
重要なポイント:Oma Fertility は20日、シードラウンドとシリーズ A ラウンドで2,900万米ドルのエクイティ調達、および、850万米ドルのデット調達で、合計3,750万米ドルを調達しステルスから脱却した。
- シードラウンドとシリーズ A ラウンドは、JAZZ Venture Partners、Root Ventures、Mithril Capital、Global Asset Capital、Free Solo Ventures がリードし、デットは Silicon Valley Bank から調達した。
詳細:Oma Robotics の一部門である Oma Fertility は、AI の専門家や不妊治療専門家のチームによって2020年にアメリカ・カルフォルニア州で設立された。同社は体外受精の結果を改善するために、最も健康な精子を特定する AI ツール「Oma Sperm InSight」を開発している。
- Oma Fertilityは、2021年にカリフォルニア州サンタバーバラに最初の不妊治療クリニックを開設。2022年中にセントルイス、アトランタ、ニューヨークにもクリニックを開設し、事業を拡大する予定だという。
- カリフォルニア州の同社クリニックでは、すでに「Oma Sperm InSight」が胚培養士のためのセカンドオピニオンツールとして使用されており、FDA(アメリカ食品医薬品局)にも登録されている。
- Oma Fertility の共同設立者兼 CEO Gurjeet Singh 博士は、今回の発表に際し次のようにコメントしている。
私たちは不妊治療分野に最先端の技術的進歩をもたらし、不妊率の上昇を食い止めていきます。私たちの使命は、不妊に直面する家族の治療結果を改善することであり、これからも子どもを持ちたいと願うすべての人が、成功率の高い最先端の不妊治療を受けられるよう努力を続けます。
- 今回のラウンドに参加した Root Venture sのジェネラルパートナー Chrissy Meyer 氏は、次のようにコメントしている。
投資家として、また母親として、Oma Fertility の活動に期待しています。体外受精は40年以上の歴史がありますが、成功率はまだ衝撃的なほど低いです。Oma は、体外受精のプロセスの上流でAIを使用する最初の企業であり、患者、家族、医療従事者の不妊治療に対する考え方を完全に変革するでしょう。
背景:体外受精は何十年も前から行われているが、生殖補助医療技術協会(Society for Assisted Reproductive Technology)のレポートによれば、35歳以下の女性の成功率は55%程度とされている。
- この発表があった2日後の22日には、イスラエルの不妊治療スタートアップ AiVF もシリーズ A ラウンドでの2,500万米ドルの資金調達を発表した。同社は体外受精の際に、AI で胚の質を評価するプラットフォームを開発している。
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執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将
via Femtech Insider
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