Curve Financeと連携するDeFi「Napier」開発、BDVや他プロジェクトから100万米ドルを調達

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Image credit: Napier Finance

アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイを拠点に、DeFi プロジェクト「Napier Finance」を開発する Napier Labs は13日、直近のラウンドで100万米ドルを調達したと発表した。ラウンドステージは不明。Napier は、ハッカソンから生まれ、そのアイデアとプロトタイプは「ETHOnline 2022」で披露され、Aave や Yearn など著名な DeFi プロジェクトなどから複数の賞を受賞した。Napier は現在テストネットがローンチしており、今後も開発が続けられ、来年年明けの正式ローンチを目指す。

このラウンドに参加したのは、Michael Egorov 氏(Curve Finance 創業者)、B Dash Ventures、Charlie 氏(DeFiLlama 共同創業者)、C2tP 氏(Convex Finance 共同創業者)、Winthorpe 氏(Convex Finance 共同創業者)、Mr. Block(Curve Finance)、FLICKSHOT、Phillipe 氏(Curve Finance)、Sidney Gottlieb 氏(Prisma Finance 創業者)、Brandon Neal 氏(Euler Labs COO)、Jin Woo Park 氏(Hashed / MYTY 創業者)、Jawz 氏(Ex-OlympusDAO)、Edward Mulraney 氏(Liquity)、Sho Yoshida 氏(仮想通貨投資家)、Fracton Ventures。

調達した資金は、コード監査のための費用、TVL(DEX が預かる仮想通貨総量)が増えるのにあわせたバグバウンティの整備、カンファレンス登壇などのマーケティング活動に使用する。トルコ・イスタンブールで今週13日から19日まで Ethereum 関連カンファレンス「Devconnect」期間中に開催される「unStable Summit」で、Napier Labs CEO の小副川祐輔氏は、Curve Finance のチームと登壇する予定だ。また、12月に Taipei Blockchain Week 中に台北で開催される「Curve Summit」にも登壇するという。

テスト環境の画面
Image credit: Napier Finance

さて、本稿に頻出し Napier との深い関係性がある Curve Finance については説明が必要だろう。ボラティリティの高い仮想通貨を避け、一定の交換レートによって仮想通貨を交換できる取引所(DEX)だ。交換したいユーザが手に入れる仮想通貨は、流動性供給者(LP)と呼ばれるユーザが DEX のプールに供給しており、LP は、銀行における預金者の立場に近い。Napier は、Curve Finance 上で利回りの最大化・最適化を可能にする仕組み(イールドマネージメント)を提供する。

仮想通貨をステーキング(報酬を得るために仮想通貨を預け入れること)すると、通常、その分の仮想通貨を他で利用することはできないが、リキッドステーキングを利用すると、預け入れた仮想通貨の額にあわせ、一定手数料を支払えば、リキッドステーキングトークンを発行してもらい、それを他所で利用することができる。Curve Finance はこのリキッドステーキングの普及と相まって、昨今 DEX の中でも注目を集め TVL が上昇している。

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