新卒の思考力を見極めるワークサンプルテスト「Worksamples」

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載

サービス概要:「ワークサンプルテスト」は、選考時の評価と実際の現場の評価の相関が高い手法として、海外で注目されている手法です。実戦的な問題解決能力を初期選考で実施し、自動候補者見極めをウリにしています。
HRportはそんなワークサンプルテストを活用し、業務タスクを実践して能力を可視化する「Worksamples」を開発しました。採用候補者に業務サンプルを実践してもらい、AIが問題解決能力を自動でスコアリングするのが特徴です。

Monthly Pitch編集部はココに注目:問題発見力や予測力、問題解決力が仕事に要求される昨今ですが、数十年変わっていない適性検査は、それらを見極めるのに向いていません。そこで登場するのがワークサンプルテストを元に開発されている「Worksamples」です。各社の採用要件に適った問題をデータベースの中から選定し、候補者はオンラインで受験します。HRportのプロスタッフとAIアルゴリズムが採点のサポートをし、実効性を高めているのも特徴です。新卒採用向けにサービスを展開し、実践的な設問を通した見極め精度の向上、書類選考・面接等の工数削減を叶えます。

Worksamplesは学力から選抜するのではなく、面接やインターンシップでしか見極められないスキルの見極めをサポートするのです。

詳細:HRport は2018年11月に設立(設立時の社名は tabeco)。当初は、企業がスキルやカルチャーのミスマッチから採用できなかった新卒求職者(就活生)を他社に推薦・紹介するプラットフォーム「HRport」を開発していた。2021年4月に事業をピボットし、worksamples をβローンチした。同社は、2019年10月にプレシードラウンドで East Ventures と F Ventures から(調達額非開示)、worksamples βローンチ後の2021年7月にシードラウンドで HIRAC FUND から約5,000万円を調達している。

人を採用する際、その人が本当に仕事で力を発揮してくれるかどうかを見極める手法として、アメリカで評価されているのがワークサンプルテストだ。アメリカの心理学者 Frank Schmidt 氏と John Hunter 氏が心理学専門誌「Psychological Bulletin」に発表した論文「The Validity and Utility of Selection Methods in Personnel Psychology(人事心理学における選抜方法の妥当性と有用性)」によれば、ワークサンプルテストで採用後のパフォーマンスを正しく評価できる確率は29%とされる。

例えば、Google では qDroid という社内システムを構築し、ワークサンプルテストを含む予測精度の高いテストを組み入れている。欧米でもここ数年、イスラエル の Canditech、イギリスの TestDome、アメリカの Wovn などが誕生しているが、こうしたワークサンプルテストのみを提供するスタートアップはまだ小規模だ。一方、2019年にオランダで創業した TestGorilla は、ワークサンプルテストを含む複数のテストで履歴書に頼らない採用が評価を受け、6月に7,000万米ドルをシリーズ A 調達した。

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