現場改善プラットフォーム「カミナシ(以前は KAMINASHI)」を開発・運営するカミナシは4日、シリーズ A ラウンドで約11億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、ALL STARS SAAS FUND(BEENEXT が運営するファンド)と Coral Capital など。
ALL STARS SAAS FUND と Coral Capital の両者は、共にシードラウンドに続くフォローオン出資(シードラウンドでは、それぞれ BEENEXT と 500 Startups Japan として)。なお、シードラウンドを含めて累計調達額や約12.7億円であるとのことから、2018年のシードラウンドから今回のシリーズ A ラウンドまでの間に、約1.2億円を調達していることが推定できる。
紙だと記録する行為が形骸化してしまう(例えば、結果を反映せずに○やチェックを記入敷いてしまうなど)が、カミナシだとユーザが選んだ回答に応じて、それ以降の質問を動的に変化させることができる上、間違った入力には NG を出して是正措置のマニュアルを表示することもできる。記録が3クリックで終わる上、自動的にレポート化なされるので、導入現場からは ROI を算出しやすくなった、と言われる。(諸岡氏)
ハードウェアとソフトウェアを一貫して提供することで、ビジネスモデルにも柔軟性が生まれる。LexxPluss が目指すのは、自動搬送ロボットは製造開発原価に近い形で顧客に提供し、それを制御するソフトウェアや費用対効果を分析しさらなる作業効率化を促せるクラウドの利用料などのランニングコストで収益を上げる構造だ。導入コストの平準化だけに依存しない RaaS(robot as a service)モデルとして興味深い。
AGRIST では農業の人手不足を解決する AI と収穫ロボット「L」を開発している。完璧なパフォーマンスが実現できるものの高価なロボットではなく実用的なシステムを目指し、ビニルハウスの中で平坦でない土壌の上でなく、空中に張ったワイヤを使って移動できる収穫ロボットを地元のピーマン農家らと開発した。ロボットに備わったカメラからの画像認識により、収穫を完全自動化する。
UNITE 代表の上田啓太氏は身をもって営業プロセスの必要性を痛感した一人だ。彼は新卒で入った会社でハードな営業活動に翻弄され、ある日、心労がたたって通勤に向かう地下鉄駅で気絶してしまう。体力・気力だけでは営業成績の向上に結びつかないことを悟った上田氏は、スマートキャンプの扉を叩いた。同社では、インサイドセールス代行「BALES」の開発や販売に従事した。
その後、別のスタートアップを1社経て、2018年に UNITE を設立。この会社で手掛けたのは、大企業からスタートアップまで大小さまざまな営業チームの改革だ。
インサイドセールスのプロセス化が実現できれば、オンラインで販売可能な B 向け商材は、百戦錬磨の営業パーソンでなくても、極端な話、営業活動に従事した経験の無い学生でも良い成績を出せるかもしれない。インサイドセールスのバイブルやツールが揃ってきたところで、次はその実装をこのスタートアップが担おうとしている。