【Web3起業家シリーズ】Suishow片岡氏に聞いた、若いチームが生み出す「メタバース×NFT」の魅力と可能性

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Suishow 代表取締役CEO 片岡夏輝氏

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

MUGENLABO Magazineでは、ブロックチェーン技術をもとにしたNFTや仮想通貨をはじめとする、いわゆるWeb3ビジネスの起業家にシリーズで話を伺います。Web3についてはまだバズワードな要素も含んでいるため、人によってはその定義や理解も微妙に異なりますが、敢えていろいろな方々の話を伺うことで、その輪郭を明らかにしていこうと考えました。

8回目は、現在、早稲田大学理工学部に在籍し、これまでに20個以上のアプリを開発してきた、Suishow 代表取締役CEO の片岡夏輝さんです。約20名のメンバーで構成されるSuishowは、CXOが全員22歳以下という若い世代がリードするスタートアップです。事業の柱はNFTのサービスですが、なかでも有りそうで無かったメタバースとNFTを融合したサービスを提供する稀有な存在です。

一方、今でも個人を中心に人気を集めるメタバースですが、企業にもホームページ同様に、もっとビジネスの現場でメタバースを使ってほしいと片岡さんは語ります。メタバースや NFT が経済活動の深部にまで溶け込んだ日常とは、いったい、どのような社会なのか。片岡さんの構想や展望について、お話を伺いました。

片岡さんは現在も大学に在籍されています。在学中に起業しようと思ったきっかけは何ですか?

片岡:僕はSNSを作るのが好きで、今までに30個ぐらいSNSを立ち上げました。自分自身はあまり SNSをするのは好きではないのですが、SNSを作ってユーザ同士が繋がっていくのを上から見るのが好きなんです。今までに作ったのは、ぼっち飯同士のマッチングアプリとか、学生向けのSNSとかですね。学生向けのSNSはダウンロード件数が10万件を超えています。ユーザ同士が繋がってるのを見るのはすごく楽しかったのですが、どうやったらより繋がりを加速できるのかを考えた時に、VRは現実世界みたいにコミュニケーションが取れるし、面白いんじゃないかと思い始めて、Oculus Quest を買ってVRの世界にどっぷりハマりました。現在、NFTが使えるブロックチェーンメタバース「Zoa.space」、3Dアイテムに特化したNFTマーケットプレイス「MetaMart」、法人向けのメタバース構築サービスの3つがサービスの主軸ですね。これらの事業を始められたきっかけは何でしょうか?

片岡:ある時、GUCCIがメタバースで買えるスニーカーを販売し始めました。公式で販売してサイトで買えるんですけど、11ドルで安いと思って買ってみたらファイルが送られてくるだけだったんですよ。他の人に送ったらその人も全く同じように使えるし、「なんでこれが 11ドルだったんだろうか」と考えたときに、誰でもコピーできてメタバースのアイテムに価値がないというのが理由なんだなと気付きました。

どうやったら価値を担保できるかとか、経済圏をメタバースの中に作れるか考えた時に NFTはすごい相性がいいんじゃないかと1年半ぐらい前から思ってて、ちょうどNFTブームになり始めたし、メタバースとNFTを噛み合わせたら面白いんじゃないかなと思いました。今だとNFTと言ったらメタバースで、メタバースと言ったらNFTみたいに思われるんですけど、その時は誰も思ってませんでした。

3D NFTマーケットプレイス「MetaMart」

メタバースとSNSを組み合わせるアイデアを出してきているスタートアップがいくつか日本でも現れていると思いますが、Suishowは彼らと比べてどの辺が違うのでしょうか。

片岡:彼らは、NFTとメタバースを組み合わせたものを作っているかというと、実はそういうわけではなくて、我々が唯一、日本でNFTのマーケットプレイスとメタバースをやってる会社なんですよね。メタバースの会社がメタバースをやっていたりするんですけど、NFTと絡めていない。その逆も同様です。両方とも合わせるって倍大変なんですよ。どっちもやってる会社はないけど、うちはそこをやっていてリリースもしている技術力に強みを持っている会社です。

ブロックチェーンのアプリを作るのは、ホームページやWebアプリを作るのとは全然違って、まだ発展していないものを使って作るので、そこが大変ですね。また、セキュリティ的にも一般的なエンジニアがやっていることではないので、難しいというのがあります。

メタバース側はNFTやwebと違ってゲームの開発みたいな側面があるので、両方ともをできる技術力を持っている会社が少ないです。双方の領域が全然違って、まるで、飲食店とWeb サービスをやっている会社みたいな感じですね。

企業とのコラボレーションで目指しているものはありますか?

片岡:目指しているものとしては、今、一般的に普通の会社はホームページを持ってると思うんですけど、同様に〝メタバースのホームページ〟も持ってもらいたいと思っています。1社に1つホームページがある感覚のメタバースというテーマで進めているんですが、ホームページ以上の情報量があるメタバースを作ったら、ユーザはより情報を得られたり、店員とコミュニケーション出来たりします。3Dのホームページですね。

例えばバーチャルオフィスとかできますね。僕が推しているのは不動産や旅行代理店の営業拠点です。こういった業種では、実店舗に入りづらかったりするじゃないですか? にも関わらずホームページだけだと情報量が少なかったりする。3Dのホームページの中に店員がアバターとしていて、店員とコミュニケーションして、画面共有して見せてもらったり、情報を共有してもらったりすることができるメタバースはもう作っているので、ホームページと実店舗の中間を作りたい会社さんが良いと思っています。

あと、IPを持っている会社とかの独自ワールドもあると思ってて、アニメの世界に入れて、ファンがより濃密なファンになるみたいなことが期待できます。さらには、社員総会とかにも力を入れていて、先日社員総会の企画をしてる上場企業と業務提携しまして、社員総会のバーチャル版をメタバースでやるのも結構相性が良いです。

3D NFTマーケットプレイス「MetaMart」

ユーザーは主にどういった人々ですか?

片岡:NFTが好きな人ですね。あとNFTのプロジェクトがNFTの価値を高めるために、メタバースで使えるとか、3Dの Discord みたいな感じで売買できる場所があります。そこでワイワイすることによって、3DのNFTを販売することができます。そういったプロジェクトに引き寄せられて、各プロジェクトの NFT が好きな人が入ってくる感じです。

今は日本をターゲットにしているので、日本のユーザが多いです。最初に一番コミュニケーション取りやすかったり、こちらから話しかけやすいのが日本のNFTのプロジェクトとかだったりするので。ただ、NFTのプロジェクトなどと違って、我々のサービスは海外展開はいつでもやろうと思ったらできるので。

なるほど。ありがとうございました!

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