電動キックボードシェアのSWINGがTada買収、服飾EC「ムシンサ」200億円調達——韓国スタートアップシーン週間振り返り(7月17日~21日)

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Image credit: Musinsa, Tada

7月17日~7月21日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは15件で、資金総額は2,770億ウォン(約277億円)に達した。

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主なスタートアップ投資

  • Musinsa(무신사)が2,000億ウォン(約200億円)以上を調達し、企業価値が以前より1兆ウォン(約1,000億円)上げて3兆ウォン(約3,000億円)中盤に達した。2年ぶりに実施した調達で、グローバル拡大の可能性、自社ブランド「Musinsa Standard」売上拡大などが評価され調達に成功した。
  • ゲーム開発会社 BlackStorm(블랙스톰)が150億ウォン(約15億円)を調達した。大作ゲームに参加したコア開発者が中心とした開発会社で、人材力が評価され調達に成功した。
  • バッテリ診断企業 Mintech(민테크)が140億ウォン(約14億円)を調達した。電気自動車、ESS バッテリ検査/診断技術企業で、バッテリ製造から廃電池までバッテリライフサイクルにわたるソリューションを提供している。年内に KOSDAQ に技術特例上場を目標にしている。
  • Green Mineral(그린미네랄)が50億ウォン(約5億円)を調達した。微細藻類のクロレラを活用し、廃電池でリチウムをリサイクルする技術を開発したスタートアップで、調達した資金は、リチウム抽出工程のスケールアップのためのパイロット設備増設などに活用する。

トレンド分析

サステナビリティスタートアップへの投資が加速

気候危機への意識が高まるにつれて、持続可能なサービスを構築するスタートアップが世界中で急速に成長している。これにより、関連スタートアップにも投資が増加している。投資の悪化が続いている中でも、持続可能性に焦点を当てたスタートアップ投資件数は増加傾向だ。ESG 経営の負傷とともに、大企業も持続可能なサービスへの移行を迅速に推進するために、スタートアップに投資したり協力しながら変化に対応している。

さまざまな分野の中で、環境にやさしいエネルギー/バッテリー、廃棄物管理ソリューション、培養肉、エコフレンドリー材料などが投資家から大きな関心を集めている。

今年最も投資が多い分野は廃棄物管理ソリューションだ。各種廃棄物を収集・運搬して処理する彼らは、先端技術を活用して廃棄物量、炭素排出量などをリアルタイムで確認できるようにし、廃棄物の移動経路も追跡するなど、産業のスマート化をリードしている。これにより、コスト削減と廃棄物の問題を解決している。

エネルギー効率化企業にも資金が集まっている。建物、産業施設でエネルギー効率を向上させるソリューションを提供するスタートアップ、IoT ベースのセンサーなどを活用してエネルギー使用情報をリアルタイムで提供し、ユーザのエネルギー消費を最適化するスタートアップが代表的だ。また、廃電池をリサイクルまたは処理するサービスも注目されている。

培養肉、代替タンパク質分野ではアーリースタートアップを中心に資金が流入している。一部のスタートアップは大規模調達に成功した、最近は技術開発、インフラ構築、認識改善などに時間がかかるという点で、世界的に培養肉投資が減っているのも事実だ。そのほか、エコフレンドリーな素材を開発するスタートアップ、エコパッケージング、アップサイクルなどの分野にも投資が行われた。

サステナビリティへの社会的関心の増加、政府の ESG 企業転換支援、世界的な環境規制の強化、企業リスク管理などを理由に関連スタートアップ活躍はより大きくなると見られ、長期的に安定性を備えたサステナビリティスタートアップへの投資家の関心も続く見込みだ。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

【原文】

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