験を、小規模店舗のオーナーや顧客も求めるようになってきているのだ。

オンラインとオフラインのストアフロントを一元的に扱うには、さまざまな難しさがある。リアル店舗が複数存在する場合もあるだろうし、商品の在庫管理はもとより、同じ顧客が自店の EC サイトを訪問した時と実店舗を訪れたときの体験にどうやって一貫性を持たせ、効率の良い顧客管理を可能にするか、というのも課題になるだろう。

有形商品以外の販売にも対応へ

STORES.jp はネットショップ上で有形商品の販売に使われていることが多いが、一部では、デジタルコンテンツやサービスの予約に使われているケースもあるのだそう。佐藤氏はこれを「我々のケーパビリティがショップのニーズに追いついておらず、つぎはぎするような形で使うのを強いている状態」と、改善の可能性を示唆している。

我々は、自分たちでショップをやりたい人たちのイネイブラー。マーケットプレイスでもなければ、モールでもない。ショップがやりたいことを実現できる仕組みを提供していく。(中略)

オンラインとオフラインの販売からはデータ(顧客データ、販売データ、マーケティングデータなど)も生まれるが、データはあくまでショップのもの。ショップにアナリティクスの機能を提供することはあるかもしれないが、我々がデータを誰か(第三者)に供給することはない。(佐藤氏)

昨今ではサブスクなど、オンラインとオフラインを問わず販売形態が多様化している。サービスブランドの統合により、こういったニーズへの対応は加速するだろう。STORES という新たなサービスブランドの誕生を受けて、新体験をストアオーナーが顧客に提供しやすくなるような、追加機能が紹介される可能性も期待される。