【新・Apple Watchレビュー】待望のスリープトラッキング、その体験は・・(1/3)

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watchOS 7のスリープトラッキング機能を搭載した「Apple Watch Series 6」
Image Credit: Jeremy Horwitz/VentureBeat

朝目覚めた瞬間から最高のパフォーマンスを発揮したいと考えているエグゼクティブや、家族のために夜のルーティンをより良いものにしたいと考えている親なら、おそらくウェアラブルデバイスによるスリープトラッキングについて聞いたことがあるだろう。睡眠をモニタリングすることによって健康と生産性を向上させてくれるスリープトラッキングは急速に普及している。今月、AppleはwatchOS 7の無料アップデートで数千万台のApple Watchにこの機能を追加した。またFossilも8月にGoogle Wear OSの腕時計の一部にこの機能を追加した

一方、研究者やウェアラブル開発者が数年に渡って取り組んだにもかかわらず、有意義なスリープトラッキングは現実というよりも夢に近い状態のままだ。watchOS 7のパブリックベータ版のスリープトラッキング機能を試用した上で、先週、筆者は完成版をテストしてみた。それに伴ってウォッチの充電ルーティンを変え、毎晩着用したまま眠り、毎日スマートフォンでインサイトを確認した。このテストを通して非常に価値のあるソリューションの核となる部分を体験できたが、ごく初期のApple Watchのように中途半端で完璧なものとは言えなかった。

さしあたり、筆者は忙しいビジネスパーソンが現状のスリープトラッキングアプリで貴重な時間を無駄にすることは正直おすすめできない。競合によるソリューションも同じくだ。最新の素晴らしいApple Watchでさえ、ユーザーが有益なインサイトを手に入れることはほとんど望めないし、日中にウォッチを充電しなければならないという不便さもある。

ユーザーが何年もかけて「ナイトスタンドモードで置いておく」システムを受け入れ始めたにもかかわらずだ。ともかく分かったのは、多くのユーザーはスリープトラッキングを使う前に、もっと完成度の高いソフトウェアとハードウェアを待ったほうがよいだろう。しかし、もしもこの機能をすぐに試したいのなら、追加料金なしでテストすることはできる。

筆者がテストで分かったことを紹介したい。

バッテリーの寿命が相変わらずのネック

2015年に最初のApple Watchが登場して以来、Appleは18時間おきに充電するというバッテリー寿命の保証内容を変えていない。もし長電話をしたり、データ使用量が多かったり、長時間のジョギングやワークアウトをトラッキングしたりすれば実際の使用可能時間はずっと短くなる。一方で、最新のApple Watchは新機能を削除するか、ごく軽い使い方しかしないのなら、実は18時間以上もつ。いずれにしてもAppleのガイドラインはシンプルだ。毎朝Apple Watchを腕にはめること、日中はバッテリーの心配がいらないこと、そして毎晩充電すること、この繰り返しだ。

スリープトラッキングでは当然、ユーザーが一晩中ウォッチを身に着けなければならない。この機能の追加に5年もの準備期間があったと考えれば、Appleは数日間の連続使用を可能にするために筐体を大きくしたり、より電気効率を良くすることができたはずだ。競合の中にはその道を選び、連続使用可能時間で差別化を図る者もいる。Appleはそうする代わりにデザインで妥協しないことを選んだ。最近はシャワータイムの間だけ充電すればよいというアイデアが浮上している。

もし充電していなくて就寝時にバッテリー残量が30%未満だと、スリープトラッキングには支障が出る。この機能は基本的なバックグラウンドプロセスとは言えず、一晩中トラッキングするには多くのバッテリーを消費する。Apple Watchのバッテリー寿命にどのくらいの影響があるのか分からないが、スリープトラッキングのせいで充電池がこれまでより早く劣化し、修理や早期交換の必要性が高まるかもしれない。

特に当初はスマートウォッチの着用率が減少していたこともあり、Appleは数千万人の人々に夜間の充電を習慣づけさせることに成功した。よって、今は信じがたいが、これはユーザーの何割かを日中に充電するやり方に変更させるチャンスかもしれない。だが、思うに夜間に睡眠データをとるだけのために、日中の受動的使用という楽しみを中断して腕からウォッチを取り外し、充電しなければならないのはスリープトラッキング最大の弱点ではないだろうか。毎日面倒な思いをすることとデータの有用性を天秤にかければ、この煩わしさに耐えうるほどスリープトラッキングに価値があるとは思えない。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】