Alibaba(阿里巴巴)も新型コロナウイルス対応で中小事業者向け支援策を発表——総額200億人民元(約3,140億円)の無利子・低利融資など実施へ

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Image credit: Alibaba Group(阿里巴巴集団)

中国のテック大手 Alibaba(阿里巴巴)は、新型コロナウイルスの大流行による経済的影響を受け、サービス料金の免除や割引や財政支援など、エコシステムで小規模事業を支援する対策を発表した。

重要視すべき理由:中国の経済成長率は2019年に数十年ぶりの低水準にまで落ち込んだ一方、コロナウイルスの流行は、すでに減速している中国の経済に打撃を与えている。事業の中断、コストの上昇、コロナウイルス流行が引き起こした消費者パニックは、小規模事業オーナーを圧迫している。

  • 中小の販売者を支援するする Alibaba の努力は、「Pinduoduo(拼多多)」のような競合との戦いを交わす上で、事業者をプラットフォーム上に留めることに役立つかもしれない。

今、2つ目の戦いが我々の目前にある。経済発展を続け、生活を続け、中小企業が生き残らなければならない。(Alibaba の声明)

詳細情報:サポートプログラムは、主要なオンラインマーケットプレイス、ロジスティクス、金融サービスから生活関連サービスまで、エコシステムのすべての主要なビジネスセグメントを対象としている 。Alibaba が10日発表した内容によると、事業者は業務を再開するとすぐに支援を申請できる。

  • 事業者の運用コストを最小限に抑えることを目的として、Alibaba はオンラインマーケットプレイス「Tmall(天猫)」、物流部門「Cainiao(菜鳥)」、地元密着ライフスタイル部門「Koubei(口碑)」の事業者プラットフォームサービス料、レンタル料、手数料を2ヶ月〜6ヶ月の範囲で免除している。
  • 低金利ローンは、Ant Financial(螞蟻金融)が支援する Mybank(網商銀行)を通じて提供される。MyBank は流行の震源地である湖北省中央部の Taobao(淘宝)と Tmall に参加する事業者に、総額100億人民元(約1,570億円)の12ヶ月間の無利子または低利融資を提供する。別の100億人民元のローンが湖北省外の事業者に割り当てられている。
  • Taobao、Tmall、Cainao は、サプライチェーンとロジスティクスサービスのコスト上昇を相殺すべく、オンライン販売者向けに10億元のファンドを共同で立ち上げた。
  • キャッシュレス・スーパーマーケット「Hema(盒馬鮮生)」や、食事、ホスピタリティ、映画館、デパートなど、Alibaba の多くの部門での柔軟な仕事の機会は、人々が収入を増やすのに役立つ。
  • すべてのオフラインストアオペレーターは、前提条件なしで「Taobao Livestream(淘宝直播)」に参加でき、その運用ツールを無料で使用できる
  • エンタープライズソフトウェア「Dingtalk(釘釘)」は、自宅勤務機能を無料で提供している 。

背景:Meituan(美団)や Pinduoduo など、他の中国のテック企業は、今回の危機の中で中小企業支援対策をすでに発表している

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【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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