施工会社向け建設部材調達効率化のBALLAS、MCデータプラスと業務提携——ファクタリング利用も可能に

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Image credit: Ballas

店舗、商業施設、オフィス、ホテル、住宅などで使用する建設部材ブランド「BALLAS」を展開する BALLAS が、三菱商事(東証:8058)傘下で建設業向けのクラウドプラットフォームを運営する MC データプラスと業務提携したことが明らかになった。25日以降、MC データプラスの「建設サイト・シリーズ」を提供する企業に対し、「製作金物調達サービス Powered by BALLAS」としてサービスが提供される。

既製品が多くを占める住宅建材と異なり、ビル、ホテル、商業施設などでは特注建材が多用され、図面からオリジナルな製品を制作する工程が必要になる。BALLAS では、施工会社が作成した施工図をデータ形式でアップロードすると、そこから必要な部材の製作図を作成し、パートナー約100社の中から適切な工場へ発注してくれる。BALLAS 自身は工場を持たないファブレス企業だ。

BALLAS では以前から MC データプラスと協業していたが、これをもう一歩進めて業務提携した形だ。製作金物調達サービス Powered by BALLAS では、支払い方法に MC データプラスが提供する「建設サイト早払い」を適用できるため、施工会社にとっては、部材費用の支払サイトを通常よりも長めに設定することが可能になり、資金繰りの改善に役立つ。

MC データプラスが提供する建設サイト早払いとは、支払期日前の請求書(売掛金)を3者間ファクタリングで処理する請求書買取サービスだ。7月時点で、協力会社の支援を目的とした債務者登録は196社、資金繰り手段の選択肢とすることを目的とした債権者登録が284社に達している。また、8月末時点で建設サイト・シリーズの契約企業数が10万社を突破したことを明らかにしている。

BALLAS は2022年4月、双日出身で金属加工 B2B プラットフォーム「Mitsuri」を運営する Catallaxy では経営
企画責任者を務めた木村将之氏(代表取締役)と、家業の大川板金で取締役を務める大川嘉雄氏により創業。内製システムを活用した部材の設計最適化、部材製作に関わるオペレーションの最適化を図り、従来よりも1〜2ヶ月短縮した納期を実現した。

BALLAS は、2022年5月にシードラウンドで1億円、2023年3月にシリーズ A ラウンドで11.6億円を調達している。

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