中国の自動運転ユニコーンTuSimple(図森未来)、ドイツの自動車部品大手ZFと提携——ドライバレストラック量産化へ

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Image credit: TuSimple

ロボトラックのスタートアップ TuSimple(図森未来)は、自動運転トラック用のテクノロジーを開発・商業化を進めるため、ドイツの自動車サプライヤー ZF と提携した。

重要視すべき理由:TuSimple は、2021年までに真の意味でのドライバレストラック(安全管理のための人間すら乗っていないトラック)のテストを開始することを目指している。

  • ZF は世界最大級の自動車サプライヤーであり、自動運転に大きく貢献している。
  • TuSimple は2018年から、ツーソンとアリゾナ州フェニックス間の高速道路の一区間で技術テストを行っている。また同社は、上海でドライバレストラックのテストを行うために、中国国内初の許可を得た

詳細情報:26日に発表された声明によると、TuSimple と ZFは、自動運転トラック用の搭載コンピュータとレーダーや LiDAR などのセンサーを共同開発する。また ZF は、ロボトラックを商業化する際の TuSimple のデフォルトサプライヤーとなる。

  • ZF は、TuSimple の自動運転プラットフォームをトラックに連携し検証するために、エンジニアリングサポートを提供すると、両社は述べている。
  • TuSimple の最高製品責任者である Chuck Price 氏によると、今回の提携は「重要なマイルストーン」であるとのことだ。同氏は、この提携により、両社は自動運転トラックの量産化に向けてテクノロジーを拡大できるようになると述べている。
  • 一方 ZF は、両社が初めて自動車グレードのトラック用自動運転システムの開発・商業化に初めて成功することを期待していると述べた。
  • 今回の取引は、TuSimple が UPS との提携を拡大した直後に行われたもので、同社がアメリカの物流会社向けに行う自動運転の数を事実上2倍に増やすことになる。
  • TuSimple は現在、18社の顧客と契約しており、1日あたり約20回の自動運転を行っている。

背景:自動運転トラックは乗用車よりも先に実用化されると予想されており、大きな成長の可能性を秘めている。TuSimple は、自動運転トラックにより、アメリカの8,000億ドル規模のトラック運送業界に変革することを目指している。

  • 同社は2015年に Hou Xiaodi(侯曉迪)氏がアメリカで設立した会社で、アメリカと中国に事業を分けており、日本のほかに北京と上海にもオフィスを構えている。
  • レベル4の自動運転長距離トラックを開発している TuSimple は、昨年9月にシリーズ D ラウンドで1億2,000万ドルを調達した。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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