仮想通貨下落も楽観視する見方、トロントで2年ぶりの「Collision」【Canvas 6月号(6月18日〜6月24日)】

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仮想通貨下落も楽観視する見方、トロントで2年ぶりの「Collision」

「Collision 2022」
Image credit: Masaru Ikeda

今週の話題(6月18日〜6月24日):仮想通貨市場にとって最悪の一週間——仮想通貨企業でレイオフも、Web3向け投資は続く / 北米テックカンファレンスCollision、トロントで開幕——世界中から35,000人が参加、2年ぶりのリアル開催 / Collision 2022のピッチ・コンペティション、ヘッドセットで正確なADHD診断を支援する「Dot Mind Unlocked」が優勝 #CollisionConf

仮想通貨が軒並み価値を下げる展開となってしまった6月中旬。ただ、2つの理由から楽観視する見方があります。一つは、日本人の仮想通貨や Web3 に対するアダプションは比較的遅れているため、世界の他の地域ほどダメージは大きくなかったのではないか、との説。もう一つは、記事にもありますが、仮想通貨企業が独自 VC を保有し、投資を同時にしている状況。出資する側からすれば、出資先のバリュエーションは下がる時期なので好機と見るわけです。各社共事業を継続できれば、事態は収拾されていくでしょう。

6月の後半には、世界最大のスタートアップカンファレンス「WebSummit」の北米版「Collision」が、コロナ禍を経て2年ぶりにトロントで開催されました。世界からは多くの国から自由に渡航できる状況になっていますので、Collision にもコロナ前の9割前後の参加者が集まりました。一方、VUCA 時代の影響というのか、スタートアップの中には、Web3 と並行して、心や身体のウェルビーイングに言及したサービスが多かったように思います。11月のリスボンの WebSummit も楽しみです。

調達ニュース

今週の国内スタートアップの主要な資金調達ニュースをお届けします。

「食べチョク」運営、地銀系VCなどから13億円をシリーズC調達(6月18日)

  • 産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは、シリーズ C ラウンドで約13億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、ジャフコグループ、NOW、新生企業投資、ANRI、三菱 UFJ キャピタル、みずほキャピタル、FFG ベンチャービジネスパートナーズ、山口キャピタル、GOLDWIN PLAY EARTH FUND、南都キャピタルパートナーズ、ヒューリックスタートアップ、いよぎんキャピタル、広島ベンチャーキャピタル、山梨中銀経営コンサルティング。

次世代型提携クレジットカード発行のナッジ、12億円超をシリーズA調達——累積調達額は25億円超に(6月19日)

  • 1枚からでも発行できる次世代型提携クレジットカード「Nudge」を展開するナッジは、シリーズ A ラウンドで資金調達したことを明らかにした。同社はこのラウンド単体での調達金額を明らかにしていないが、このラウンドを含む累積調達額が25億円超、昨年10月に発表した前回のプレシリーズ A ラウンドまでの累積調達額が12.3億円であることから、このラウンドの調達額は12億円以上と推定される。

ロールアップECのACROVE、5億円超をシリーズA調達——ニッセイ・キャピタル、博報堂DY、日本郵政、CACから(6月20日)

  • マーケティング BI ツール「ACROVE FORCE」を軸に、EC プラットフォーム事業を展開する ACROVE は、シリーズ A ラウンドで5億円を超える金額を調達したと明らかにした。このラウンドはニッセイ・キャピタルがリードし、博報堂 DY ベンチャーズ、日本郵政キャピタル、サイバーエージェント・キャピタル(CAC)が参加した。CAC が2021年4月の出資に続くフォローオン。
  • 博報堂 DY ベンチャーズと日本郵政キャピタルとは、マーケティングや物流での戦略的提携を視野に入れたものだとのことだ。

ECプラットフォーム「ecforce」運営のSUPER STUDIO、マーケ自動化EC実現に向け44億円を調達(6月22日)

  • EC・D2C 支援の SUPER STUDIO は、44億円の資金調達を発表した。このラウンドに参加したのは、31VENTURES(三井不動産およびグローバル・ブレインによる運営)、BEENEXT「ALL STAR SAAS FUND」、きらぼしキャピタル、ネットプロテクションズ、みずほキャピタル、三井住友海上キャピタル、三菱 UFJ イノベーション・パートナーズなど。

ローアルコールD2Cブランド「koyoi(コヨイ)」展開のSEAM、6,200万円をプレシリーズA調達(6月23日)

  • 低アルコール(度数3%、一部は4〜5%)のカクテルブランド「koyoi(コヨイ)」を展開する SEAM は、プレシードラウンドで約6,200万円を調達したと発表した。このラウンドは、ひょうご神戸スタートアップファンド(Bonds Investment Group、ひょうご産業活性化センター、兵庫県信用保証協会などによる運営)がリードし、広島ベンチャーキャピタル、iFUND 、Full Commit Partners と名前非開示の個人投資家らが参加した。

3Dデジタル歯科矯正サービス「DPEARL」運営、1.5億円をプレシリーズA調達——Mistletoeらから(6月23日)

  • 3D テクノロジーを用いたマウスピース型歯科矯正サービス「DPEARL(ディパール)」を運営するフィルダクトは、プレシリーズ Aラウンドで1.5億円を調達したと発表した。このラウンドは Mistletoe Japan がリードし、SEGMENT、OPEN VENTURES、名前非開示のエンジェル投資家が参加した。今回ラウンドを受けて、フィルダクトの累積調達額は約2億円に達した。

AIが契約書をレビュー「LegalForce」、137億円をシリーズD調達——ソフトバンクVF2らから(6月24日)

  • LegalForce は、シリーズ D ラウンドで約137億円を調達したと発表した。このラウンドはソフトバンク・ビジョン・ファンド2がリードし、Sequoia China(紅杉資本)、Goldman Sachs、WiL(World Innovaion Lab、みずほキャピタル、三菱 UFJ キャピタルなどが参加した。WiL、みずほキャピタル、三菱 UFJ キャピタルは、過去のラウンドに続くフォローオン参加。累積調達額は約179億円に達した。

アジアのニュース

今週のアジアのニュースをお届けします。

米フィンテックユニコーンのCircle、台湾の仮想通貨インフラプラットフォーム「CYBAVO」を買収(6月17日)

  • フィンテックユニコーンの Circle は、デジタル資産のカストディとブロックチェーンアプリケーション開発プラットフォームを提供する台湾のブロックチェーンスタートアップ CYBAVO(博欧)を買収すると発表した。CYBAVO の顧客は、Circle の研究開発への計画的な投資と CYBAVO の製品とサービスの継続的なサポートから恩恵を受けることになる。

インドのスキルアップ支援ユニコーンUpGrad、2.25億米ドルを調達——時価総額は22.5億米ドルに(6月17日)

  • インドのエドテックユニコーン UpGrad は、時価総額22.5億米ドルで2億2,500万米ドルを調達した。このラウンドに参加したのは、James Murdoch 氏の Lupa Systems、Educational Testing Service、Lakshmi Mittal、Sunil Bharti Mittal、Temasek など。内部情報筋によると、このラウンドはセカンドクローズ時に、より高いバリュエーションでさらに1億米ドル追加調達する見込み。

シンガポールのブロックチェーン分析スタートアップNansen、Web3メッセージアプリをβローンチ(6月17日)

  • シンガポールのブロックチェーン分析プラットフォーム「Nansen」は、Web3 ベースのメッセージングアプリケーション「Nansen Connect」をローンチした。
  • このアプリには、1対1のメッセージングのためのエンドツーエンドの暗号化が搭載されている。

Animoca Brands、学習ゲームライブラリ運営TinyTapを3,900万米ドルで買収しエドテックに参入(6月17日)

  • ブロックチェーンゲーム開発のユニコーン Animoca Brands は、テルアビブに拠点を置くエドテックプラットフォーム「TinyTap」を現金と株式により約3,900万米ドルで買収し、教育分野に進出した。買収の条件として、Animoca Brands は1株当たり4.50豪ドル(約420円)の価格で230万株の普通株式を発行し、2,720万米ドルの現金と合わせて TynyTap に提供した。

自動車のGeely(吉利)、スマホ製造Meitu(美図)を買収へ——中国スタートアップシーン週間振り返り(6月20日)

  • 中国の自動車メーカー Geely(吉利)は、Alibaba(阿里巴巴)が支援する中国のスマートフォンメーカー Meitu(美図)株式の79%以上を購入する計画であることが、中国の市場規制当局に提出された文書で明らかになった。買収後、Alibaba は Meitu 株式を清算する予定だ。Meitu の創業者 Huang Zhang(黄章)氏の持ち株比率は、約49%から10%に減少することになる。
  • 中国のテック大手 Tencent(騰訊)が、インドの e コマース大手 Flipkart の共同創業者 Binny Bansal 氏から2億4,600万米ドル相当の株式を購入したと、Econoic Times が公式文書を引用して報じた。

クラウド基盤Twolinecode、アクセラFuturePlayが大型調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(6月20日)

  • 中国の自動車メーカー Geely(吉利)は、Alibaba(阿里巴巴)が支援する中国のスマートフォンメーカー Meitu(美図)株式の79%以上を購入する計画であることが、中国の市場規制当局に提出された文書で明らかになった。買収後、Alibaba は Meitu 株式を清算する予定だ。Meitu の創業者 Huang Zhang(黄章)氏の持ち株比率は、約49%から10%に減少することになる。
  • 中国のテック大手 Tencent(騰訊)が、インドの e コマース大手 Flipkart の共同創業者 Binny Bansal 氏から2億4,600万米ドル相当の株式を購入したと、Econoic Times が公式文書を引用して報じた。

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