<ピックアップ>Esports Hero raises $1M to get gamers competing for cash
対戦ゲームやそのコミュニティーを対象にしたスタートアップの「Esports Hero」は、オーストラリアの投資グループであるEsports Mogulから100万ドルの資金調達を行いました。一般ゲーマーが少額の賞金を賭けて戦う対戦ゲームのコミュニティーサイトを展開するようです。
Esports Heroはプラットフォームとなるサイトに新機能を導入するとともに、様々なレベルのプレイヤーが参加できるような試みに取り組もうとしています。
プロ・ゲーム市場は始まったばかりのビジネスですが、既におよそ1億8,800万人ものゲーマーがLeague of LegendsやCounter-Strike: Global Offensiveのイベントに参加しています。リサーチ会社のSuperData Researchはesports市場は2018年にはさらに拡大し20億ドル規模になると予想しており、Esports Heroもその成長性に期待しています。
eスポーツ業界で成功を収めるため、Esports HeroはベテランのAndrew Schneider氏を創業者兼取締役に据えました。Schneider氏はかつてSonyやLive Gamerに勤務し、後者ではプレイヤーへのデジタル製品の販売を担当していました。この経験がEsports Heroのリアル・マネーを巡る試合作りでも活かされるでしょう。
「Esports Heroは参加者がすぐに賞金をかけて勝負出来るサイトです」とCEOのJames Heldridge氏はGamesBeatに説明しています。「私たちが提供するのは、プレイヤー達が一対一で戦うマイクロトーナメントサービスです。彼らはイーウォレットに幾らかのお金を預け、ゲームを選択し、幾ら賭けるかを決めます。リアルタイムで世界中のライバルと戦えるのは面白いですよ。」
対象としてはHearthstoneやDota 2といったゲームになりますが、Esports Heroと統合することで他の多くのゲームもより簡単にプレイとマッチメイキングが出来るようになります。
ほとんどの試合ではプレイヤーは2~5ドル程度の少額を賭けますが、勝ち金は銀行口座に振込んでもらう(地域によって1~2日程度かかります)か「Esports Heroストア」でハードウェアやギア、さらには他のアイテムに交換することも出来ます。
さらにEsports Heroはフェアなサイト運営を実現するため、チートやマネーロンダリングといった不道徳、非合法な行為を許さないためのあらゆる工夫もしています。
すなわち、サイトを訪れた人達が何試合かに数ドルを賭けて、何も嫌な思いをせずに楽しんでくれれば、それが口コミとなって新たなユーザーが増えると考えているわけです。
これまでのところEsports Heroは、趣味として楽しんでいるゲーマーがプロに転向して人生を劇的に変えたくなるようなものを目指してはいないようです。むしろ相当な努力をしてまでプロになるつもりのない観客層にもよろこんでもらえるサービスを目指し、プロゲーマー向けにはスペシャル・マッチをクラウドファンドで募集することも考えているようですが、やはり中心は個人同士の日々の対戦にあるようです。
ただでさえ熱くなる対戦ゲーム。プライドだけではなく少額とはいえお金まで賭けるとなると……「火に油を注ぐ」とはまさにこの事ですね。
(執筆:RAY YAMAZAKI)
via. VentureBeat
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