世界的な「ストロー全廃運動」はプラスチック全般に拡大する?ーー国内ではすかいらーくグループが先行

SHARE:
woman and man toasting drinks
Photo by rawpixel.com on Pexels.com

ピックアップ:脱プラスチックに関する意識調査。環境に影響があるパッケージや製品は「必要ない」、半数以上 via マクロミル

調査サマリ:調査会社のマクロミルは10月23日に「脱プラスチック」に関する意識調査を公開した。ネット調査で20歳から69歳の男女1000名が対象で、最も不要と思われているプラスチック製品は「外包装フィルム(57%)」という結果だった。

データから見える社会:国連の報告書によれば、全世界のプラスチック製品生産量は約90億トンと言われています。そのうちリサイクルで再利用されたのはわずか9%です。残りは地中もしくは海に投棄されており、昨今この「海洋プラスチック問題」が深刻化しています。

プラスチック製ストローの廃止は今や世界的なムーブメントになりつつあります。

例えば、今年4月には英マクドナルド、7月には米スターバックスが全廃止を宣言しました。また、日本においても外食大手すかいらーくホールディングスの「ガスト」が国内外約3200店でプラスチック製ストローの利用をやめると発表しています。これによってグループ全体で削減される本数は最大で年間1億500万本になるそうです。

ただ、ストローがどの程度海洋汚染の原因になっているかは、実は明確になっていません

d624-459-369002-6.png

それにも関わらずストローだけが突然「悪者」とされる風潮に戸惑いの声もあります。例えば今回の調査結果では2人に1人が外包装フィルムや使い捨てスプーン・フォークなども不要と回答しているように、問題の本質はプラスチック製品全体が対象となります。

ストロー全廃運動の延長で、他プラスチック製品にもこの流れが及ぶ可能性は高いでしょう。今後は飲食チェーンだけでなく、食品メーカーや小売業など環境問題に先進的な企業から、新たな流れが生まれることも予想されます。

 

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する