アメーバピグ産みの親の名村卓氏、VRイベントプラットフォーム「cluster」運営の顧問に就任

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左が CEO 加藤直人氏、右が顧問に就任する名村卓氏
Image credit: Cluster

VR でイベントを開催できるサービス「cluster(クラスター)」の開発・運営を行うクラスターは30日、名村卓氏を顧問に迎えたことを明らかにした。名村氏は IT ベンダーで EC サイト構築に携わった後、サイバーエージェントで主席エンジニアとしてチームを牽引。現在はメルカリで執行役員 CTO 、本田圭佑氏が率いるオンライン成長革命プラットフォーム「NowDo」の CTO などを務める人物だ。

クラスターは今年1月、シリーズ C ラウンドで8.3億円を調達。この際、数十万人〜百万人規模の視聴者が集められる大型イベントの開催を目標に掲げた。これを実現するために cluster は開発力強化のため、プラットフォームのシステム拡充を図るエンジニアを増やすことも明らかにしていた。エンジニアが増えていく中で組織体制をいかに整えていくかが喫緊の課題であり、CEO の加藤直人氏はそんなチームグロースの経験がある人物を国内で探し名村氏にたどり着いた。

cluster は、3DCG、リアルタイム通信、大規模通信、コンシューマ向けサービスという総合格闘技。プラットフォームの開発には、いろんな分野のいろんなキャリアを積んだ人が集まってきている。このまま急激にエンジニア組織をグロースさせると、おそらく問題だらけになる。そんな中で、助言をしてもらえる人が必要だった。(加藤氏)

名村氏には、システムのアーキテクチャーに対する助言はもとより、組織のあるべき姿などについても定期的なミーティングを通じて相談に乗ってもらう予定だという。

名村氏はアメーバピグの産みの親としても有名。名村氏によれば、十年前の技術を使って構築されたバーチャルワールドのアメーバピグ(2009年2月運営開始、2019年12月運営終了)と、現代の最先端のアーキテクチャーを使った cluster には共通点も多いという。

ピグが生まれた頃、当時はパソコンのスペックが低く、いろんな制約があった。しかし、自分のアバターを使って、ユーザ同士がリアルタイムでコミュニケーションし、自分の世界を作り出せるというバーチャルワールドの楽しさは、cluster にも受け継がれている。(名村氏)

ピグと cluster の違いで言えば、ピグは全てのユーザが同じ目線で参加していたのに対し、cluster ではその世界を作る人と見る人の線引きが生まれている点。積極的に参加するわけではないが、YouTube を視聴するように、バーチャルワールドをオーディエンスの立場で観ることに徹する層が生まれていることは、cluster の特徴の一つだ。事実、cluster が前回の KDDI ∞ Labo のデモデイに利用された際には、cluster 上での動きがオーディエンスモードで YouTube に同時配信された。

<参考文献>

クラスターの現在の社員数は45名。来年の早い段階で100名体制を目指しており、社員全体の7〜8割はエンジニアが占める見込みだ。新型コロナウイルス感染の影響もあり、多くのスタートアップでリモートワークを余儀なくされる中、クラスターにおいてもまた、リモートワークをしながらチームをグロースさせ、そこでどのように会社のカルチャーを作っていけるかが大きな課題だという。

名村氏自身もまた、 CTO を務めるメルカリに入社した頃、エンジニアの人数は40〜50人だったということで、成長の最中にあったメルカリが直面したさまざまな課題から得られた経験は、クラスターの成長にも大いに役立つだろう。名村氏は、コアとなる考えを常に念頭に置いてチームにあった人材を採用することで、互いにメンバー同士がコラボレーションしながら仕事していける環境をどう作っていくかがカギになるだろうと語った。