コロナ禍で「非接触」ドローン配送加速、Flytrexがノースダコタ州でサービスイン

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Image Credit : Flytrex

Flytrexは本日(原文掲載日は現地時間で4月24日)、ノースダコタ州グランドフォークスでドローン配送サービスを開始することを発表した。ドローン・アズ・ア・サービス(drone-as-a-service)企業のEASE Drones、グランドフォークス地区の経済開発団体、ノーザン・プランズ無人航空機システム試験場、グランドフォークス市との連携により、同社は食品・医薬品・その他の商品を、提携するレストランや小売店から特定の家庭へドローンを使って配達する。

今回の拡大は、新型コロナウイルスにより世界中で自宅などからの注文が増え、レストランをはじめとした多くの企業が、デリバリーかテイクアウトのみでの提供を強いられていることによるものだ。ドローンや自律走行車は、作業員、宅配業者、顧客の間の不必要な接触を減らし、感染抑制に繋がるとされている。

Flytexによるとグランドフォークス地区で、地元のスーパーセンターの向かい側からドローンを離陸させる予定だ。パイロットプログラムの初期段階では、配達はサービスを選択した世帯のみに提供され、各家のバックヤードに直接配達される。

この展開に先駆けて、Flytrexのオンデマンド・ドローン配送サービスはアイスランドのレイキャビクで開始している。2018年、FlytrexはEASE Dronesと最初の提携を結び、グランドフォークスのキングスウォークゴルフコースでドローン配送を開始した。翌年、Flytrexは連邦航空局(FAA)からノースカロライナ州運輸局とのUAS統合パイロットプログラム(IPP)への参加企業に選ばれている。

2017年に開始されたIPPは、州・地方・部族政府と、ドローン事業者や製造業者などの民間事業体を結びつけ、民間および公共のドローン運用と国の空域システムとの統合をテストし、評価することを目的としている。その他の参加者には、リノ市、アラスカフェアバンクス大学、メンフィス・シェルビー郡空港局、カンザス州運輸局、ハーンドンのイノベーション&アントレプレナーシップ投資局などが含まれる。

他のドローンスタートアップは、シャーロットのNovant Health医療ネットワークのキャンパス周辺にマスクなどの個人用保護具を配達するZiplineや、UPSと提携してローリーのWakeMed病院とガーナーのHealthplexの間で医療品の配達を行うMatternetのように、この期間にノースカロライナ州でサービステストを行なっている(FAAの規格認証135番に基づくと、UPSの子会社であるFlight Forwardは、パイロットが目視できない範囲までドローンを飛行させ、商業的な配達を行うことができる)。

ノースカロライナ州運輸省の職員は、Zipline、Matternet、Flytrexのプログラムから得られたデータを利用して、ドローン技術が国内の他の地域でどのように利用できるか検証すると述べた。個々のドローンミッションのための資金は、民間のパートナーから提供される。

他の場所では、Ziplineのドローンがガーナの農村部から国の首都までCOVID-19の試験サンプルを飛ばしている。AlphabetのWingドローン配送事業は、バージニア、フィンランド、オーストラリアに展開しており、顧客への配送を続けている。また、DJIは災害復旧プログラムを通じ、タルサでホームレスの人々に遠隔支援活動を行い、デイトナビーチでは社会的距離を保つために活用されている。また中国では、Antwork社などが提供する医療用ドローンが、検疫用品や医療サンプルの輸送に利用されている。

※本記事は提携するVenture Beat「Flytrex launches drone delivery service in Grand Forks, North Dakota」の抄訳になります。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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