配管メンテのためのミミズ型走行ロボット開発、中大発ソラリスが七十七キャピタルから3,000万円を調達

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「Sooha」
Image credit: Solaris

空気圧人工筋肉を応用したミミズ型管内走行ロボット「Sooha」の開発を行うソラリスは29日、直近のラウンドで3,000万円を調達したと発表した。ラウンドステージは不明。このラウンドには七十七キャピタルが参加した。今回の調達を受けて、ソラリスの累計調達額は10.5億円に達した。これは同社にとって、2022年5月に実施した調達に続くものだ。

ソラリスは、2017年に中央大学のバイオメカトロニクス研究室の研究成果を基に設立された。生物の筋肉を模倣した「空気圧人工筋肉」を中核技術とし、ソフトロボティクスの研究開発および販売を行っている。この技術により、柔らかくしなやかに動くロボットの開発を進め、様々な産業分野に応用している。

同社は現在、予防保全型の配管メンテナンスサービスを提供するための技術開発を進めている。私たちの生活の周りには無数の配管が存在し、細く曲がりくねった配管が多数存在している。最新鋭のドローンや工業用内視鏡でも複雑に曲がりくねった配管内に進入することは難しいため、多くのトラブルが発生しているという。

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近年、道路や上下水道などの老朽化による人命に関わる事故やライフライン寸断のリスク、インフラの維持およびメンテナンスにかかる労働力不足が社会問題となっており、予防保全型のインフラメンテナンスが喫緊の課題とされているという。

ソラリスの開発するミミズ型管内走行ロボット「Sooha」は、細く曲がりくねった配管内を自立走行し、点検や清掃を行うロボットである。従来の技術では難しかった小口径配管内の移動を可能にしており、インフラの維持やメンテナンスに大きく貢献している。

また、腸管型ポンプロボット「Zendo Drive」は、腸のぜん動運動を模倣して高粘度流体の混合や搬送を行うロボットであり、エネルギー効率が高く、製造現場での省人化を実現している。さらに、上腕アシストデバイス「TasKi」は、バッテリーを使用せずに上腕のサポートを行い、作業者の負担を軽減する装置である。

同社は前回の資金調達後、「Sooha」のラインナップを増やし、ロボットの品質向上を実現した。今回の調達を受け、同社は半導体業界の他、鉄道・上下水道・ガス、その他製造工場における予防保全型のインフラメンテナンスサービスの提供を目指すとしている。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

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