アメリカと日本を拠点とするベンチャーキャピタル World Innovation Lab(WiL)は14日、10億米ドル超の追加資金を調達したとを発表した。この資金は、WiL の3番目のグロースファンド WiL Ventures Ⅲ、WiL のベンチャーファンド投資先である WiL Strategic Partners Fund(他ファンド向けの FoF)、CVC ファンドなど複数のファンドに投入されると WiL は声明で発表している。これにより、WiL が運用する全ファンドのコミットされた資金は19億米ドルを超えた。
WiL はこれまでに15社のユニコーンを輩出している。ファンド Ⅰ およびファンド Ⅱ から公開市場へエグジットした著名投資先には、Asana(NY証取:ASAN)、メルカリ(東証:4385)、ラクスル(東証:4384)、Wise(ロンドン証取:WISE)、Auth0(2021年5月に Okta により買収)などがある。
声明によると、WiL の最初の2つのファンドはデジタルトランスフォーメーションへの投資に重点を置いており、アメリカでの投資は B2B SaaS 分野におけるシリーズ B 以降のラウンドに特化している。投資対象は、フィンテック、インシュアテック、自動化・生産性向上、サイバーセキュリティ、クラウドインフラ、開発者向けツールなどだ。日本国内では、同分野への投資を行っているが、アーリーステージスタートアップへの投資も行っている。
WiL は、直接投資に加えて、WiL Strategic Partners Fund を通じて、既存および新興 VC に投資している。さらに、LP のイノベーションと成長目標の達成を支援するため、スピンアウト企業やジョイントベンチャーの設立など、LP パートナーと共に投資ストラクチャーを構築してきた実績がある。WiL Ventures Ⅲでは、サステナビリティ、クライメートテック、ヘルステック、Web3 などの新興技術を新たな投資対象分野として追加している。LP との協業や CVC ファンドの運営も、新たな注力分野となる。
via BusinessWire
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